部下に不倫を告げ口されて… 妻が絶句した「束縛夫の真の姿」【後編】
外出するたびに尾行は続き…
「その後も、部下である中島くんの尾行は続きました。所詮彼はプロの探偵ほど尾行することに慣れていないので、『あー、今日もつけられているな』とすぐに気づきましたね。
私が夫の監視下でストレスフルな日々を送る一方で、夫はしょっちゅう夜遅くまで飲みに行ったり、休日には一人で出かけたり…。夫は悠々自適の暮らしをしているのに、どうして私だけひどい扱いを受けなくちゃいけないんだろうって、だんだんと腹が立ってきました。それで、たまらなくなって拓朗くんに電話をしたんです」
夫の束縛から逃れるための妙案を思いつき
「拓朗くんに『実は今、夫に見張りをつけられているんだ』と話すと、最初は『そんなことある!? 冗談だろ?』と笑っていましたが、私の様子がおかしいことから、すぐに深刻な状況だと理解してくれました。そして、この状況がいつまでも続くと精神的にもたないだろうと、良い解決方法はないか一緒に考えてくれたんです。
それで、拓郎くんと話をするうちに、あるアイデアが浮かびました。上手くいくかどうかはわかりませんでしたが、とりあえず実行してみることに…」
部下の密告で衝撃の事実が発覚
「私は拓朗くんと会う約束をしました。やはりその日も、私が家を出たときから背後に人の気配を感じました。でも、その日は家に引き返さず、まっすぐにゆっくりと待ち合わせ場所に向かいました。
待ち合わせには、人通りの少ない場所を選びました。そして、拓朗くんと落ち合った瞬間にパッと振り返り、急ぎ足で来た道を戻ります。案の定、中島くんの姿が見えました。彼は一瞬逃げる素振りをしましたが、無駄だと思ったのかそのまま立ち止まったので、彼をつかまえました。
中島くんと話をするために、私たちは近くのカフェに移動。そして、中島くんは席につくなり『すみません…本当はこんなことはしたくなかったんです』と話し始めたんです」
夫に証拠を突きつけると…
「私が想像した通り、中島くんは夫の命令でずっと私の見張りをしていました。毎日マンションのすぐ傍にあるパーキングに車を駐車して、私のことを見張っていたそうです。
夫からは、仕事として2週間見張りをするように命じられたらしく、上司からの命令を断れずにしぶしぶ引き受けたとのこと。夫は、中島くんが自分を慕ってくれているのをいいことに、彼を利用したんです。
それとは別に、中島くんがあることを教えてくれました。なんと夫には、不倫相手がいると言うのです。夜のお店で知り合った女性らしく、かなり入れ上げているそうで…。人を使ってまで私の自由を奪っておきながら、自分は不倫をしていたんです。
夫を許せないと思った私は、その日の夜、帰宅した夫に証拠を全部突きつけました。中島くんの証言もあるので、夫に言い逃れはできません。夫は不倫していることを認めはしましたが、そこまで反省している感じでもなくて…。
私も今までの鬱憤が溜まりに溜まっていたので、そこから罵りあいの大ゲンカに。やがて離婚話にまで発展して、1か月後には離婚しました。拓朗くんとはその後も特に進展はなく、現在もいい友だちです」
“嫉妬深い夫に見張りをつけられた女性の告白”をご紹介しました。
妻に対して異常なまでの束縛をしておきながら、自分は不倫までしていたなんて、身勝手を通り越して非常識極まりないですね。そして、妻が負った心の傷の深さは計り知れません…。
あのまま夫婦関係を続けていたとしても、精神的なストレスはかなり大きかったことでしょう。離婚によるダメージは受けたものの、束縛夫から解放されて良かったのかもしれません。麻衣美さんには、ぜひ幸せになってもらいたいものです。
©Eriko Koga/gettyimages
©Sinan Saglam/EyeEm/gettyimages