チョコレートの食べ比べやペアリング!? “ライブ感”たっぷりの体験に出合える2店

2024.1.28
できたてをサーブするイートインだからこそ楽しめるチョコレートスイーツのおいしさは格別。目で、鼻で、口で、存分に味わいたい、“ライブ感”たっぷりのチョコレート体験に出合えるお店を、テーマごとにご紹介します。

Minimal The Specialty 麻布台ヒルズの「Sense of Wonder」

カカオ豆からイノベーティブなデザートまで、奥深さと可能性に触れるコース。
日本発のスペシャルティチョコレート専門店として、カカオの魅力やチョコレート文化を発信する『ミニマル』が、“体験型”の新店舗をオープン! 「カカオとチョコレートのワンダー体験を提供する店を目指しました」(広報・加藤空見子さん)というだけに、カカオの個性や広がりを感じるイートインメニューのほか、『ミニマル』各店舗のシグネチャースイーツが揃う。

この店でぜひ味わいたいのが、カカオとチョコレートの食べ比べコース「Sense of Wonder」。1品目の「パルプジュース」に続くのは、カカオ豆がチョコレートになるまでのプロセスを追体験できるプレート「Bean to Bar」。その後、『ミニマル』のチョコレートの3大テイストであるナッティ、フルーティ、セイボリーをそれぞれに表現した「ガナッシュの食べ比べ」や、3種をひと切れずつ楽しめる「ガトーショコラ」など、カカオという素材の可能性を存分に感じることができるメニューが続々。合間にカカオの風味を活かした「ソルベ」や意外性のある「抹茶チョコレート」など革新的な味わいを挟んで、さまざまなチョコレート体験を楽しむことができるコースに仕上げた。

それぞれに合わせるドリンクも、チョコレートとのマリアージュが楽しめるこだわりの一級品。コースが終わるころには、満足感とともに、奥深いカカオの魅力とさらなる可能性に魅了されていること間違いなし。

Food

定番の生ガトーショコラほか、女峰いちごのジャムとカスタードクリーム、甘納豆のガトーショコラを食べ比べ。紅茶を焙じた「焙煎紅茶」のホットティーと一緒に。

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チョコレートの味の幅広さを感じる3種のガナッシュ。箸休めに蝦夷鹿のサラミを添えて。

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左から、カカオ豆、チョコレートの主原料となるカカオマス、挽き方が異なる2種のチョコレートで、製造過程を追体験。

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イートインスペースは全6席。チョコレートの世界をゆったり楽しむことができる。

8品のコース「Sense of Wonder」¥7,700(要予約)は、3種のペアリングドリンク付き。ドリンクはアルコール・ノンアルコールから選べる。ほかに自家製カカオ酒の飲み比べコースなども。●東京都港区虎ノ門5‐8‐1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA 2F TEL:050・1809・0420 11:00~19:00 無休

Chocolaterie & Bar ROND‐POINTのデザート「スフェール」とカクテル「ルビー」のペアリング

隠れ家のような空間で、ライブ感あふれるマリアージュ体験を。
日本やフランスで腕を磨いた田中丸博文シェフによる注目のショコラトリー『ロンポワン』。ボンボンショコラやフィナンシェが並ぶショーケースの奥にある隠し扉を開けると、5席のバーカウンターが。ここは、田中丸シェフが「ずっとやりたいと構想をあたためていた」というカウンタースタイルの空間。シェフ自らが目の前でデザートを作り、提供する。

「チョコレートの楽しみ方にはいろいろありますが、ドリンクと合わせて初めて完成するというのが僕の持論。デザートにもドリンクにもあえて余白を残し、ペアリングすることで最大限のおいしさを引き出せるよう考えています」(田中丸シェフ)

「スフェール」は、“黒い森”をイメージしたグリオットチェリーとチョコレートのデザート。チョコレートの球体の中に、スパイスで煮込んだグリオットチェリーと苺、チョコレートアイスを忍ばせ、フランベした国産ジン「ROKU〈六〉」を注いで仕上げる臨場感たっぷりの一品だ。青い炎がチョコレートを溶かし、時間とともに変化する形状と味わいが魅力で、底に敷いたザクザクのシュトロイゼルの食感も楽しい。ペアリングにおすすめのカクテル「ルビー」は、辛口のシェリー酒をベースに、カシスやチェリー、柑橘の風味を感じる大人のおいしさ。

ペアリングで、単体で、ゆったりと時間をかけて味わいたい、珠玉のチョコレート体験をお楽しみあれ。

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ほのかに桜の香りを感じるクラフトジン「ROKU〈六〉」をフランベし、上から注いで完成する「スフェール」は、球状のチョコレートが溶けゆく様子がアートのよう。

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チョコレートの球体が溶けたあともアーティスティックな佇まい。

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絶えず人が訪れるショコラトリーの人気は、ボンボンショコラやフィナンシェ。

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店舗の奥にカフェバーがあるスタイルは、アメリカで禁酒法が施行されていた時代の隠れ家バー、“スピークイージー”にヒントを得たのだそう。

スフェール¥3,080、ルビー¥1,320。ペアリングできるノンアルコールドリンクのほか、ボンボンショコラなどチョコレートとのペアリングなども展開する。●東京都中野区中央2‐47‐2‐1F TEL:03・5989・1585 11:00~19:00、バー18:00~21:00(20:30LO) 月曜休 バーは予約制

※『anan』2024年1月31日号より。写真・荒川加代子 取材、文・宮尾仁美

(by anan編集部)