今年1月にスタートして以来、あっという間にお茶の間に浸透した生放送バラエティ『ぽかぽか』。毎日見たくなる、楽しさの秘密を探ります。

毎週月~金曜日のお昼に放送されているバラエティ番組『ぽかぽか』が、いま面白いと話題に! MCをつとめるのは、お笑いコンビ・ハライチとフリーアナウンサーの神田愛花さん。楽しくも、時に鋭い切れ味や奇想天外な展開を見せるトークや、シンプルながら攻めている他では見られないコーナー企画。そして、生放送ならではのハプニングなど、見る者を楽しませるエッセンスが、約2時間の中にギュギュッと詰め込まれている。“お昼だから『ぽかぽか』を見よう”と多くの人がテレビをつけるこの番組の魅力を、潜入ルポやディレクターのインタビューを交えながら紹介します!

気になる現場をルポ。『ぽかぽか』の生放送に潜入!

生放送中の『ぽかぽか』の会場に突撃取材を敢行。最初から最後まで笑いがあふれる現場の様子をお届け!

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潜入したのは金曜日の放送回。フジテレビ7階の「ぽかぽかパーク」には多くの観覧者が集まり、放送が始まる前からスタッフの方がみなさんを盛り上げ、温かいムードを作っている。そして11時50分、チャラン・ポ・ランタンが歌うオープニングテーマが流れると、MCであるハライチの岩井勇気さんと澤部佑さん、神田愛花さんが登場! 会場は賑やかな雰囲気に。さらに金曜日のレギュラーメンバーであるアンジャッシュの児嶋一哉さん、犬飼貴丈さんも出てきて、軽妙なトークが繰り広げられた。

まずは、「ぽいぽいトーク」からスタート。この日のゲストは船越英一郎さんで、「ドラマの現場で怖い経験したことあるっぽい」「日本一崖を知ってるっぽい」など、サスペンスドラマの帝王らしいイメージが続出。完成度の高い船越さんのトークに対して、岩井さんが「こすりたおした話っぽい」とフリップを出し爆笑をさらう場面も。

そして、「パパvsパパ麻雀牌手積みサドンデス」では想定外の事件が発生…! パパ同士が欲しいものを懸けて麻雀牌を手積みするこのゲーム。どちらのパパも譲らない息をのむ攻防戦が繰り広げられ、会場が妙な緊張感と高揚感に包まれることに。戦いが長引いた結果、その後の進行が駆け足になるものの、これも生放送ならではの楽しい展開の一つ。

最後のコーナーは、文化服装学院の学生が“神田さんに着てほしい服”をテーマに衣装を作る「神田さん、来週着てください!」。リボンのついた「真実の口」のようなセットに入り、ハイレベルな作品に迷いながらジャッジをくだす神田さんはなんともキュートだった。

そして約2時間の放送が、あっという間に終了。印象に残ったのは、ハライチのお二人と神田さんが、テレビに映っていない瞬間も会場内外の観覧者に声をかけたり、手を振ったりと盛り上げていたところ。また、出演者のサインを懸けたじゃんけん大会が行われるなど、観覧者を巻き込みながら一緒にいい番組を作ろうとする姿にも胸が熱くなる。『ぽかぽか』が人気なのは、面白いことはもちろん、会場のいいムードがテレビ越しに伝わっていることも大きな要因だと感じられた。

ユニークで楽しい! コーナーの一部を紹介

「ぽいぽいトーク」

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ゲストのイメージの真偽やいかに。
日替わりゲストが登場してMCとのトークを繰り広げる全曜日共通企画。ゲストに「○○っぽい」という勝手なイメージを投げかけ、正誤を教えてもらいながら人柄を掘り下げる。岩井さんと神田さんのフリップ芸も見どころの一つ。

「目指せ300g牛肉ぴったんこチャレンジ」

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景気がよくて楽しい肉塊カット。
約2kgのお肉の塊に包丁を入れ、300gに切り分けることを目指す。ぴったりなら2kg全部、誤差±10g以内であればカットしたお肉を持ち帰ることができる。成功したら大盛り上がり、失敗しても笑いが生まれる斬新で平和なコーナー。

『ぽかぽか』ディレクター・鈴木善貴さんを直撃!

――お昼の生放送、しかも帯番組のディレクションを担当することは大変そうですがいかがですか?

他の番組もですが“やってみないとわからない”というところがありまして。僕自身が楽観主義なこともあり、悲観的な気持ちも危機感もなく、会社員だしやるしかないな、と(笑)。僕が提案したことを実現するスタッフが大変です。

――トークから始まる一連の構成は、どのように決めたのですか?

最初は3時間放送で。12~13時、13~14時、14~15時の3つに分けて企画を考えていました。各時間帯の視聴者層は、それぞれ少しずつ違う気がしたんです。最初の1時間はランチを食べながらしっかり見る方が多そうだから、後ろにいくにつれて、より深く考えずに見られるものにしよう、とか。最初と後ろの1時間の企画を何となく僕が考え、間の1時間の企画を各曜日のディレクターに考えてもらいました。最初にゲストを迎えるトークコーナーを設けたのは、逃げじゃないですけど、1週間、毎日やって飽きられない企画は、これしかないと思ったからです。ゲストが変わると新鮮味が生まれるし、MCの3人がうまくやってくださるので、僕はあまり汗をかいてません(笑)。

――『ぽかぽか』といえばユニークなコーナーが大きな魅力です。企画を考える時に大事にしていることや軸はあるのでしょうか。

まずは、お昼の番組をかじりついて見る人は少ないので、他のことをしながらの流し見でも理解できるように、複雑な内容にしないながらも、普通の企画一辺倒にはならないよう、スパイシーさを入れることは大事にしています。あと、シンプルな構造の中で自由に遊ぶという、ハライチの漫才構造というか、岩井くんのお笑い理論にちょっとだけ寄せている部分はあるかもしれません。岩井くんがノって笑うと会場に一体感が生まれますしね。そのために、どこかにカタルシス、ベタな言葉でいうと作り手の熱を入れてほしいと伝えています。想いを持ってやっている企画は視聴者にも届いている気がするので。

――生放送の様子を見ましたが、MCの3人には一切の隙がなく、感動しました。

神田さんは、人とは違う、いい意味で偏った視点から見るスキルが素晴らしいです。ハライチの二人は本当にテレビ慣れをしていて。編集しなくても編集したかのような会話のラリーが本当に見事です。澤部くんはテレビが大好きで、ダウンタウンさんやとんねるずさん、明石家さんまさんなどを見てきて、“こう振る舞えばいい”ということが頭に入っているんでしょうね。そこに岩井くんの毒が入り、心地のいい関東風の番組になっているのかなと思っています。

――一般の方が登場する企画も多いです。

それも、必ずやりましょうとスタッフと話していたことの一つです。『(笑って)いいとも!』イズムであったり、僕は『アウト×デラックス』を担当していましたが、面白い一般の方が好きだということも影響しているんですけど。生放送特有の“何が起こるかわからない”部分を生み出すには、一般の方に出ていただくのが早い方法ということが大きいです。『あっぱれさんま大先生』が僕の根底にあるのですが、想像を超える子どもの発言のような、台本に書けない笑いが大好きで。それは、『ぽかぽか』を作る時にも大事にしています。生放送に関していうと、失敗やハプニングはすべて面白い、おいしいことになると考えています。たとえシーンとなったとしても、後で「あれは何だったんですか?」と言って笑いになったりもしますから。神田さんも言っていますが、ドキュメントとして見てもらえたらいいなと思います。

ディレクター・すずきよしたか 1980年生まれ。総合演出を担当。『笑っていいとも!』『ホンマでっか!?TV』『さんまのお笑い向上委員会』『アウト×デラックス』などに携わる。

『ぽかぽか』 毎週月~金曜11:50~13:50、フジテレビ系で放送。1週間分の放送回をTVerで見逃し配信。https://www.fujitv.co.jp/pokapoka/

※『anan』2023年8月30日号より。写真・内山めぐみ 取材、文・重信 綾

(by anan編集部)

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