適切な水分摂取量はウンチでわかる…! 「むくみを取る」意外な方法 #113

文・大久保愛 — 2021.6.17
東京もようやく梅雨になり湿度の高い日がしばらく続きそう。このような時期に加えて、運動や睡眠不足、偏食などさまざまなことが重なり、体が重だるく、むくみを感じている人が多いようです。そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生が、むくみ取りや予防になる簡単な方法を教えてくれます!

体が重だるく、むくみを感じていませんか。

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【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 113


先日やっと東京は、梅雨入りしましたね。ですが、21日には太陽が真南の最も高い位置に上り、日差しの強さを感じさせる夏至が訪れます。梅雨の間、停滞する前線の影響で太陽との間に隔たった大きな雲は雨を降らせ、気圧を下げ、迷惑な存在でもありますが、緩やかに猛暑へと移行してくれる存在でもあります。

そして、水分をとる頻度は徐々に増えていきますが、水分の内容や量、冷房、気圧、運動不足、ホルモンバランス、加工食品(塩分・糖質)の摂りすぎ、睡眠不足などさまざまな要因が重なり、手足などの末端がズーンと重だるさを感じてむくみを生じることがあるかもしれません。活発でポジティブな夏のイメージと真逆になってしまっては、9月まで続く長い夏に疲れてしまいますよね。

そこで、今週は重だるさの原因となるむくみを解消する食薬習慣を紹介します。

今週は、むくみを解消する食薬習慣

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最近喉が渇くことが多いと思いますが、どんな水分を摂ることが多いですか? どのくらいの頻度で飲みますか? これから、喉が渇いて限界に近づいたときに一気にがぶ飲みする人が増えるかもしれませんね。ただ、一気飲みすると体の中ですべての水分が吸収され有効利用されるわけではありません。そのため、2時間おきくらいにコップ1杯を目安に摂るようにしましょう。

内容も糖分が多いものやアルコールやカフェインを含むものや冷たいものはむくみの原因となることがあるので、できれば温かいルイボスティーや麦茶、ミネラルウォーターなどにしましょう。また、便がいつもよりコロコロしたり硬くなっている人は水分摂取に問題がある可能性があります。自分が想像しているよりも汗をかいて水分を消耗しているのかもしれませんね。

基本スッキリと出る便は150gくらいと言われています。便の8割が水分なのですが、飲んだ水分のうち便に移行するものは1割程度と言われています。ですから、計算すると150gの便に対し、1.2Lの水分摂取が必要となります。

体格や体質によって前後しますが、便の状態を目安に水分の過不足を把握してみるのは便利だと思います。また、水分摂取が少なすぎても、体は水分を体にため込むように働くため、むくみを感じることがあります。

よく東洋医学で水毒などと表現し水分摂取を制限することがありますが、自分は水を飲むだけで太ってしまうほどむくみやすいからと勘違いしている人も中にはいるようです。安易に判断せずに、便や汗など自分の排泄物の状態を把握しながら適切な量をみつけるようにしたいですね。漢方でむくんでいる状態を「痰湿」がたまっていると表現します。

そこで今週は、「痰湿」を排泄する食薬習慣を紹介します。食べるとよい食材・メニューは【レタスともやしの酢の物】です。

食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:レタスともやしの酢の物】

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レタスともやしにお好みでキュウリやワカメなどをプラスし酢の物にするのがおすすめです。お酢には、クエン酸が含まれるのでダルさの解消にも。また、不摂生で乱れた体は酸性に傾きますが、お酢はアルカリ性に傾けるので日々のリカバリー食としても活用できます。

もやし

もやしの特徴は、カリウムと食雄繊維を多く含むことです。カリウムは、体にたまる余分な水分を排泄し、食物繊維は便通の改善に働きます。体にたまる「痰湿」の排泄に役立つ食材です。しかも安価であり、カロリーも低いのに、かさまし食材となり満足感を与えてくれます。他にも代謝に欠かせないビタミンB1やB2、カルシウム、女性に欠かせない鉄や葉酸、モリブデンなども含みます。

レタス

もやし同様にカリウムと食物繊維を多く含むため、体の中の老廃物を尿や便として排泄を促します。また、腸を動かす食物繊維の比率は、不溶性の食物が2に対して水溶性の食物繊維が1になるのが理想です。レタスは、食物繊維の比率も整っているので体が重だるい人にはおすすめです。

むくみを感じやすい高温多湿の季節。むくみは気候によるものもありますが、食べ物、運動、ストレス、睡眠、エアコンなどさまざまな要素により悪化させるので、むくみに悩む人は自分を客観視し原因をさぐりましょうね。そして、暑い時には薄着になっても恥ずかしくない程度の引き締まった体は維持したいですね。ほかにも美容のためのレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方は
ぜひご覧ください。

※食薬とは…
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

Information

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大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。
公式LINEアカウント@aika
https://aika-inc.co.jp/

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