「この人はあり? なし?」幸せな結婚・恋愛をするための「見極めテクニック」

文・おおしまりえ — 2024.4.25
彼のことが好きなのか判断できないとき、ぐるぐると同じことを考えたり、感情がフリーズしたりして、しまいには何をどうしたらよいか分からなくなることがあります。この「迷い」の状態を効率的に抜け出すには、頭(思考)と心(感情)の状態を知ることが解消への一歩です。

この人でいいの? 自分はどうしたい? 好きなのかわからない出会いを整理して進める方法

恋愛 婚活 結婚 悩み 相談 相手を選ぶ条件 心理

【おおしまりえの恋愛道場】vol. 254


相手のことは嫌いじゃないし、もう少し知ってみたい気もする。でも、好きかと言われるとよくわからない。恋愛の入口では、こんな迷いが生じることが良くあります。

特に婚活といった結婚相手を探すときには、諸条件と気持ちと未来への不安が入り混じり、自分の答えがわからなくなるといった声を耳にします。
恋愛に限らず、「迷い」が生じているときというのは、頭(思考)と心(感情)がそれぞれ特徴的な状態になっています。今回は迷いが生まれるときの代表的なパターンと、それを解消していく取り組みについて紹介します。

好きかどうかわからないとき、頭と心はどうなっているのか

心理学をベースに迷いが生じた状態を見ていくと、実は3つのパターンに分けることができます。まずは迷いが生じた際の、頭と心の3パターンを紹介します。

パターン① 思考が働きすぎている

迷いが生じる際によくあるパターンの1つ目は、心(感情)よりも頭(思考)が働きすぎて、心の声をうまくキャッチできなくなっている状態です。
具体的には、「ないなー」と感情がNOだと思っていても、思考が「これはGOだ!」とYESを示していると、自分の中で矛盾が生じ、違和感として現れます。この状態は、婚活など条件が明確な際に起きることが多いです。条件とは頭で出していることが多いので、条件に当てはまらないけど感覚的にはOKという矛盾状態は、よく起きるのです。

パターン② 心のブレーキがかかっている

心も頭もGOを出しているけど、このまま進んだ結果、大きな変化や傷つくリスクがあるなと直感的に判断すると、恐怖や不安などが出て心のブレーキがかかるのが、2つめのパターンです。
人間は反射的にリスクを避ける生き物です。つまり大きな変化や失敗の可能性など、リスクが伴うとわかると、どんなによい答えでも行動にブレーキがかかってしまいます。

パターン③ 経験したことない感覚でうまく理解できない

人は未経験のモノに飛び込むとき、恐怖や不安を覚えるだけでなく、処理しきれない感情を抱くことがあます。文字通り「経験したことがないから分からない」といった状態で、頭が「???」で埋め尽くされるイメージです。

恋愛でいえば、例えば「ものすごく好き」といった未経験の感情を覚えたときや、今まで出会ったことのないタイプの人だった場合、文字通り経験がないので、混乱してフリーズすることが多いです。

「好き」を判断するのに有効な取り組み3つ

迷いが生じるパターンはおもに3つと紹介しました。それぞれタイプは異なりますが、どれも心の状態の把握を促すことで、迷いは少しずつ整理されていくことが多いです。
ここでは迷いを解消するために有効な取り組みを、3つ紹介します。

彼に触れたときを想像してみる

最初は、ひとりでゆっくり時間を作り、イメージをしながら感覚的な本音を見ていくやり方です。
イメージをするって普段当たり前にやることですが、アスリートも取り入れるくらい、本気でやると有効と言われています。

やり方は、ゆったりと座ったり横になったりして、目を閉じて迷っている彼のことを想像します。そして少しずつ彼と自分の距離が近づいていき、手をつないだりハグをしたりする姿を想像してみてください。

このとき、「なんとなく触れられたら嫌だな」といった違和感を覚えたら、その感覚をありのままに見てみましょう。また「ちょっとドキドキするけど、悪くない」といった感覚があったら、それも受け入れて観察していきます。

イメージで出た答えは、YESもNOもどちらがよいとか正解とかはありません。心の声がダイレクトに反映されていることが多いので、どんな答えでもありのままを見ていくことがポイントとなります。

もし思考で出した答えが今回出た答えと違った場合、「違うからどうするか?」といった一段気づきが深まった上での検討ができるでしょう。

モヤモヤを文字にしてみる

文字にするやり方は、至ってシンプルです。モヤモヤと迷った状態がスッキリするまで、紙に文字として書いていきます。

このとき文字はきれいな文章になっていなくてOKです。また、「なぜ?」「だったらどうする?」など、ロジカルな思考を挟まないことが成功の秘訣です。
「迷うー」「どうしよう」「わからない」「もー嫌!」など、感情の状態をそのまま書き、次の感情が浮かんだらまたそれを書き記すといった方法を続けると、だんだんと自分の本音がキャッチしやすくなります。

第三者に話してみる

第三者に話すことの最大のメリットは、相手からの質問やリアクションといった、自分以外の要素が入ることで、思わぬ本音が出てくることです。
第三者に話をする際の注意点として、聞き手は否定をしないことが最も重要です。聞き手が話す人にそっと寄り添ったり、時折意見を交えたりすることで、本音がポロッと出やすくなります。

好きかどうか迷う状態は、出口が見えなくて苦しく感じることもありますよね。今回は3つ解決策をご紹介しましたが、それ以外にも「行動する」という、いたってシンプルな取り組みも有効です。
「とりあえず付き合ってみる」など大胆な行動は勇気がいりますが、もう1回デートしてみるとか、あと1カ月はやり取りを続けてみるなど、頑張れる人も多いかもしれません。

自分の迷いと上手に付き合うことは、自分の感情との付き合い方がうまくなることです。
それを身につけられると、恋愛中の振る舞いにもとっても役に立ちます。ぜひ、迷いを恐れたり面倒がったりせずに、少しだけ向き合ってみませんか。

おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。


©Trickster*/Adobe Stock