「彼氏にイライラしてしまう自分が嫌…」 問題の原因と「長続きカップルになるための解決策」

文・おおしまりえ — 2024.3.14
彼に対してイライラしてしまう。そんなとき感情に流され喧嘩をして、あとで後悔することはないでしょうか。繰り返す状況を変える1つの方法として、イライラする感情の根っこを見ていく方法があります。つい彼を変えたくて、喧嘩や命令を繰り返す方女性は、この話が参考になるかもしれません。

大好きな彼なのに…許せない性格にイライラして衝突する際の対処法

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【おおしまりえの恋愛道場】vol. 251


恋人に対して、些細なことでイラッとすることは誰しもあると思います。でも中には、ほぼ毎日彼氏に対してイライラしたり、頻繁に喧嘩に発展したりするケースもあります。こうなってくると、その関係に明るい未来は見出しにくくなりますよね。

好きで付き合ったはずなのに、気づけば相手にイライラが募る原因は、一体何があるのでしょう。今回は恋人にイライラしてしまう心の仕組みについて、対処法と合わせて解説していきます。

許せない気持ちは相手のせい? 実は問題は自分の中にある

相手に対してイライラしてしまったり、怒りをぶつけたりする状態を解消したい。そう思ったら、まずはそのイライラの根本原因を知ることが重要です。
一般的に考えると、イライラするときは相手の対応や態度など、具体的な“何か”に対して苛立ちを覚えているものです。

でももう少し心の仕組みになぞらえて問題を見ると、そのイライラは相手の中に、自分の嫌な部分や、嫌いな人、過去の体験などを重ねているケースもあります。これは心理学用語で「投影」と呼びます。私達は普段から、何か物事を見るとき、その物にくっつけて、別の何かを重ねて見ていると言われています。

例えば、「昔の彼氏は時間にすごく厳しかったから、デートに少しでも遅刻すると怒られる」といった経験を持って次の彼氏と付き合ったとします。そうすると、今の彼とのデートの際、ちょっとあなたが遅刻して待ち合わせ場所に行ったとき、今の彼氏がなんとなく機嫌の悪そうな顔をしていたら、「怒らせたかも」と瞬間的に思いますよね。これがまさに、昔の彼氏と今の彼氏を重ねている状態といえます。

他にも、人は自分のコンプレックスや嫌な部分を他人に見つけると、嫌悪感や苛立ちを抱きやすいと言われています。
例えば、彼氏がいつもだらしなくて苛立っていたとします。でもよくよく気持ちを見ると、小さい頃、自分が親から「あなたはだらしないから、しっかりしなさい!」と、何度も怒られた経験が原点になり、彼氏に重ねて怒っていることもあります。

イライラや怒りの問題を自分から解消する

さきほど、「イライラや怒りなどのネガティブな感情は、自分の嫌な部分や、嫌いな人などを重ねているから起きていることがある」と解説しました。
ではこうした感情は、どうやって解消し、彼とのいい関係づくりに向き合っていけばいいのか、順番に解説していきます。

①自分の中の根っこの感情にしっかり気づく
解決するために1番大事なことは、問題の根本原因に気づくことです。
すなわち、「彼に対するイライラは、本当は自分の中にある別の感情に対する苛立ちである」といったことに気づくことです。

どんな問題も、問題の原因に気づくことで、解決に大きく近づくと言われています。彼への負の感情は、自分の中のどんな経験や思い込みから来ているのかを、まずはゆっくり振り返っていきましょう。

②自分の中の過去を整理し解消する
自分の中の負の感情や思い込みを見つけたら、それを整理したり解消したりすることで、他人にも同じような感情を抱きにくくなります。

例えば先ほどの例で解説した「イライラする彼のだらしなさは、本当は自分が過去に親から厳しく言われた『だらしなくするんじゃない』という言葉に罪悪感があったから」だと気づいたとします。
これに気づけたら、抱えた罪悪感に対して、自分で自分を許したり、「私はもうだらしなくないから、大丈夫」と自分にOKを出したりしましょう。こうして感情や思い込みを手放したり上書きできると、不思議と他人に対しても許せるようになったり、感じにくくなっていきます。

③自分の行動や言葉を変えていく
こうして無意識レベルの深い原因をある程度整理できたら、意識的な行動や言動もセットで変えていけるとより効果的です。

今回の例であれば、彼のだらしない部分を見たら、それに一言言いたくなる自分を意識して静止したり、「だらしないのは嫌だけど、おおらかなのが魅力だよね」と、いつもと異なるポジティブな声がけをしたりするなどです。
感情だけでなく理性で行う行動も変えることで、受け手である彼もその影響を受け、いい方向に変わっていく可能性が高くなります。

イライラしたら、自分を知るチャンス!

相手にイライラを感じたら、その感情をぶつけるのではなく、自分を知って変える機会にできるのが、このお話の理想です。
私達はなにか問題を見つけたら、他人を変えようとしがちです。でも、どんなときも他人を変えることはできません。問題があったら、その問題に対する自分の反応を変え、自分の行動を変えるしかできません。そして、自分の影響を受けた他人も自然と変わることを待つのです。

これを面倒と考えるか、自分を知って変わるチャンスと捉えるかはその人次第です。
もし、日常の小さなことから、自分の感情を知り、自分を変えていくことを繰り返していれば、気づけば自分が大きく変わり、恋愛もいい方向へと変わっていくことは間違いありません。ぜひ彼と喧嘩する前に、抱いた自分の気持ちと向きあってみてください。

おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。


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