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「ワンナイトから始まる恋もあり…?」長続きカップルになれる「相性の見極め方」

文・三松真由美 — 2024.6.20
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、誕生日にナンパしてきた男性とワンナイトしてしまった28歳女性。思いがけず優しい彼と恋が芽生えそうですが…。恋が始まるときの感覚とは? 三松先生が教えてくれます!

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天音(28)予定レス&傘レスだったけど、傘アリ男にナンパされていい感じ

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【レスなひとびと】vol. 245


イベント企画会社で働く天音は、休日関係なく多忙。今日は28歳の誕生日だけど予定ナシ。

最寄駅につくと、夜遅いのに小さな子どもを抱いた女性がいた。雨なのに傘を持っていない。

「大丈夫ですか?」

とっさに声をかけ、傘を手渡す。女性は申し訳なさそうにお礼を言って、お返ししますからと振り返りながら歩いて行った。

さて、この後どうしよう。タクシーもいなそう。

「困ってませんか」

ラフなスウェットトレーナーにデニム姿の男性に声をかけられた。20代半ばだろうか。爽やかな雰囲気だけど、女慣れのチャラ男かな。ナンパかも、と身構えたけど。

「お姉さん、もしかしてカラオケアプリで歌ってるひとじゃ」

そう尋ねられ、固まってしまった。そう、歌好きの天音は普段、ストレス発散のためにカラオケアプリで歌ってたのだ。

「さっき、女性に声かけてるの聞いて、『あれ?この声』って思って」

結構イイネはついていたけど、まさかリアルで自分の歌を聴いている人がいるなんて。彼もミセスが好きって言うじゃないか。歌好き同士話が弾み、いつのまにか彼の傘に入れてもらって歩いている。

「もっと話したいです、天音さんち行っちゃダメ?」

天音の家の前で、お兄さん、仁が言う。さすがに会ったばかりだし危ない危ない。
でも、やさしそうで悪いやつではなさそう。まだまだ話したい気持ちもある。誕生日だし、ちょっとくらい楽しいことがしたい。ワンナイト好きのオンナ友達アッコの自慢話に自分もリベンジできる。

いいよ、と頷いた。

家で呑みつつ、やっぱりエッチする流れに。28歳最初の日に、ワンナイトかよー! 何してるんだ! と少し反省。

「んんッ…」

仁が天音の大事なところをツンツンつつく。

「歌声聴きながら思ってたんすよ。こんなに可愛い声、喘ぎ声はさらにヤバいだろうなって」

「な、何その妄想…」

そう言いながらも結構うれしいし、仁の低音ボイスも正直かなり好み。

たっぷりイチャイチャしたあと、幸せな気分のまま眠りについた。

夜明け前、小さな地震が起こった。揺れは大きくなかったけれど、咄嗟のことに身を固くしてしまう。

「大丈夫」

仁に覆いかぶさるように抱きしめられる。ほっとして、そのまま二度寝。

目が覚めたあと、じゃれあいながら聞いてみる。「抱きついてきたってことは、仁さんも地震こわかったの?」って。

「いやいや、何か落ちてきたりしたら危ないでしょ。守らなきゃって」

まさかの発言に、胸キュンが止まらない。

「天音さん、また会ってくれますか。通りすがりのナンパ男じゃないんで付き合ってください」

28歳のスタートが、まさかこんな最高なものになるなんて。


【三松さんからのコメント】

天音さん、お誕生日&交際スタートめでたいけれど、初対面男を家に入れるなんて、リスキーですねえ。
そういう場合はまずはカラオケボックスかファミレスにGOしないとダメですよ。
ワンナイトを覚悟してたみたいだけど、ワンナイトで自宅を使うのはとっても危ない!

結果オーライでよかったです。事件に巻き込まれたら困るもの。

さてさて、声が好きだと思う相手とは相性がいいのです。それもそのはず、五感の刺激が心地よいってことですから。

恋とセックスは、五感を使ってするもの。

まずは視覚。天音さんは仁さんのことを「爽やかだけど女慣れしてそう」と見ていますが、恋の相手としてナシではない判断をしていますよね。

そのあと声(聴覚)、話すうちに距離が近づき匂い(嗅覚)、ボディタッチ(触覚)、キス(味覚)と。

声そのものの魅力も大切ですが、話す内容も大事。天音さんは傘を持っていない親子に「大丈夫ですか」と声をかけていた。仁さんも、そんな天音さんだからこそ魅力を感じたと思います。

声をきっかけにしたお付き合いは、長続きしやすい。声は毎日聞くものですから。
声も話す内容も好みであれば「もっと話していたい」「離れたくない」となるのは当然ね。

「他人を思いやり、傘レスになった瞬間、芽生えた恋。神さまは善行を見つめていらっしゃいますね。徳を積むと恋が降ってくる笑」


『アンダー40 ―どうする結婚』 原作:三松真由美 画:こまだまこ(小学館)
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https://booklive.jp/product/index/title_id/20067157/vol_no/001

『相互アリバイ妻 ママ友同士で浮気のアリバイ作ってます』(KADOKAWA)
原作:三松真由美 漫画:カナメキヌコ
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三松 真由美 
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。


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