30女に婚活以外の選択肢を。

2016.2.13 — Page 2/2

婚活を一番に出すから嫌になる?

その後もランニング、ボランティア、茶道と、もはや何をやりたかったのか分からないけど、1つ1つ新しい活動を吟味していく。だけど、どれも「男女の交流」「自分磨き」「婚活」みたいなお決まりの香りがただよっていて、画面の中には充実度の高そうな集合写真が飾られている。

ぼんやり新しい趣味くらいに考えていた自分には、キラキラした雰囲気と、ただよう婚活のニオイが、私の心をガシガシ削っていく。

深く深呼吸しながら、苦しさを覚える自分っておかしいのだろうかと思い返す。でも友達に聞くと、

「私も結婚するまで何をするにも婚活目的で見られるから、いつもと違うことをやる時にはちょっと窮屈だったもん」

すでに恋愛卒業モードの彼女は、フフフっと爽やかな思い出話をするように語る。

あーそれそれ。今私が感じている窮屈さってそれなのよ。

世の中楽しいことはたくさんあるけど、活動のメインディッシュに婚活をドンとおかれると、どうしてもひるんでしまうのだ。背筋をピンと伸ばして真正面から相手を見定め、「ああ、今日も厳しい目線で男を査定してしまった」と後悔する自分よ。そして、お返しに品定めされる窮屈感よ。

婚活しなさい! 今頑張りなさい! って、私も世の中の空気もいうけれど、やっぱり辛いぜ、婚活臭! あやまちの原因はわかってきた。けど、やっぱり婚活のニオイがする場所に、飛び込む勇気はまだ出ていない。だから最近、ちまちま家でワインを飲みつつ、ウンチク本を読む日が続く。

ワインの知識は男に教えてもらうのが正解なんだけど…いいんだ! 今は純粋な好奇心を満たすためだから…でも、もしよかったら、勉強“ついで”に誰か一緒に飲みませんか? 


おおしま りえ/雑食系恋愛ジャーナリスト・イラストレーター
10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。20代で結婚と離婚を経験後、アップダウンの激しい人生経験を生かし、現在恋愛コラムを年間100本以上執筆中。そろそろ幸せな結婚がしたいと願うアラサーのリターン独女。
HP:http://oshimarie.com