条件重視の結婚で、人は本当に幸せになれるのか?

2015.7.25 — Page 1/3
実は結婚したら仕事を辞めたい…そう希望する女性は多いもの。でも、結婚したからといって今よりいい暮らしができるとは限らないこの時代、結婚する価値ってなんなのでしょうか? やっぱり安定? やっぱりお金? それともラブ…

anan_bana 仕事に美容に恋愛に、女の人生ってけっこー大変! 私はこのままでいいのかな? 幸せになれるかな? そんなモヤっとした悩みを浄化し、毎日がもっと楽しくなる痛快エッセイを、毎週土曜日お届けします。

実は結婚したら仕事を辞めたい…そう希望する女性は多いもの。でも、結婚したからといって今よりいい暮らしができるとは限らないこの時代、結婚する価値ってなんなのでしょうか? やっぱり安定? やっぱりお金? それともラブ…


【恋愛はしたいけれど1mmも傷つかずに生きたい】vol.1

「あぁ、結婚に夢を重ねる時代は終わったな」
 結婚の代名詞である雑誌『ゼクシィ』が、春から婚活ビジネスに参入したそうだ。まったく、これ以上女を焦らせてどうするつもりだ。
 サービスを見てみると、なんでも価値観のマッチングにSPIテストのノウハウを入れ、精度を高めナントカカントカ…とりあえず金のかかったサービスは違うらしい。『ゼクシィ』といえば結婚式、結婚式といえば女の夢。そんな夢を手に入れるためには、現実をしっかり見つめてコツコツ行動するしかないってことか。

『ゼクシィ』との初対面は、女友達のセフレ宅にて。

『ゼクシィ』といえば私はいつも、当時付き合っていた彼氏の男友達の話を思い出す。男友達は私の女友達といわゆるセックスフレンドの関係で、まあベッド上でのカップルと言っても、いい年の男女ですから、そこはカップルとさほど変わらないわけで、私と彼氏を含めた4人で遊びに行ったりご飯を食べたりと、普通の恋愛と1ミリズレたような感じの関係。
 友人とセフレ関係だったその男を仮に「若旦那」としましょう。なぜ若旦那かと言うと、みんなでカラオケに行ったとき、湘南乃風を起立して熱唱していたから。見た目もやや似ていて体格がよく、外ズラが異常にいい兄貴肌。冬にはナイロン生地の赤いダウンを着こなす若旦那は、思い出してもとても暑苦しい男であった。というか、友達以上恋人未満の女の前で、愛とか恋とか歌うなんて…細かいことを考えず自分に酔えて、なんて幸せなのだ!
 その若旦那の家に、私と彼、そしてセフレ彼女の3人で遊びに行くことになった。若旦那の家は埼玉の郊外にあり、車があればまあまあ便利な街。マンションも家賃の割には綺麗で広くて、比較的キレイに掃除された部屋に、私は逐一チェックを入れます。だってこれ、仕事だもんね。
「このベッドがウワサのラブネスト(愛の巣)か。ちょっとシーツがたゆんでいる感じが生々しいな」
「ほほう『ワンピース』が好きなのか。兄貴肌をアピールする性格を考えると、推しキャラはゾロであろう」
「冷蔵庫がご家庭サイズなのは、ここに引っ越す前は同棲だったな」
 普段見られない男の生態をつぶさに観察していたら、テレビの横に異様な空気を放つモノを発見。
『ゼクシィ』である。
 分厚すぎる雑誌が、ファッション雑誌やパチスロ雑誌と重なりながら、存在感とオーラを放っていた。
「『ゼクシィ』なんて読んで、どうしたの? キミ結婚すんの?(笑)」
 悪魔の尋問開始。
 いや、でもね、先に弁解させていただきますと、こんな若旦那と友人の、正しいカタチではない男女関係に、女側の友達として、正直反対の気持ちもあったわけ。もしやこれは、友が突っ込みたくても突っ込めない部分なのではないかという勝手な想像もありまして……とにかく私は暴走し、女友達を愛するが故の援護射撃をバンバン打った(援護になっていたかは不明です)。

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