
「グルメ」って何語?【意外と知らない外国語雑学】
今回のお題は…「グルメ」

みんな大好きな「グルメ」。グルメ番組やグルメランキング、ご当地グルメなど、ちまたにはグルメという言葉があふれています。
「あの人はグルメだから」など、日常会話でもよく使いますが、グルメって、そもそもどこの国の言葉でしょう?
ヒント:ヨーロッパの農業大国です!
グルメの由来は…
正解は、フランス語です!
gourmetはフランス語の男性名詞。発音をカタカナで表すと「グルメ」となり、gourmet の語末にある「t」は読みません。
仏和辞典に載っている主な日本語訳は「食通、美食家、(知的,芸術的な)通(つう)」。また、「ワイン鑑定家、ワインの毒見役」という意味もあります。
日本では、「おいしい料理、高い料理」にも「グルメ」を使うようになり、カタカナ語として完全に定着しています。
語源をたどると…
フランス語gourmetの語源をたどると、中世英語gromにたどりつきます。その意味は、「身分の低い者、下男」。そこから、「ワイン商の従僕」→「ワイン通」→「食通」と変化していったそうです。
なお、グルメと似たような言葉で「グルマン」があります。
フランス語名詞gourmand(グルマン)の意味は「食いしん坊、食い道楽」。日本では、「グルメ」のほうがよく使われていますが、「グルマン」もカタカナ語辞典などに載っています。
ちなみに、gourmetやgourmandは英語やドイツ語などの辞書にも掲載。さすが、ヨーロッパの農業大国で、美食の国フランス! 「グルメ」関連語は、世界各国で通用するようです。
グルメはフランス語!
今回は、グルメの由来をご紹介しました。
ほかにも食・料理関係でフランス語由来の言葉がいくつもあるので、また取り上げたいと思います。
参考資料:
『フランス語 語源こぼれ話』田桐正彦著(白水社)
『デジタル大辞泉』(小学館)
『ロベール仏和大辞典』(小学館)
『コンサイス カタカナ語辞典』(三省堂)