「マニキュア」本当の意味、知ってる? 【意外と知らないカタカナ語雑学】

文・田代わこ — 2024.2.23
指先をキュートに飾ってくれるマニキュア。ジェルネイルと並び、おしゃれに欠かせない美容アイテムのひとつです。そんなマニキュアについて、意外と知られていない本当の意味をご紹介!

【意外と知らない雑学】

「マニキュア」雑学クイズ!

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日本でマニキュア風のおしゃれをするようになったのは、平安時代。『日本大百科全書』によると、ホウセンカの花弁とホオズキの葉をもみ合わせ、爪を赤く染めていたそうです。

でもマニキュアの歴史はもっと古く、古代世界でも使われていました。詳しくご紹介する前に、まずは雑学クイズ!

「マニキュア」の本当の意味は…?

国語辞典によると、マニキュアのおもな意味は「手の爪の手入れ、化粧」。

でも、百科事典には「美手法」と載っており、本来の意味は「手の手当をすること」でした。

マニキュア(英語:manicure)の語源は、ラテン語のmanus「手」と、cura「手当て」で、爪の手入れだけでなく、手のマッサージなど手全体の美容を指していたそうです。

実際、今のネイルサロンでも、ネイル施術だけでなくマッサージやトリートメントなどハンドケアをしてくれるところもあります。まさにそのような行為が本来の「マニキュア」だったようです。

ちなみに、ペディキュア(英語:pedicure)も同じで、足の手当をする、という意味です。

マニキュアの歴史は…

マニキュアの歴史をさかのぼると、古代エジプトにたどりつきます。植物ヘンナ(ヘナ)の花汁で爪を染めていたミイラがエジプトで発見されています。また、女王クレオパトラも爪を赤くしていたとのこと。階級社会だった当時、ネイルの色も身分によって分けられていたそうです。

日本で「爪を染めた」という記録が残っているのは、平安時代。中国から伝わってきたものです。中国におけるマニキュアの歴史も古く、紀元前にはマニキュア液のようなものがつくられていました。唐の楊貴妃も、爪を赤く染めていたことで知られています。

現在のようなマニキュアが世界的に使われはじめたのは1920年代から。ニトロセルロースを使ったエナメルペイントがつくられたあと、一般的になりました。

マニキュアは「手のケア」でした!

マニキュアの本当の意味は「手のケア」でした。美しいネイルやマニキュアで指先を飾っても、指がカサカサしていたり手の甲が荒れていたりしたら、美爪の魅力が半減しますよね。しっかり手をケアしながらマニキュアを楽しみたいですね。

以上、ちょっと意外なマニキュア雑学でした!

参考資料
『日本大百科全書』(小学館)
『世界大百科事典』(平凡社)
『デジタル大辞泉』(小学館)
『広辞苑』(岩波書店)

https://www.theguardian.com/fashion/2021/jan/27/from-ancient-egypt-to-cardi-b-a-cultural-history-of-the-manicure