華やかなスター性に圧倒! King & Princeの横浜アリーナライブレポ

取材、文・福田恵子 — 2022.9.22 — Page 1/2
「King & Prince ARENA TOUR 2022 ~Made in~」を開催中のKing & Prince。最新アルバム『Maid in』のテーマと同じくMade in JAPAN、Made in Johnny’s、Made in King & Princeというルーツと目の前にいる人を幸せにすることを大切にした9月19日、横浜アリーナ昼公演の模様をお届けします。

Made in JAPANのKing & Princeが和の演出で華やかに魅せたステージ


KP_9.19横浜アリーナ_メイン

ライブの始まりを知らせる、大太鼓の音がドドンと大きく鳴り響く。すると、総重量50kgもの桜の紙吹雪がステージに豪快にハラハラと舞い降りる。その迫力に圧倒されていると、颯爽と登場した5人。1曲目は、ダンスプラクティス動画が約1日で100万再生を突破するほど話題になった「ichiban」。この曲は世界的ダンサーRIEHATAさんが振り付けを担当し、“踊れるKing & Prince”を世に印象づけた曲。海外で武者修行合宿の経験もある彼らが、ダンススキルが確実にパワーアップしたことを証明して幕開け!

King & Princeのライブ演出は、神宮寺勇太さんが中心となって皆の意見をまとめるスタイル。オープニング映像なしで楽曲から即スタートするのは初めてのこと。構成は日本の四季を表現したブロックなど7ブロックだ。今回は和を意識したステージということもあり、随処に桜の紙吹雪が舞う演出が盛り込まれ、そのたびに幻想的な世界に誘われた。天井から花と共にソードブランコが登場して、さまざまなブランコパフォーマンスをしたり、平野紫耀さんが舞台『JOHNNYS’ IsLAND』の再現かと見紛うほど目を見張るアクロバティックなフライング技を披露したり。フォーマンスに圧倒的な華やかさが生まれるのが、スター性抜群のKing & Princeのステージの楽しみのひとつ。

1stブロックと2ndブロックの映像VTRでは、列車で旅に繰り出すショートムービーが会場のファンをエスコート。オープニングの和の世界とはまたひと味違った“洋”の世界観を表現したセット“KPタウン”が登場するなど、楽曲の雰囲気にマッチしたこだわりの演出が光る。さまざまな楽曲を巡る旅を繰り広げるなか、今回のアルバムとツアーコンセプトである“今、目の前にいる人を幸せにすること”を体現するファンサービスも盛りだくさん。アリーナ中を外周やトロッコで巡り、ファンである“ティアラ”たちのすぐ目の前に。手を振るだけでなく、神宮寺さんが手でハートを作ったり、指差ししたり。スタンドの後ろまで会場を所狭しと走り回る姿にすべてのファンに楽しんでほしいという心意気が溢れており、誰もが楽しめるライブに脱帽だ。


KP_9.19横浜アリーナ_サブ②

横浜アリーナでの公演中、日本列島に台風が通過中ということから、「スタッフさんによると台風の渦がめちゃくちゃデカくて。日本の半分くらいあるらしいよ。雨は当分続くぞ~」とMCでお天気を心配していた髙橋海人さん。平野さんが「ここだけは晴れの気持ちでね! 素敵な空間を作っていきましょう」と言えば、永瀬廉さんも「天気は悪いけど、俺らがさ、皆の心の中、晴らしていこうぜ!」とキメ台詞のように言い放つ。そこからジャニーズJr.時代のキメ台詞や今回のツアーでバックについているJr.の話に…。

岸優太さんはどうにかちびっこJr.の“面白いキンプリランキング1位”と“お兄ちゃんっぽい1位”の座を獲得したいそうで、一緒に遊んでいるそう。髙橋さんがいちばん後輩とも先輩とも交流が深いらしく、木村拓哉さんの家に招かれた話に及ぶ。永瀬さんが「木村さん家に行くってすごくない? ジャニーズ界のシャンクス!! おしゃれな家だった?」と大盛り上がり。さらには岸さんが「自分のうちは西海岸風」と言い出し、遊びに行ったことがある平野さんが「いやいや、西海岸要素ゼロだから。狂暴なクワガタがいるし…(笑)」と暴露されるひとコマも。そんな彼ららしいトークで会場に笑顔の花が咲き誇る。

この日は、待望の11枚目のシングル「ツキヨミ/彩り」を11月9日にリリース決定という嬉しいサプライズも。『クロサギ』(TBS系)の主題歌となる「ツキヨミ」について、このドラマに主演する平野さんは「今までの僕たちにはなかったホットな曲。情熱的でアップテンポなダンスを交えつつ…」とダンスも力を入れたいという。一方、「彩り」は髙橋さんが主演する『ボーイフレンド降臨!』(テレビ朝日系)の主題歌。髙橋さんがこれまでなかった新たなアイドルソングで温かみのある曲と報告し、会場が興奮で色めき立つ。

ユニット曲は、永瀬さんと神宮寺さんが深い愛を謳う楽曲の世界観そのままに大人の表情を醸し出す。少年の無邪気さも持ちながら普段は冷静に見られる神宮寺さんとクールなまなざしの奥に不思議な色気を放つ永瀬さんとのハーモニーの化学反応は美しい、のひとこと。

一方、平野さん、髙橋さん、岸さんの3人は、君の幸せが僕の幸せと歌う胸キュンな片思いソングを切ない表情で披露。平野さんはときおり目を閉じて、想いを込めながら優しい歌声で歌う姿が印象的。岸さんの歌声からは持ち前の愛され力、髙橋さんの歌声からは弟キャラの可愛らしい雰囲気が伝わってくるなか、甘酸っぱい楽曲を体現した。


KP_9.19横浜アリーナ_サブ①

ラストスパートのブロックは、巨大暖簾が出現する和のステージがみどころ。盛り上がりも最高潮のなか、煌びやかなラメの袴衣装で披露したのは、平野さんが振り付けをした「RING DING DONG」。限界を打破しながら、栄光の頂きに成り上がろうとするラップソングのパフォーマンスは男っぽい力強さがあり、無敵オーラが漂う。ここでは、激しく盛大な演出が5人のパッションにシンクロするかのようにヒートアップ!

終盤に初めてKing & Princeが作詞作曲を手掛けた「Dream in」を。等身大の僕の現在地を歌うこの曲は夢をテーマにメンバー全員でMadeして、神宮寺さんが楽曲メロディー、歌詞を髙橋さんが中心となってまとめた曲。デビュー曲「シンデレラガール」からちょっぴり大人になった彼らの今の想いを届けるリアルな歌詞には、背伸びをして頑張ってきた自分たちの心の奥に抱える葛藤や弱さが繊細に綴られており、まさに彼らの等身大ソング。この歌が10年後の僕たちに届きますように…という願いが込められた歌声からは、ティアラを幸せにしたいというメッセージが伝わってくる。

デビューから4年――。Made in Johnny‘sとしての誇りを持って、ステージにキラキラと眩しい輝きを放ちながら立ち続けてきた彼ら。さらなる高みを目指して奮闘し続けるKing & PrinceがMadeするエンターテインメントは10年後、一体どんなものになっていくのか…。「Dream in」で歌う通り、きっとシンデレラガールに誓った夢見る魔法は解けない。

Information

https://www.johnnys-net.jp/page?id=artistTop&artist=41