まぶしくて目を開けていられない、目が重たい…“疲れ目”のせいかも? 眼科医が解説!

2023.11.3
コロナ禍や地球温暖化など、目への負担は増える一方。ダメージから目を守るために、症状ごとに知っておくべき予防メソッドやアイテムを、専門家の方に伺いました。ここでは“疲れ目”に注目します!

【疲れ目】目が痛い、重い。肩こりや頭痛も。

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□作業環境の良くないデスクワーク
□長時間の座り仕事による血行不良
□スマホ依存

目に負担がかかり、目の筋肉や細胞が疲れてしまうのがいわゆる“疲れ目”。

「近年多いのは、まぶしくて目を開けていられない、目が重たいといった訴えです。その大きな原因として考えられるのは、ブルーライト。特にデジタルデバイス使用時は、光源が目と非常に近くなり、軽度のやけどを負わせているようなもの。ブルーライトカットメガネをかけるとラクになる人が多いですね」(眼科医・綾木雅彦さん)

正しい姿勢も目への負担を軽減するポイント。

「寝ながらスマホを見たり、悪い姿勢でパソコン作業を長時間行えば、眼精疲労は強まる一方です。とはいえ、仕事の作業時間を減らすのは難しいですから、正しい姿勢を心掛け、少しでも目への負担を減らして。また、合わないメガネを使っていると、無理にピントを合わせようと、余計な負担がかかります。度数が合っているか確認を」

体の筋肉疲労は温めて血流を良くするとやわらぎまずが、目の周りの筋肉も同じこと。

「ホットアイマスクを使ったり、目のピントを合わせる筋肉と繋がっている首や肩まわりを温めるのも、疲れ目対策に効果的。また、座って作業する時間が長いと、血行が悪くなり、目への血流も滞りがち。小まめに立ち上がるなど体を動かすようにしましょう」

予防METHOD1

【まばたき】ゆっくり、しっかり。目まわりをストレッチ!
まばたきは、涙の分泌を促し、角膜に潤いを行きわたらせてドライアイを予防する他、目の周りの筋肉のストレッチにもなり、疲れ目解消にも役立つ。「上と下のまぶたがちゃんとくっつく“完全まばたき”ができていない人が意外と多いのです。デジタルデバイスの画面を1時間見たら、きっちりまぶたを下ろしきりましょう。上まぶたを下まぶたに着地させるイメージです。現代人のまばたきの平均は0.3秒ですが、これでは涙の分泌を促したりストレッチ効果を得るには早すぎます。0.5~1秒、つまり普段の倍の時間をかけ、ゆっくりと確実に行うことが大切です。ただし、目の周りにしわができるほど、強くつぶる必要はありません」

予防METHOD2

【姿勢改善】正しい姿勢を確認して目への負担を軽減。
長時間にわたるパソコンやスマホでの作業は、姿勢の良し悪しで、目への負担は大きく変わってくる。「パソコンもスマホも画面が目線の少し下になるように設置しましょう。目の高さが上向きだと、無理に目を開こうとして眼精疲労を招いてしまいます。目と画面との距離は、40cm以上離します。これは、指先から肘までと同じくらいの長さです。特に寝ながらスマホを見る時に、画面を目に近づけがちなので、注意が必要です。あごは引きすぎると首が丸まり、画面が近づきすぎて首の後ろに負担がかかり、目のピントを合わせる筋肉が緊張してしまいます。横から見て、耳の穴と肩を繋ぐ線は床と垂直、前腕は水平になっているか確認を」

予防ITEM1

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たっぷりのスチームでリラックスタイムを。
最高約42°Cまで3段階で温度を選べる。リズムタッチとスチームの組み合わせは3つ。寝る前には優しいコース、作業の休憩時にはクイックコースなど、使用シーンで使い分けて。目もとエステ EH‐SW68¥24,400 *編集部調べ(パナソニックお客様相談室 TEL:0120・872・086)

予防ITEM2

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目と肩を温めて、筋疲労をほぐして解消。
眼科クリニック院長が監修するサロンのオリジナル温熱ピロー。オーガニックコットンでビワの葉など自然素材を包んだ。電子レンジで温めて使用。上から、クリークネックピロー¥8,470 クリークアイピロー¥6,050(眼精疲労ケア・アイクリーク自由が丘店 TEL:03・5724・3681)

予防ITEM3

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サプリメントで目の機能を回復。
上・目の疲労感を軽減するアスタキサンチンや、光の刺激から目を保護する成分を配合。えんきん 30粒¥2,160(ファンケル サプリメント相談室 TEL:0120・750・210) 下・目のピント調節をサポート。めにサプリ クロセチン 30日分¥2,700(メニコンお客様窓口 TEL:0120・612・860)

綾木雅彦さん 日本眼科学会専門医。おおたけ眼科院長。今年3月まで慶應義塾大学医学部眼科学教室の特任准教授を務めた。ブルーライト研究の第一人者としても知られ、目を守る啓蒙活動に力を入れる。著書に『視力防衛生活』(サンマーク出版)など。

※『anan』2023年11月8日号より。イラスト・KOUME 取材、文・小泉咲子

(by anan編集部)