「好きな人いない」は普通!? 独身女性6割が恋人ナシの“恋愛砂漠”事情

2016.12.1
仕事に女友達とのごはん、趣味に遊びに夢中な充実した毎日。何かが足りない気がするけれど、それは絶対必要なものじゃないかもしれない…。

いまの日本に住む女子にとって、恋ってもはやそんなものなのかもしれません。

「女性が働き稼ぐことが容認される社会においては、“誰かに養ってもらわないと生きられない”ことはないので、その誰かを探す必要はなくなる。つまり、恋や結婚は、いまや生きるために絶対必要なものではないといえます」

と言うのは、コラムニストの河崎環さん。事実、厚生労働省の調査によると、既婚率はもちろん、交際相手がいる率というの年々下がっており、’15年には独身女性のうち約60%に恋人がいない、という結果が出ている。

「恋は、頭ではなく本能でするもの。就活やSNSへの書き込みなどにより、常に“他者からの評価”と“自意識”に晒されて生きている20~30代にとっては、思考を捨てて飛び込む恋は、苦手教科であって当然でしょう」

そんな世代の恋愛観を、アンケートを元に、河崎さんと分析します。

最近全然、恋をしてません。
最近全然、恋をしてません。

≪女子たちの“恋愛砂漠”実態調査≫
付き合っている人がいない独身女性247人に聞きました!

Q1. いま、好きな人はいますか?
NO…73.5%

Q2. 好きな人はいたほうがいいと思いますか?
YES…78.4%

Q3. 恋愛はしたほうがいいと思いますか?
YES…75.1%

Q4. いま好きな人がいる人に質問。彼は、どこで、どうやって知り合った人ですか。
職場や仕事を通じて…38.4%、友人の紹介…26.2%、ネットを通じて…10.8%、学生時代に…10.8%、そのほか…13.8%

これらのアンケート結果を受け、河崎さんが注目したポイントとは?

「結婚」を意識した途端、恋愛本能が鈍ってしまう。

20代は気持ちだけで恋ができていた人も、結婚を意識した途端、“それでいいの?”と立ち止まってしまう。

「若い女性と話すと、みんな“結婚はしたい”と言うんです。でも同時に、“いつかすると思うけど、それっていつなんだろう…?”というモヤモヤも口にする。時期を決めるのは本来は自分なのですが、仕事が一段落したら? 30歳になったら? と考えていると、結局結論は出ない。昔はこういうとき、お見合いおばさんのような人が“いい人いるわよ!”と有機的に結びつけてくれたものですが、いまはその期待もできないですしね」(河崎さん)

「好きな人いない」は普通!? 「恋愛」に、迷う女子たち。

7割以上の女性たちが、恋はおろかその兆しもない世界に生きているということ…。衝撃の結果です。

「いまの女性の迷う姿がにじみ出ています。世の中には男の人はたくさんいるけれど、自分の恋愛とはなぜかリンクしない現実。そこに生真面目な性格や、様々なプレッシャーがあって、もはや身動きがとれないのでは。よく“恋に落ちる”っていいますが、真面目に生きてる人ほどきちんと思考をしているから、“落ちる”なんてことはほぼ不可能で。そこでまた、落ちられない自分に悩み…。抜け出せない迷路のようです」(河崎さん)

かわさき・たまき コラムニスト。All Aboutガイドを経て時事問題、女性活躍、子育てなどをテーマに執筆。著書『女子の生き様は顔に出る』(プレジデント社)が、11/30に発売。

※『anan』2016年12月7日号より。(C)max-kegfire

(by anan編集部)