「どうすれば本命になれる…?」体の関係になった後の男性心理とは

文・おおしまりえ — 2024.4.18
好きな人と、流れで先に体の関係を持ってしまった。こうした恋愛の失敗はよくある話です。関係をすぐに見直すことができれば良いのですが、中にはズルズルと体だけの関係を続けてしまうことがあります。それを本命恋愛に変えていくために、今回は男女の心理と対処法をご紹介します。

先に体を許してしまった! ズルズル恋愛時の男性の本音と本命恋愛に変える方法

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【おおしまりえの恋愛道場】vol. 253


「あの人と、付き合えたらいいな」そう思っていたら、つい流れで先に体の関係を持ってしまった。恋愛をしていれば、こんな経験をしたことがあるかたも多いのではないでしょうか。
相手のことが本気で好きだったら、その流れでちゃんと付き合おうと思うものですが、現実はそう簡単にはいかないことも。なかなか言い出せなかったり、告白したのに流されたりして、そのままセフレポジションに落ち着いてしまう女性がいます。悲しいものですが、このとき男性は一体何を考えているのでしょうか。また、体の関係が先行した際に、そこから恋人関係に進展させるためのノウハウもご紹介します。

体の関係が先にきたとき男性が思っている本音

体の関係が先にきてしまったとき、男性は「付き合おう」のひとことを自分から言わない傾向があります。そんな彼を女性が受け入れると、セフレ関係に落ち着いてしまうわけですが、このとき、男性側の心には「手に入った安堵感」があります。この安堵感がとてもやっかいな作用を引き起こすので、詳しく解説していきます。

そもそも多くの男性は、恋愛の前段階においては、駆け引きや勝負的な要素を見出していると言われています。「相手に好かれるかどうか」「付き合えるかどうか」「ヤレるかどうか」こうした二択の戦いを男性は無意識に挑んでいるわけです。
この心理状態の中で先に体の関係を持つと、男性の中ではある種の達成感を抱くことになります。その達成感は、言い換えると「相手を手に入れた」といった感覚となり、女性に対する興味関心が薄れてしまうんですね。

この話は、レストランに例えるとわかりやすいと思います。

空腹のお客さんがお店に入り注文しようと思うと、目の前には頼もうと思っていた料理が運ばれてきます。気を利かせてくれたのかなと思い食べ進めていると、急に店員さんが来てこう言いました。

「そちらのお料理は間違いでした。こちらの不手際なのでお代はいただきません。ただし、引き続きその料理を食べたいなら、正式にオーダーし直してください」
このとき、ご飯は8割くらい食べていとしたら、同じメニューをオーダーをし直すでしょうか。
おそらく「満腹だから、これ以上は食べなくていいや」と思う人や、「大体満足したから、正式に頼むなら別の物をオーダーしたい」「ラッキーな間違いなら、このままにしておきたい」と思う人が多いのではないでしょうか。

ここで出てくる料理とは、いわば体の関係が先行した女性で、お客さんは好きになった男性をイメージしてください。伝えたかったことは「人は一定以上のニーズが満たされると、気持ちが変わってしまう」ということです。

体の関係を先に持つことは、相手のニーズを先に満たすことでしょう。その後正式に付き合いたいと思っても、彼の中であなたへの気持ちや立ち位置が変わっているため、あなたに求めるニーズが変わっています。こうした気持ちの変化があるから、自分から付き合おうとは言わないし、女性の後告白にハッキリと答えないことが多いのです。

分かっていても離れられない女心

続いて女性側の心を見ていきましょう。
体の関係が先行していて付き合えるかハッキリしないなら、合理的に考えれば彼との縁は終わらせるか、距離を取るのが最善でしょう。しかし現実は、ズルズルと離れられない女性が後を絶ちません。このときの女性側の心理を少し紐解いていきます。

付き合えないけど体の関係は続けてしまう。離れるべきなのに離れられない。そんなときは、好きという感情は「叶ったかもしれない未来」への執着に変わっていることも多いものです。

人間は誰しも、投資したモノに対する損を恐れる性質があると言われています。
例えば、買ったけど全然似合わないし、もう着ないなと思った服も、即捨てられない人っていますよね。これは「服にかけた時間とお金」という投資部分を、もったいなくて手放せないことで起きています。
こうした損切り判断がなかなかできないのは、意思や決断力の問題ではなく人間の性なのですが、恋愛における投資したモノとは、彼にかけた労力や時間を指します。

労力には体を許したことも含まれますから、当然不満は大きいものになります。そして体の関係までは進んだ事実が、「順番さえ間違えなければうまくいったのに」というタラレバの未来を見せるのです。こうなると、タラレバの未来への執着が生まれ、使った労力や時間を手放して縁を切ることができなくなります。
ベースに好きという感情があれば、なおさら合理的な判断は難しくなり、彼との関係を今から軌道修正できないかと、ヤキモキと考えてしまうのです。

それでも本命彼女を目指したい人が取るべき行動

ここまで、男性と女性、それぞれの心理を解説しました。これを踏まえながら、今から付き合いたいと考える女性が取るべき行動をご紹介します。

最初に少し残酷なことを言いますが、体の関係後に告白しても恋人関係に発展しなかった場合は、「即付き合うテクニック」はありません。これから紹介する方法は、最低でも半年程度の時間は必要であることをご理解ください。

①半年は距離を取る
最初にやるべきは、彼との体の関係をやめて距離を取ることです。この時間は、最低3か月、できれば半年くらいは取りたいところです。彼に宣言するかしないかはお任せしますが、体を許さないだけでなく、都合よく遊んだり、LINEが即丁寧に返ってくるような振る舞いだったりも、一切やめることです。

なぜこれが必要なのかというと、男性心理で解説した「相手の達成感」を一度リセットするために行います。
男性の中では、あなたは手に入った存在であり、あなたとの関係はすでに満たされている状態です。ここから恋愛に発展させたいなら、あなたは手に入らない状態で、もう1回男性も頑張らないと満たされることがないことを、物理的に分からせる必要があります。

②距離を取る間に魅力を磨く
彼と距離を取る際の注意点は、その間の連絡のやり取りは極力そっけなくし、また会ったりもしてはいけません。少しでも女性側の好意が透けてしまうと、男性的には「やっぱり俺のことが好きだな」と解釈するため、ここまでの行動がムダになります。

彼と距離を取っている間に女性側がすることは、シンプルに外見と内面、両面を磨きまくることです。見た目は次に彼と再会したときに「お!」と思われるくらいまで変化させられるのがベストです。
内面については、彼以外に魅力的な取り組みを見つけることを目指しましょう。趣味や仕事や勉強など、内容は何でも大丈夫です。「俺以外に夢中」を嘘ではなく実際に感じさせることが、相手にとってより手に入らない感覚を促します。

③再会は、自分のペースで
ここまで頑張っていざ再会となったら、必ず守って欲しいことがあります。それは、相手のペースに合わせて会うのではなく、自分のペースで会うこと。日にちや時間はもちろん、待ち合わせ場所やお店のジャンルなどです。好きな相手だと、多くの女性は男性に合わせてしまいがちです。しかし、「フラットな関係の友達と会うならどうするか」を基準に、自分のペースも大事にしながら約束を取り付けましょう。

ここまでできれば、再会時は自分の魅力を存分に伝えていけば、関係は再度動き出します。
また当たり前ですが、再会のタイミングでは絶対に体の関係を先に持ってはいけません。相手がそういう空気を出してきたら、「前回は順番が前後しちゃったけど、私は本来そういうことはしない」とピシャリと断ることで、今は以前の関係とは別のものであることを示します。

体の関係が先になると、どうしてもその先は恋愛に繋がりにくくなります。「順番さえ間違えなければ」という考えは理解できますが、間違えてしまった以上、間違えなかった未来はもうないという事実を受け入れ、今からできる最善を取るしかありません。
今日ご紹介した対応策は少し忍耐力が必要ですが、チャレンジしてみたいかたは、悔いのない選択をして頑張ってみてください。

おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。


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