不倫にハマりそう…傷つかずに済む「大人の終わらせ方」 #146
妻がいる男性を好きになったら、悔いなく気持ちを整理して前に進むポイント
【おおしまりえの恋愛道場】vol. 146
大好きになった相手に、すでに妻や子どもがいたとしたら、あなたはすんなり気持ちを整理し、別れを決断できますか?
不倫はダメ…と頭ではわかっていても、その多くは予想外のところからスタートし、そしてズルズルと関係が続くといわれています。ある女性月刊誌の読者調査によると、不倫経験女性が約4割もいるとか。データは年齢や環境によって大きく変わっていくものですが、独身時代に不倫を経験するということは、けっこうある話なのかもしれません。
今日はこの誰も最終的には幸せにならない不倫について、気持ちの整理を無理なくつけ、前に一歩進むためのポイントをご紹介します。明るい未来のために、自分が余計に傷つかないためにも、ぜひ参考にしてみてください。
不倫相手への気持ちを無理なくスムーズに整理するポイント3つ
ここでは気持ちをスムーズに整理するために、3つのポイントをご紹介します。よくある「不倫はダメ」という結論を理論的に理解するのではなく、自分の中の「好き」「苦しい」「現問題として」という順番で、感情を受け止めていくのがポイントです。
人は誰しも、「頭ではわかっているけど、行動に起こせない」という状況になるときがあります。これは合理性を理解できているけど、感情の納得ができていないから起きていることです。
不倫に悩む女性の多くは、おそらく頭ではもう関係性のリスクや問題点には気づいているはずです。そこで、感情の納得感にフォーカスをあて、3つのポイントを紹介していきます。
大好きですという純粋な気持ちを認めよう
まずは、自分の中にある彼に対する「大好き!」という感情をとことん感じて、肯定してあげてください。認められない関係だと、好きだけどどこかに罪悪感のある人も多いものです。でも、今の段階では罪悪感は一旦忘れて、彼への大好きな気持ちをめいっぱい高めて感じて、これだけ好きな人と出会えたことに感謝しましょう。
大好きな気持ちを1番に感じることが大事な理由は、自分の中での肯定的な感情を受け止めてあげないと、このあとの否定的な側面を納得して受け入れることができないからです。まずは彼がどんなに素晴らしいか、どんなに大好きかをめいっぱい出しつくしましょう。
彼に感じる違和感を認めよう
めいっぱい彼との関係にある幸せを感じたら、次に彼との関係で自分が感じている違和感や不安、寂しさにフォーカスしてみましょう。
例えば、土日はどうしても会えないと言われる寂しさ。
「夫婦関係は終わってる」と話す彼の態度への不信感。
「別れる」と言ってもなかなか実行されない違和感。
いつまでこの関係が続くのかわからない、漠然とした不安感。
1つ1つ、本当は認識しているけど、相手のことが好きだからとフタをしている感情を、しっかり出して感じてみてください。
不倫中の女性というのは、これらネガティブな感覚をあえて感じないようにしている部分があります。「自分は彼を信頼している」という気持ちを自分で高めることで、彼との関係で感じるネガティブな要素を排除しようとしているんですね。
でも、こうした感情にフタをすると、知らぬ間にメンタルへのダメージも大きくなります。だからこそ「大好き」も認めると同時に、常に不信感や不安感がつきまとっていることも、しっかり認めてあげてほしいんです。
間接的に自分をいじめている事実に、気づこう
この関係のいい面も悪い面もフラットに全力で受け止められたら、最後にやってほしいのは今の状況の客観的な認知です。
不倫というのは、どんなに好きあっていたとしても、自分という存在を、妻や家族といった存在以下の二番手に置く行為。それはつまり、愛されて大事にされたいという自分の本来の望みと逆行することであり、いわば「間接的な自分いじめ」であると言えます。
あなたは目の前の恋愛で満足し、幸せかもしれません。でも、それは本能的な望みに逆らったことをしていると言えるかもしれません。
あなたは、彼を好きでいてもいいし、彼に対して不信に思ったり不安を感じてもいいんです。前に進むには、どちらの感情もきちんとあることを認め、そして感じてあげることが最初の一歩です。
だんだんといい面も悪い面もわかってきたら、世間一般で言われる不倫のリスクや、今の関係を続けることへのデメリットを考えてみましょう。きっと、前よりもスムーズに答えを出すことができるかもしれません。幸せな人生、幸せなパートナーシップのために、少し自分と向き合ってみませんか。
おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト
10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。
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