「結婚5か月でセックスレス…」33歳女性が実行した「夫婦再構築の秘策」

優花（33歳）、時間レスで夫婦の絆レス！　地方移住でエッチも蘇ったぞ

【レスなひとびと】vol. 227

都内の広告代理店で働く優花はとにかく激務。てっぺん越えはあたりまえ。平日は夫婦の時間ゼロ。休日も次のプレゼン準備に追われて、仕事のことで頭がいっぱい。

ガタが来たと感じたのは、結婚5か月目。もちろんセックスレス。
夫の成久に「せっかく結婚したのに、全然一緒にいる感じがしない。いつもイライラしてるし、話しかけづらいし」
と言われてしまったのだ。

「は？　私だって好きでやってるわけじゃないし。仕事だからしょうがないじゃん。ナルくんはいいよね、フルリモートでずっと家にいられるし」

反射的に返したけど、返事をせずにしょんぼり顔の成久を見て、思い直した。別に優花は誰かに強制されて、今の仕事をしているわけじゃない。

「ごめん、ナルくん。私も、こんな暮らしがしたかったわけじゃないよ」

漏れ出た言葉は本心だった。

結婚前から思ってた。気づいたら季節が変わっている。季節限定商品のPR戦略は練るけど、自分自身が季節を楽しむ時間は全ッ然ない。

あらためて、どんな生活をしたいか考えた。

（ちゃんと四季を感じながら、ナルくんと一緒に夕ゴハン食べられる生活がいいな。エッチもゆっくりペースでしてみたいな）
そうか。私って正直、年収よりも時間がほしいんだ。　

そして思い切って【週４勤務可】な地方の会社に転職決心。出社も月２でいい。年収は180万ほど下がるが、十分やっていける。

おしゃれ店でのグルメ代や、通勤中についついやっちゃうネットショッピング代が減りそうだし。通販段ボールだらけの部屋とはオサラバだ。
ナルくんもフルリモートなので、引っ越しは問題ない。
初めてこんなに長い時間、二人で将来設計の会話をした。
長野の一軒家に引っ越したら、家の広さは2.5倍になり、家賃は3分の１になった。しかも庭つき。

コーヒーを淹れたり、庭に花を植えてみたり。毎日の暮らしを夫婦で楽しめるようになった。

「優花がよく笑うようになってうれしい」

「ふふ。そう？　でもナルくんもじゃない」

二人のまったり時間を増やすほどに、不思議と“好き”の気持ちが増えていった。
通勤時間がなくなったぶん、朝ものんびり。鳥の声で目覚めて、ベッドでおしゃべりする時間がかなり気に入っている。

「ね、ナルくんの9時のリモート会議までまだ時間あるよね」

いちゃいちゃムードになって、そのまま朝エッチスタート。

「んッ…」

朝すると、意外と夜より気持ちいい気がするのは気のせいだろうか。東京にいたころは、常に睡眠不足だったから、朝エッチなんて絶対考えられなかった。夜エッチすら数回しかしてないし。思い切って転職してよかった。
週３の朝エッチで、ますます仲良くなる二人であった。

【三松さんからのコメント】

経済より夫婦の絆を強める戦略を選んだ優花さん。
あまりにも生活費に困窮すると心が荒みますが、二人の生活に必要なぶんを稼げているのなら問題ないです。
自分にとってな何が幸せか、仕事の価値観ややりがいとともに結婚生活をしっかり考え直してエライです。拍手。

結婚さえしてしまえば仲良くやっていけるわけじゃない。結婚後何年も経っても、夫婦間コミュニケーションがなければお互いのことはわからなくなってきます。
20年一緒に住んでいるのに「おはよう」も言わず、目すら合わせていない夫婦だっているのですよ。絆などまったくない夫婦が存在するのです。

相手にコミットする時間をかけるほどに、お互いにとってかけがえのない存在になれます。
セックスだって同じ。重ねれば重ねるほど、お互いのボディとセクシーマインドがよくわかる。そうやってベストパートナーになっていくのです。

そうそう、朝エッチは夜より感じやすいかたが多いようです。朝から夕方は、意欲や集中力が高まるノルアドレナリンが分泌されています。つまり、性的な刺激に対して感じやすいのです。

しかも、エッチで分泌される幸せホルモンで、肌のハリツヤがアップして化粧ノリもいいかも。1日の幸福度がグッと上がる。私は朝エッチのことをSMS（ショートモーニングセックス）と名付けて推奨しています。

「夫婦の絆レス、と感じたら立ち止まって対策を練ろう。放置禁止。ライフスタイルを変更することでSMSが可能になれば、結婚生活安泰」

新刊『アンダー40 ―どうする結婚』　原作：三松真由美　画：こまだまこ（小学館）
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原作：三松真由美　漫画：カナメキヌコ
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三松　真由美　
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター４万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』（kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。

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