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目に見える障害と見えない障害。発達障害への理解の難しさ

文・七海 — 2017.2.22
“障害者”と一概に言っても、その形はさまざまです。いわゆる身体障害者は、”目に見える障害”。一方、発達障害は ”目に見えない障害”。どちらも、”健常者” に比べて生きづらいのは事実かと思います。今回は、発達障害当事者の視点から ”目に見えない障害” のつらさをお話してみようと思います。

あなたは ”目に見える障害” を持つ方にどんな対応をしていますか?

“目に見える障害” —。目が不自由で杖を持っている方、足が不自由で車椅子に乗っている方、さまざまな方を見かけることがあります。そういった ”目に見える障害” を持った方に出会ったとき、あなたはどのような対応をしていますか?

目が不自由な方には手を貸したり、車椅子の方がいれば道を開けたり、そういった光景が見られることもあります。見てみぬフリをする人も多く見受けられるのですが、手を差し伸べる姿を見ていると、なんだかこちらが温かい気持ちになると思うんです。あなたはどうですか?

“目に見える障害” は、街なかで見かけても、”わかりやすい” のが現状でしょう。身体障害者にも、さまざまな悩みはあるかと思います。心ない人もたくさんいるかと思います。しかし今回はあえて、”目に見えない障害 ”への差別についてお伝えします。私は発達障害者。当事者ならではの視点です。

”目に見えない障害” を目の当たりにしたときの、人々の行動

私はアスペルガー症候群と学習障害を持っています。どちらも、いわゆる発達障害。”目に見えない障害” です。しゃべらなければ、動かなければ、私が障害者だということに気づかないでしょう。それは良いことなのかもしれません。だって、”目に見える障害” を持つ方は、一見して障害を持っていることが認識される。そのことが嫌だと感じる当事者もいると思うからです。

しかし、”目に見えない障害” は一見して障害を持っていることが認識されないぶん、それによって苦しむことも多々。確かに、しゃべらなければ、動かなければ、”健常者” だと認識されるのかもしれません。しかし、私たちも生きています。しゃべらなければ、動かなければ、生活することができないのです。

“健常者” としての認識が ”障害者” に変わったとき、そこに落胆というか、軽蔑というか、そういったものをひしひしと感じるのです。「この人は健常者だと思っていたのに、何かがおかしい」。そんな意識が伝わってくるのです。彼らは私が障害者だということを認識したとき、自分との差異を確認します。そこで、”異質な存在” として認識し、集団で非難をしてくることが多いのです。

学校のクラス替えがあったとき。最初はわけ隔てなく接しているつもりでした。そして、最初はよくクラスの中心グループに入ります。だけど、付き合いを続けていくうちに、陰口を囁かれるようになり、だんだんと人が離れていくようになったのです。”健常者” だと思っていたのになんだか異質。「私たちとはなんだか違う−」。そう思われていたのかもしれません。

仲良くしていた人が疎遠になっていくさまを見るのはつらいものです。学校を卒業する時期には、私はいつもひとりでした。

身近にいるからこそ。”異質” を排除しないでほしい

発達障害者は、自分がそうであるとカミングアウトしにくいものです。根強い偏見がまだまだあるからです。だけど、しゃべれば、動けば、なんだか ”異質” な存在として見られてしまうのです。

“異質” はそんなにダメなことですか? それぞれ個性を持っているのではないですか? 個性として受け入れられない ”異質” は、排除されるべきものなのですか?

私はよく切ない思いをしてきました。”目に見えない障害” だからこそ、理解されにくい部分があるのだと思います。あんなに仲が良かったのに、どんどん人が離れていく−。発達障害の特性を知らない人は、”異質” を受け入れられないのが世の常なのでしょうか。

「私たちとはなんだか違う」。そう感じても、コミュニケーションを密に取っていけば、相互理解は可能なのではないかと私は思っています。”目に見えない障害” を持つ人は、”なんだかおかしい人” で済まされて良いのでしょうか。簡単に判断して切り捨てないでほしい。最初の認識と落差があったとしても、きちんと向き合う機会がほしい。ずっとそう思ってきました。あなたの周りに ”異質” な人がいたとしても、むやみに排除しないでほしいというのが私の願いです。発達障害者も人間です。きちんと向き合って、対話して、理解し合う−。そんな世界を、私は望んでいます。

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