20年前の出来事

お互いに夫婦関係は冷めていた… 妻が帰省時に再会した「幼馴染とのW不倫騒動」【前編】

文・塚田牧夫 — 2024.9.8
学生時代の知り合いなど、久しぶりに会う相手と盛り上がることもあるでしょう。再び距離感が縮まって、いい雰囲気になることもあるはず。しかしそれが既婚者であれば、当然ながらパートナーへの裏切り行為です。葵さん(仮名・33歳)も実家に帰省した際に、既婚者の幼馴染と再会を果たし、お互い夫婦関係が冷めていることに共感を覚えたそう……。当時の状況を詳しく伺いました。

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幼馴染との再会

幼馴染との再会

「2年前の夏のことです。職場が夏休みに入り、私は実家に帰省をしました。地元はかなり田舎の小さな町で、実家には両親と妹が住んでいます。夫は仕事だったため、ひとりでの帰省。特に何もすることはなく、のんびりと過ごしていました。そんなとき、近所のスーパーに買いものに出た際、幼馴染の恭一(仮名)と遭遇したのです。
恭一もすでに地元を出ていたので、帰省中とのこと。恭一も私と同様、妻が仕事のため子どもと二人で帰省しており、あとで妻も合流予定とのことでした」

小学校を訪ねることになり…

「恭一とは家も近く、親同士も知り合い。関係は兄妹に近いような感覚です。なんとなく近況も耳に入ってはいました。
会話の流れで、“俺らが通っていた小学校が廃校になるらしい”と聞きました。生徒数が減少し、隣町の小学校と統合するとのこと。通っていたのは20年も前ですが、やっぱり寂しい気もしましたね。
そこで、“よかったら明日行ってみない?”と誘われました。子どもは両親が面倒を見ているから問題ないというので、私もOKしました」

20年前の出来事

20年前の出来事

「翌日、恭一が車で迎えに来てくれました。すぐ近くにある小学校を訪問し、職員の人にお願いして中に入らせてもらいました。校舎内に入ったのは20年ぶり。懐かしいニオイが漂っていて、胸が締めつけられるような感覚がありました。
1時間ほどかけて校舎内を巡りつつ、恭一がある昔の話を持ち出しました。学校と家とのあいだに小さな公園があるのですが、“鉄棒の練習をしてただろう?”と言うのです。実は、私は鉄棒が大の苦手。授業で逆上がりができず、学校帰りにその公園で密かに練習をしていました。まさか見られていたとは思わず、恥ずかしかったです」

車内で話をするうちに…

「校舎を出て車に戻り、停めた状態でしばらく話をしていました。近況について、仕事の話から、家庭の話に及びました。結婚して年数も経ち、夫婦関係も冷めていると。恭一とは恋愛関係になったことはありませんでしたが、寂しいという感情に共感し合い、もう少し一緒にいたいという会話から、ホテルに向かう流れとなりました。
そこから、国道沿いにあるホテルへ車を走らせました。20分ほどして建物が見えてきたところで、私が“待って”と制止させました。そして、“今のままの関係がいい”と言うと、“そうだな”と恭一も同意してくれました。
今住んでいる家も遠くないということで、また連絡を取り合おうと話をしながら、引き返しました。」

こうして、一旦は思い止まることができて良かったと思ったという葵さん。しかし、ふたりが一度不倫に堕ちかけたことは、そう簡単になかったことにはならなかったのです……。
不倫を思いとどまった30代女性の「その後」とは… 後編に続きます

“帰省時に再会した幼馴染と不倫に堕ちた妻の告白”をご紹介しました。
幼馴染と再会し、懐かしい場所を巡るうちに別の感情が芽生えてしまったようです。一度不倫を踏みとどまったとはいえ、パートナーへの裏切りであることを考えていない時点ですでに、大きな問題を抱えていると言えるでしょう。
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