不動産会社の女性経営者が教える! こっそり本音を漏らした「入居時に自分だったら絶対にやらないNG行動」

文・市岡彩香 — 2024.3.16 — Page 1/2
初めてのひとり暮らし、住んでから後悔はしたくないですよね。今回は、女性に特化した不動産会社を経営する 平出雅美さんに「賃貸物件に住み始めたとき、自分だったら絶対にやらないNG行動」について教えてもらいました。プロの本音を、賢く新生活を始めるためのヒントにしてください!

不動産会社の女性経営者が教える! こっそり本音を漏らした「入居時に自分だったら絶対にやらないNG行動」

【女性が知っておくべき「賃貸物件」基本のき】vol.48

賃貸 物件 引っ越し NG行動

――ひとり暮らしを始める際、新居に住み始めた直後にやらない方がいいことや、やらないと後悔する「NG行動」について教えてください!

NG1.「室内の傷や不具合をチェックしていない」

平出さん 入居したら、すでにある傷や不具合があるかどうかは必ず確認をしておいた方がいいです。今後、退去をするときに不用意な修繕費用を請求されてしまった際に重要な証拠になります。自分がつけていない傷や不具合箇所の修繕費用を退去時に請求されてしまわないように、床、壁、柱の傷、照明器具のヒビ、鏡の汚れは最低限チェックしておいてください。傷や不具合のある箇所があった場合は、写真を撮ってプリントアウトしておくことをおすすめします。

NG2.「インターネット環境を確認していない」

平出さん 在宅ワークの人はもちろん、オンラインで買い物をしたい、ゲームをしたいなど、新居ですぐにインターネットを使いたい人は多いと思います。ですが新居に住む場合、今まで使っていたインターネット回線を引き続き使用したい場合、物件によっては新しい工事が必要だったりと時間がかかってしまう場合も。インターネット無料の物件でも、住み始めた当日から使用できるとは限りませんので、念のため事前に管理会社に確認しておいた方がいいです。

NG3.「部屋の間取りを正確に把握せずに、家具を一気に揃える」

平出さん 新しく購入する家具は、入居してから部屋の広さや雰囲気にあったものを揃えることをおすすめします。ベッド、棚、デスク、ソファなど一気に揃えてみたけれど、思ったより部屋が狭くなってしまって後悔した…、というお客様は珍しくありません。新居のリビングの扉の造りが、開き戸なのか引き戸なのかを事前に把握していなかったことで、住んだ後に扉の前に家具が置けないと気づいた場合も。引っ越し前に一気に家具を揃えるのであれば、後悔しないよう注意して進めるようにしてください。

NG4. 「照明、カーテンを準備し忘れる」

平出さん 物件により異なりますが、照明は物件の設備に含まれていないことがほとんどです。初めてのひとり暮らしの場合は、そのことを知らずに照明の準備をせず、真っ暗な部屋で過ごすことになってしまった…、という場合も。そうならないよう、照明の有無は事前に確認をしおくようにしてください。また、カーテンがないと外から室内が見えてしまいますので、カーテンについても、入居をしたらすぐに取り付けられるように準備を。内見時にサイズを測っておきましょう。もしどうしても入居日までに準備が間に合わない場合は、レジャーシートやバスタオルなどで代用することも可能だと思います。

――新居に引っ越しをした際に、しなければよかったことや後悔したことなど、平出さんご自身の失敗エピソードがあれば教えてください!

平出さん 私が以前住んだ家は電波が悪かったのですが、引っ越しをした後になってそのことに気づきました。家で仕事の電話をすることもあり、とても不便だったので、今はお客様をご案内するときに電波についても必ずチェックするようにしています。田舎だから電波が入らないというわけではなくタワーマンションの高層階や、周りがマンションに囲まれていると電波が入りづらくなることってあるんです。

他にも、バスがあるから大丈夫だと駅から距離のある場所に引っ越しをしたけれど、引っ越してからバスの本数が少ないことに気づいて後悔したという話もよく聞きます。バスは路線により本数が少ないこともあるため、駅やバス停が近いから大丈夫だろうと安心せず、引っ越す前に時刻表についても確認をしておいた方がいいです。

また、洗濯機、冷蔵庫、お気に入りの家具が新居に入らなかったというお客様も。大きい家具や家電を置く場所は、あらかじめサイズを確認しておくようにしてください。


楽しいひとり暮らしを始めるために徹底した準備を

いかがでしたか。女性のひとり暮らしは、慎重に丁寧に。引っ越しを予定している人は、今回のポイントをぜひ参考にしてみてください。

教えてくれた人
株式会社東京女性不動産 代表取締役社長 平出雅美さん

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宅地建物取引士所持。不動産歴3年目、2021年11月に「東京女性不動産」を開業。
東京女性不動産は、安心してお部屋探しができることを第一に、相談から契約まですべて女性スタッフが担当。女性一人での東京のお部屋探しを、女性ならではの視点で親身にサポートしています。LINEでの相談もできます。安心して新生活を始められるように、ストーカー保険の提案やRefaプレゼントなどのサービスもあって、さすが女性にやさしい! 電子書籍「宅建の教科書」がKindleにて好評発売中。


文・市岡彩香
anan web、anan Beauty+を中心に執筆するフリーライター。これまでに取材した人数はタレントや経営者を含め500名以上。インタビューライター、フードライターとして活動中。


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