不動産会社の女性経営者が教える! こっそり本音を漏らした「防犯上、自分だったら絶対にやらないNG行動」

文・市岡彩香 — 2024.2.24 — Page 1/2
初めてのひとり暮らしは、防犯面で不安なことも多いですよね。今回は、女性に特化した不動産会社を経営する 平出雅美さんに「防犯上、自分だったら絶対にやらないNG行動」についてうかがいました。不動産のプロの本音、楽しいひとり暮らしを始めるためのヒントにしてください!

不動産会社の女性経営者が教える! ひとり暮らしをするなら「自分だったら絶対にやらないNG行動」

賃貸 物件 NG 防犯

【女性が知っておくべき「賃貸物件」基本のき】vol.45

――ひとり暮らしをする際に防犯面の観点で、”やらない方がいい”、”気をつけた方がいい”と思うNG行動を教えてください!

NG1. 「女性らしいデザインのカーテンをつける、洗濯物を干す」

平出さん 防犯対策としては、女性のひとり暮らしだと分かるようにしないことが大切。花柄やピンクなど、女性が住んでいることを想像させるカーテンですと「この部屋は女性が住んでいるんだな」と思われてしまう可能性があるので避けた方がいいです。できるだけカーテンはシンプルなものを選ぶことをおすすめします。洗濯物に関しても、女性ものだけを外に干してしまうと、女性が1人で住んでいることを伝えてしまっているようなもの。どうしても外に干したい場合は、せめて下着だけでも外から見えないようにしてください。

NG2.「個人情報が分かるものをシュレッダーにかけずゴミに出す」

平出さん ゴミの捨て方にも気をつけた方がいいです。捨てたゴミを見られてしまったことで、ひとり暮らしをしている確証をもたれてしまったり、個人情報を知られてしまったケースがあります。自分が捨てたゴミが荒らされてしまう危険が潜んでいることを、あらかじめ知っておきましょう。ゴミ袋から中身が見えないようにゴミを捨てる、個人情報が書いてあるような書類はシュレッダーにかけて捨てるなど工夫をするようにしてください。

NG3. 「SNSに自分の部屋や周辺環境をアップする」

平出さん 最近では、SNSから家を特定されてしまうことがあるので注意してください。「私がストーカーになんてあうわけない」「芸能人じゃないんだからそこまで気にしなくても」と考える人も多いと思いますが、本名を公開していなくても、SNSにあげている内容や場所で、家を知られてしまった人もいます。そのため、自分が住むマンション、部屋の内観、窓からの景色など、家が特定されてしまう可能性がある写真をアップすると危険ですので気をつけてほしいです。

NG4. 「夜道の環境が悪い、人通りが少ない物件に住む」

平出さん 夜に歩いていてストーカーや痴漢にあってしまい、引っ越しをしたというお客様は珍しくありません。通勤をしている人は、仕事で帰りが遅くなってしまうことがあると思います。夜道を歩く際はできるだけ人通りが多く、明るい道を選んで帰るようにしてください。夜道の環境が悪い物件には住まない方がいいので、内見をする際は、人通り、街灯、お店など、夜の駅から家までの環境や雰囲気を確認しておくことが大切です。駆け込めるコンビニがあると被害にあうリスクが下がります。

――平出さんが、個人的にこれだけはマストだと思う防犯対策はありますか?

平出さん テレビモニター付きインターホンはつけていた方がいいです。テレビモニターがあれば誰が来たかがわかるだけでなく、自動的に録画もされるため、留守中でも後から確認ができますし、犯罪に巻き込まれないための抑止力にもなります。

―平出さん自身が実際に、防犯がうまくいかずに怖い目にあってしまった経験はありますか?

平出さん ベランダから部屋をのぞかれたこと、下着泥棒にあったとことがあります。誰もいないはずの窓の外に男の人が立ってこちらを見ていたときはゾッとしました。帰り道にスマホで電話しながら歩いていたら、急におしりを触られたことがあります。振り返ったら全速力で逃げていったのですが…。お客様からも夜道を歩いていて、知らない男性からいきなり抱きつかれた、しつこく声をかけられたなどといった話はよく聞きます。女性がひとり暮らしをする場合は、できれば1階に住まない方がいいと思いますし、夜道にスマホを見ながらゆっくり歩いたり、音楽を聴きながら帰宅することはできれば控えるようにした方がいいです。防犯ブザーを活用するのもいいと思います。働く女性向けの防犯ブザー「omamolink」という商品は、録音機能やGPS機能のついていてコンパクトなので、お守り代わりに持ち歩くことができておすすめです。


楽しいひとり暮らしを始めるために知っておこう

いかがでしたか。女性のひとり暮らしは、慎重に丁寧に。ひとり暮らしをしている人、始める予定がある人は、今回のポイントをぜひ参考にしてみてください。


教えてくれた人
株式会社東京女性不動産 代表取締役社長 平出雅美さん

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宅地建物取引士所持。不動産歴3年目、2021年11月に「東京女性不動産」を開業。
東京女性不動産は、安心してお部屋探しができることを第一に、相談から契約まですべて女性スタッフが担当。女性一人での東京のお部屋探しを、女性ならではの視点で親身にサポートしています。LINEでの相談もできます。安心して新生活を始められるように、ストーカー保険の提案やRefaプレゼントなどのサービスもあって、さすが女性にやさしい! 電子書籍「宅建の教科書」がKindleにて好評発売中。


東京女性不動産HP


文・市岡彩香
anan web、anan Beauty+を中心に執筆するフリーライター。これまでに取材した人数はタレントや経営者を含め500名以上。インタビューライター、フードライターとして活動中。


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