「生そば」は「ナマそば」!? 「生憎」は「なまにく」!? 意外に読めない漢字5選
【漢字クイズ】vol. 18
「生そば」は、どう読む?
蕎麦屋さんののれんなどに書いてある「生そば」。生チョコや生チーズケーキなどと同じように、ナマそば、と読みたくなりますが、実は違います!
「生そば」の読み方は、
「きそば」です!
「生そば」は、いわゆる「ナマ」の状態を指すものではありません。辞書掲載の意味は、「そば粉だけで打ったそば。混ぜものの入らないそばか、それに近いそば」。
「生」を(き)と読むのは、混じりけのないものを表すときで、ほかの例では、「生薬」(きぐすり・しょうやく)や「生娘」(きむすめ)などがあります。
これからお蕎麦を食べるときは、ぜひ「生蕎麦」かどうか、チェックしてみてください!
「生姜」の読み方は?
続いては、「生姜」の読み方。これは、商品などにもよく使われているので、読める人も多いと思います。
「生姜」の読み方は
「しょうが」です!
「生姜」は日本に渡来したもっとも古い野菜のひとつ。当時は薑(きょう)と呼ばれており、今でも生姜の別名として薑(はじかみ)という言葉が辞書に載っています。
いま使われている「生姜」も難読ワードですが、昔の漢字に比べればずっと簡単。さっと読めたらカッコイイので、覚えておきたいですね!
「生憎」はどう読む?
「生」の読み方は、まだほかにもあります。
次のお題は「生憎」。こちらも難読ワードのひとつです。「なまにく」や「しょうぞう」と読みたくなりますが、違います!
「生憎」の読み方は、
「あいにく」。
意味は、「期待にはずれて都合が悪いさま」。
古くからある言葉ですが、現在のビジネスシーンでも、何かを頼まれて断るときのクッション言葉としてよく使われます。
例えば「今日残業できる?」と上司に聞かれたとき「あいにくですが、予定がありまして」などと利用できます。
「生憎」はビジネスメールでも使いますが、平仮名表記がほとんど。とはいえ、一応漢字表記も知っておくと安心です。
芝生と弥生は、どう読む?
最後は「芝生」と「弥生」。ふたつとも、読めますか?
「芝生」は「しばふ」、弥生は「やよい」です!
「芝生」の意味は、芝が一面に生えているところ。
「弥生」の意味は、「旧暦3月の異称」。
ちなみに、「弥生」を辞書で引くと「東京都文京区にある町名」とも載っています。この町にある貝塚で発見された土器が弥生式土器と名づけられ、さらに時代名にもなったので、「弥生」は歴史的にも重要な町名です。
以上、意外に読めない「生」のつく漢字5選でした!
参考資料:
『デジタル大辞泉』(小学館)
『日本国語大辞典』(小学館)
『広辞苑』(岩波書店)
『日本大百科全書』(小学館)