幸せを阻む「しんでれらの呪い」。“哀愁しんでれら”は全恋愛現役女子、必見!

写真・森山祐子 イラスト・菜々子 取材、文・古屋美枝 PR・クロックワークス — 2021.1.12〔PR〕
映画『哀愁しんでれら』が2/5公開。一足先に観た3人の女子と、恋バナ収集ユニット「桃山商事」の清田隆之さんで、女性がかかりがちな「しんでれらの呪い」について語ってもらいました。
哀愁しんでれら イメージ

(左から)C子さん、B子さん、清田隆之さん、A子さん

(左から)C子さん 31歳。インフルエンサー。バツイチ。「きょうだいの一番上なので、甘え下手。甘えさせてくれる男性に弱いです」
B子さん 35歳。サロン主宰。未婚。「次はできるだけ、自分のペースに合わせてくれる男性と付き合いたいです」
清田隆之さん 恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。初のエッセイ集『さよなら、俺たち』(スタンド・ブックス)が発売中。
A子さん 35歳。会社経営。外資系企業勤務の男性と結婚4年目。「夫とはケンカもするけど譲り合いながら仲良くやってます」


清田 みなさん、『哀愁しんでれら』を観たんですよね。率直に、どうでしたか?
A子 結構、衝撃的な話でしたよね。王子様と結婚して幸せに暮らしました、的な幸せの価値観が覆るというか…。
B子 でも、一歩間違えば、誰もが陥りがちな話ですよね。
C子 大悟(田中圭)みたいなハイスペックなイケメンに惹かれてしまうというのは、わからないでもないもんね。
清田 誰しも、幸せになりたいという願望はありますよね。この映画は「じゃあ、その幸せって何なの?」と、観る人の幸せの価値観を揺さぶる作品だと思うんです。シンデレラストーリーは幸せの代表のような物語だけど、そんな王子様のような男性と出会うことで、主人公の幸せの価値観が狂っていく。まさにシンデレラストーリーの呪いのようですよね。
A子 「幸せになる」ということに囚われすぎてしまうんですね。
清田 ところでみなさんは、お金持ちでハイスペックな男性と付き合ったり結婚する、みたいなことを考えたことはありますか?
B子 それはみんな、願望としてあると思いますね。私自身、実際に、そういう人たちとお付き合いした経験もありますし。
A子 20代半ばくらいまでは特にそんな願望があったかな。そういう男性って、自分の力では叶わないことを叶えてくれたり、したことのない経験をさせてくれたりするので、どうしても魅力的に見えるんですよね。
清田 ちなみに、そういう王子様的な男性って、どんなことをしてくれるんですか?
A子 たとえば、誕生日とか記念日でなくても、ハイブランドのショップでいろいろ買ってくれたり…。私だけでなく、私の友だちにもプレゼントしてくれました。
B子 付き合う前で、肉体関係なしでもビジネスクラスで海外旅行に連れていってくれた人がいましたね。そのときは、その彼と二人で行くのが嫌だったので、友だちも誘いたいと言ったら、友だちの分の旅費も出してくれました。
清田 すごいですね!
B子 現地に着いたら運転手が待っていて、VIP待遇。20代で自分のお給料だけで暮らしていたらそんな経験はできないので、今思えばいい思いさせてもらったなー、という感じです。
C子 私はSNSのDMで「ファンです」と連絡が来た人と会ってみたら、初対面でいきなり100万円以上するハイブランドのバッグをプレゼントされたことがあります。怖いのでさすがにお断りしましたけど。
清田 初対面で100万円のバッグは警戒しますね(笑)。一般的にいい思いをさせてくれる男性と一緒にいることは幸せとされていますけど、実際には何か落とし穴的なことがあったんですか?
A子 ありましたね! ハイブランドのプレゼントをたくさんくれる彼は、付き合っているうちにどんどん束縛がひどくなって、最終的には探偵までつけられたんです。彼が出張中に男友だちとお茶してたら突然彼から電話がかかってきて、「お前、今誰とどこにいるんだ!?」ってすごい剣幕で。しかも、ケンカをすると怒鳴ったり、ゴミ箱を蹴ったり、モノに当たるようになってきたので、もう別れようと決心がつきました。
イメージ

束縛彼氏に
探偵をつけられた。A子さん

「ハイブランド品をプレゼントしてくれる彼は束縛が激しく、探偵をつけられました」
A子さん


清田 モラハラだし、一歩間違えば、DVの領域ですもんね…。
A子 しかもですよ! 私が別れを切り出したら、今まであげたものを全部返せと言われたんです。
清田 それもヤバい(笑)。そんな男性だとは、付き合い始めのときはなかなか気づかないですよね。
B子 私はものすごくエリートの弁護士と付き合っていたことがあるんです。外ではクールな感じがカッコよくて、そんなところが好きだったんですけど…。
清田 いったい何が!?
B子 家に入った途端、赤ちゃん言葉なんです。声まで変わって、ニャンニャン♪って感じ(笑)。しかもキャラクターのシールを家具に貼るのが大好きで、「一緒に貼るニャン!」って誘われて。さすがに気持ちが冷めて別れました。
清田 二人きりになるといきなり赤ちゃん言葉になる男性って、意外に多いって聞きますね。
イメージ

家に入った途端、
赤ちゃん言葉!B子さん

「クールな雰囲気に惹かれた彼。二人になるとニャンニャン言ってて引きました」


C子 元夫は都内の一等地に戸建てを持っている超セレブだったんです。でも、結婚してみたらすごいケチだということがわかって、生活費として1か月に渡される金額がなんと3万円でした。
A子 2人分の食費も含めてだよね? なかなか厳しいね(笑)。
C子 そしてもう限界、と思ったある日、初めて元夫のスマホを見てみたら、複数の女性と浮気をしていることが発覚。写真フォルダは浮気相手の裸でいっぱいだったんです。しかも、家族ぐるみで仲良くしていた夫婦の奥さんとも浮気していて大ショック! それで離婚しました。
B子 スマホで浮気発覚の経験は私もあるよ。関係を終わらせる覚悟があるときしか、スマホは見たらダメだね!
イメージ

夫のスマホに
浮気現場の写真が!C子さん

「初めて元夫のスマホを見たら、身近な人を含め、複数の女性との不倫が発覚!」


清田 映画の話に戻ると、大悟が小春と結婚したいと思ったのは、自分が求めていたポストにばっちりハマったからだと思うんです。ケア能力が高く、娘にも気に入られてうまくやってくれそう。小春の内面に惹かれたというよりも、「妻」や「母」という役割を任せるのに適していたという理由で、選んだ感じですよね。
A子 たしかに。そういう男性と一緒にいるためには、女性は男性に合わせるしかないから、立場が対等ではなくなりますよね。
清田 女性は男性に肩書や収入、男性は女性に役割や美貌と、内面より理想のイメージばかり追い求めてしまうところがシンデレラストーリーの落とし穴、「しんでれらの呪い」だと思うんです。
B子 そうですね。私たち、子どもの頃に聞かされたおとぎ話の功罪で、お金持ちでハイスペックな王子様と結婚、イコール幸せ、的な幸せの価値観があるじゃないですか。でも本当は別のところに真の幸せがあるかもよ、という考え方がもっと広まるといいですよね。
A子 私もそう思う。私たち、王子様たちの裏の顔もだいぶ見てきてるしね!(笑) あと、「しんでれらの呪い」にかからないためには、自分も生活力をつけたほうがいいと思う。誰かに助けてもらわなければ生きていけない女性ほど、王子様が来るのをずっと待っていたりするし、王子様が変だとわかっても逃げられないから。
清田 最悪、この映画みたいに、シンデレラストーリーがいつの間にか恐怖の物語になりますからね。
C子 この映画を観て、幸せとは何かを自分の物差しで考えるきっかけになりました。条件や役割関係なしに、お互いに相手への思いやりを持てて、対等な関係でいられるのが一番幸せですね。

皆さんの毒男話が
すごすぎ!(笑)

清田隆之さん



Information

哀愁しんでれら イメージ
平凡な毎日を送る小春(土屋太鳳)。ところがある日、怒涛の不幸に襲われすべてを失う。そんなとき、男手一つで娘を育てる裕福な開業医の大悟(田中圭)に出会い、スピード婚。不幸のどん底から一気に幸せの頂点に立つが…。

TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2016グランプリ作品。出演/土屋太鳳、田中圭、COCO、山田杏奈、石橋凌ほか 脚本・監督/渡部亮平 配給/クロックワークス 2月5日(金)全国公開 Ⓒ2021「哀愁しんでれら」製作委員会


Pick up scenes!

Pick up scenes! 1
父親の逮捕、自宅の火事、彼の浮気など、一日のうちにショックな出来事が重なり、打ちひしがれていた小春は、たまたま出会った開業医・大悟の命を救い、運命的な出会いを果たす。
Pick up scenes! 2
命を救ってもらった恩返しとして、小春だけでなく、小春の祖父、父、妹の面倒まで見てくれる大悟。大悟が一人で育てる8歳の娘・ヒカリにも紹介され、すぐに打ち解ける。
Pick up scenes! 3
出会って1か月ほどで二人は結婚。家族や友人など周りのすべての人に祝福される中、式を挙げる。
Pick up scenes! 4
大悟の妻、ヒカリの母役をしっかりこなそうと努力する小春。しかし次第に二人は、結婚当初の「やさしい夫」「かわいい娘」ではなくなっていく。大悟に、母役ができていないことを指摘された小春は精神的に追い詰められる。
Pick up scenes! 5
相変わらず大悟とヒカリとの関係に悩み続ける小春。そんな中、ヒカリの学校で事件が起きる。そして小春のある決心が一家ごと呑み込み、暴走していく。


哀愁しんでれら 公式サイト