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志村 昌美

映画、ときどき私 Vol.2『カプチーノはお熱いうちに』に見るイタリア流生き方ガイド!

2015.9.15
さて、連載2回目となる今回ご紹介する作品は、9月19日より公開のイタリア映画『カプチーノはお熱いうちに』。映画の見どころとタイトルにもあるカプチーノにまつわる話と共にお届けしたいと思います。

さて、連載2回目となる今回ご紹介する作品は、9月19日より公開のイタリア映画『カプチーノはお熱いうちに』。映画の見どころとタイトルにもあるカプチーノにまつわる話と共にお届けしたいと思います。

舞台は、南イタリアの美しい街レッチェ

ある雨の日、働き者で勝気なエレナとがさつで口の悪いアントニオはバス停で口論となり、最悪な出会いをする。しかし、なんとアントニオはカフェで働くエレナの同僚の恋人だったことが発覚し、パーティで偶然の再会。正反対の2人は、初めのうちは反発しあうものの、なぜか強烈に惹かれあい、徐々に距離を縮めていくことに……。

と、「なんだか今までにも観たことあるようなラブストーリー」と思ったあなた! ここまでは前菜であって、この作品のメインディッシュはまだまだこれからですよ! それでは、続きをどうぞ……。

そして、13年後

仕事にも家族にも恵まれ、多忙な日々を送っていたエレナ。しかし、情熱的な恋愛をしていた2人の関係には変化が生じ始めていた。そんなある日、エレナは叔母の付き添いで受けたがん検診で思いがけない結果を聞かされ、人生を見つめなおすことに。そして、エレナが気づいた”人生に大切なこと”とは……?

イタリア人は人生を楽しむ達人!

人生を楽しむことにおいて、イタリア人の右に出る者はいないのではないかと思うほど、どんなときも明るく人生を生きる姿は見習いたいところ。

そんなイタリア人の生き方は、今の一瞬一瞬を大切に生きること、そして夫婦や家族、友人との間にあるさまざまな愛の形と愛情の温かさを教えてくれます。

実は、この作品のイタリア語のタイトルは、『Allacciate le cinture』といって「シートベルトをお締めください」という意味。この一風変わったタイトルには、「人生には病気やあらゆる危険が待ち受けており、そういうときに心の準備をしてしっかり生きなければいけない」という監督の想いが込められているとのこと。

人生はいつどこで乱気流に巻き込まれるかわからないからこそ、面白くもあり怖いものでもあります。でも、そんなとき一緒にシートベルトをして、乱気流をくぐり抜けてくれる人がきっと誰の周りにもいるはず。

うれしいときも、つらいときも、自分が愛し、自分を愛してくれる人たちがそばにいること、そしてその人たちと一緒に人生を共にできること、それが人生で一番の幸せなのかもしれません。

人生の乱気流に巻き込まれたときそばにいる人は誰ですか?

私には何かあったときに力になりたいと思う家族や友人がたくさんいます。エレナのように過酷な状況を迎えたとき、支えてくれる人たちに囲まれていることはもちろん幸せですが、支えたいと思えるような人たちに囲まれていることもまた同じく幸せなことなんだと思うのです。

そして、私も周りからそう思ってもらえるような存在でありたいなと改めて感じました。人生で乱気流が起きたとき、あなたの隣でシートベルトを締めてくれる人は誰ですか?

話はがらりと変わって、ここからはカプチーノのお話を……

というのも、私がイタリアに留学していたとき、一番飲んでいた飲み物といえばカプチーノ。イタリア語が飛び交う街のバールで、バリスタの動きを見ながら、豆を挽く音、ミルクを泡立てる音、そして最後にカップとソーサーが重なり合う音、まるで音楽のようなそれを聞きながらカプチーノを飲むのが大好きでした。

一見さびれたバールで思いがけないおいしいカプチーノに出会うなんてことは日常茶飯事。それぞれのバールで、どんなカプチーノに出会えるのか毎回ドキドキしながら待つのも楽しみのひとつなのです。

イタリア人気取りでカプチーノをオーダーしましょう!

ということで、イタリアに行ったらぜひ本場のカプチーノを味わって欲しいのですが、せっかくなら「カプチーノを1つお願いします」ってイタリア語でオーダーしたいですよね?

Un cappuccino per favore! (ウン カップッチーノ ペル ファヴォーレ)

と、それだけ言えれば気分はもうイタリア人! ちなみに、ポイントはカプチーノではなく、カップッチーノというのがより正しい発音です。

バールではカウンターで飲むほうが座って飲むよりも安く飲めるので、地元のイタリア人に混ざって立ち飲みしてみては? 

カプチーノを飲む時間帯があるって知ってますか?

そして、実は意外と知られていないのがカプチーノを飲む時間帯! 日本では夜に食事をしたあと、カプチーノを飲む人って結構多いですよね? でも、イタリア人は夜にカプチーノは飲まないのです! なぜならイタリア人にとって、本来カプチーノは朝に飲む物だから。

さらに、シェフに対しても「食事でお腹いっぱいにならなかった=満足していない」という皮肉を込めた印象を与えてしまうこともあると言われています。
これらのことからも、イタリアのレストランで夜に食事をしたあと、カプチーノを頼むのはあまりいい顔されないので避けたほうがいいでしょう! 

食後にイタリア人が飲むものとは?

では、イタリア人が食後にコーヒーを飲みたいときに何を頼むかというと、消化も助けてくれるエスプレッソ。ただ、苦手だという人も多いかもしれませんし、実際私もイタリアで飲むまでは、「エスプレッソは苦いし、量は少ないし、カフェイン中毒の飲み物でしょ?」くらいに正直思っていました。

でも、イタリアでエスプレッソを飲んでから、「今までおいしいエスプレッソを飲んでいなかっただけだった」ということに気がついたのです! 砂糖をたっぷり入れて、かき混ぜすぎずに数口でさっと飲み干したら、最後に残った砂糖をスプーンですくって食べるのがイタリア流。ぜひ、お試しあれ!

ちなみに、イタリア語でエスプレッソは「Caffè」と言います。普通のコーヒーのことではないので、お間違えなく!

どちらもお熱いうちにどうぞ!

と、気がついたらカプチーノだけじゃなく、うっかりエスプレッソにまで話が脱線してしまいましたが、本題に戻すと、カプチーノと同じく、映画も観たいという気持ちが冷めないうちに味わうのが一番。カプチーノも映画もお熱いうちにどうぞ!

作品情報

『カプチーノはお熱いうちに』
公開表記:9月19日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー!
配給:ザジフィルムズ
©2013 All rights reserved R&C Produzioni Srl - Faros Film
http://www.zaziefilms.com/cappuccino/

この記事を書いた人

志村 昌美
記事数:80 Posts

映画宣伝マンを経てライターに転向し、海外ニュースや映画紹介、インタビューなどを中心に執筆。この連載では、新作映画を紹介しつつ、自身の体験談と主観満載でお届けします。 また、イタリアとイギリスへの留学経験から、現在は日・英・伊・仏のマルチリンガル目指して猛勉強中! 日々試写で観る新作の感想など、随時つぶやいてます♪ https://twitter.com/masamino_19