ミニコスメが密かなブームに!? “コンシャスビューティ”最新事情をチェック

2024.3.9
美容も環境問題も勉強中のanan beautyメンバー中島侑香さんが、小西さやかさんにコンシャスビューティの最新事情、今日から始められる取り組みを教えてもらいます。

気になるコンシャスビューティ。どんなことから始めよう?

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中島侑香さん(以下、中島):初めまして。今日はいろいろ教えていただこうと思います。

小西さやかさん(以下、小西):初めまして。中島さんは、コンシャスビューティっていう言葉を聞いたことがありましたか?

中島:いいえ。今回の対談にあたって調べてみましたが、なんだか難しいですね。

小西:本来自分がキレイになるために使うコスメで、周りの人も地球も動物も、みんなが幸せになれればいいね、という考えだと思っていただければ。

中島:ふむふむ。その中に、フェアトレードやサステナブルといった取り組みがある、というイメージですね。

小西:その通りです。

中島:コンシャスビューティのムーブメントって、世界的に広がっているんですか?

小西:はい。たとえばアメリカで展開している『アルタ・ビューティ』というアメリカ最大の小売店では、独自に「クルエルティフリー」や「ヴィーガン」などの基準を設けていて、その基準に合う製品にはすべてオリジナルのマークを入れているんです。

中島:それは選びやすい! 買う人にとって、すごく親切ですね。

小西:そうなんです。全部のマークが入っていないと買わない、という考えの人もいるくらいです。アメリカでは、どんなにバズっていても、どんなにクチコミ評価が高くても、自分の信念に合わないコスメは買わない、という人が少なからずいるようです。

中島:そうなんですね。日本ではリサイクル素材を活用したパッケージやリフィルを採用するコスメがたくさんありますが、環境問題に配慮したコスメが増えてきているんでしょうか?

小西:環境保護を重視したコスメが世界的にも増えているようです。ミンテルという会社が「世界のコスメはコンシャスビューティにおいて、どの項目を重視しているのか」という調査を行ったのですが、2021年は「クルエルティフリー」、つまり動物愛護がトップ。日本は「環境に優しいパッケージ」がトップでした。ところが2022年になると、世界でも「環境に優しいパッケージ」がトップになったんです。

中島:世界が日本に追いついた!?

小西:記録的な猛暑や森林火災、洪水などが相次いで、気候変動への危機感が高まったのかもしれませんね。

中島:気候変動を抑えるためには、環境保護が重要ですものね。

小西:そうですね。サステナブルの一環ですが、最近はウォーターレスといって、コスメの製造や運搬のときに使う水を減らす企業も出てきました。

中島:どんなメリットがあるんですか?

小西:たとえばシャンプーや歯磨き粉を固形にすれば、作るときに必要な水の量が減るし、重量が軽くなって運搬の際に出る二酸化炭素の量も減ります。

中島:それはすごい。私も固形シャンプーに替えようかな。

小西:あとは、自治体の分別ルールに沿ってコスメを捨てることも環境保護につながりますよ。化粧水や乳液は古紙に吸わせて中身は可燃、ボトルは不燃ゴミに出す。アイシャドウは残った中身を砕いて可燃、ケースは不燃ゴミに出すとか。

中島:コスメの捨て方って、イマイチよくわからないんですよね。私は余った化粧水や乳液はボディケアにまわして使い切ります。余ったネイルで、ギターに落書きしたり(笑)。

小西:素敵! しかも地球に優しいアクションですね。

中島:最近韓国のクッションファンデーションとか、ミニサイズが流行っていますよね。持ち運びに便利くらいにしか考えていませんでしたが、あれもコスメ製造に使う資源をセーブする、使い切ることで環境を守るための一環だと知って驚きました。

小西:そうなんです。最近コンシャスビューティ界隈ではミニコスメも密かなブーム。カラーメイクも、冒険したい色はそんなにたくさん必要ないですよね。なので遊び心のある色は、ミニサイズの限定色として発売する、というケースもあるようです。

中島:そういうコンシャスビューティなコスメを使うと、自分もよいことをしている気持ちになれますね。

小西:ですよね。ぜひ、各ブランドの取り組みに着目してコンシャスビューティなコスメを選んでみてください。

(写真左)中島侑香さん モデル、俳優。今月公開の映画『朝をさがして』に出演。趣味で油絵を描いたり釣りをしたり、ギターを演奏するなど多彩な一面も。フェムケアや美容についても勉強中。

(写真右)小西さやかさん コスメコンシェルジュ。日本化粧品検定協会代表理事。今回のアイテムセレクトも行う。サイエンティストの立場から、美容やコスメについてい情報を発信するインスタグラム(@cosmeconcierge)も要チェック。

※『anan』2024年3月13日号より。写真・河野 望 スタイリスト・大島有華 取材、文・風間裕美子

(by anan編集部)