辰年は十二支のなかでもっとも縁起がいい!? 守り神・龍神様に愛される方法6つ

2024.1.14
2024年は十二支のなかでもっとも縁起がいいとされる辰年。守り神は、近年ブームの兆しがある龍神様!

日本人はもともと龍神信仰があつかった!

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ご利益を研究する藤本宏人さんによると、日本人は古くから「万物を繁栄させる年」として辰年を大切にしてきたという。

「辰年が特別とされるのは、ご先祖様たちが龍神様の人知を超えた力を崇めてきたからです。そして実際に物事の好転を体験する人々が多かったからこそ、辰年は縁起がいいと現代に伝わったのです」

特別とはいえ、何もせずに開運は望めない。すべてにバランスよく力を注ぐことが運に乗る秘訣だ。

「ひとつのこと、自分のことだけでなく全体を良くする意識を持ちましょう。意識が心がけや行動を変えて龍神様のお引き立てを呼び、見る景色が一変するような運気上昇が叶うかもしれません」

辰年が特別な理由。

1、十二支のなかで、唯一、架空の存在の年だから。

中国伝来の十二支のなかで、辰だけが龍という架空の存在。龍は中国では幸運を呼ぶ霊獣で、神の使いとしても崇められたために十二支に入ったという説がある。「日本人にとっても龍は、実存しないからこそ畏怖すべき存在でした。その畏敬の念が、辰年を特別な年に位置づけることにつながったのだと思います」

2、十二支のなかで、唯一、強大で“見えない力”を象徴する年だから。

強大な力を誇る龍は古代中国では皇帝の権威のシンボルとして用いられ、日本では万物に魂が宿ると考えるアニミズムと結びついて、雲や波、川や岩など龍の形をした自然物が参拝の対象だった。「恵みの雨をもたらし、“見えない力”で人々の生活に大きく影響を与えたという意味では、どちらの国でも共通しています」

3、12年に一度だけ、唯一、「全体が変化する」年だから。

卯年なら仕事運が飛躍するなど、ほかの干支が限定的な解釈をされるのに対し、辰年は仕事も恋愛も人間関係も全体が変化する年。「やはり龍が超越存在だからです。特に2024年は十干十二支で60年に一度の甲辰(きのえたつ)となり、天龍の年。なにかひとつに偏らず、全体を良くする意識をもつことで、すべてが底上げされるはずです」

龍神様に愛される方法6つ。

龍神様からご加護を受けて運を拓いていくには、まず龍神様の存在を信じることが大切。そして、もっと目をかけてもらえるような日々の心がけも伝授します。

1、自然を敬い、大切にすること。

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自然界の雲や滝、川、木などを龍神様として信仰してきたことから、自然を敬うことはご利益を授かるためにも有効。「なるべく自然に触れて親しみ、穢さないように配慮して過ごすよう、辰年は特に意識してください。空を見上げたり滝を眺めたりして龍神様の存在を感じるだけでも、励まされたり心が穏やかになるでしょう」

2、言葉を大切にすること。

十二支のほかの動物は人間の言葉がわからないけれど、龍神様は何でもお見通し。いつも以上に発する言葉に気を付けて。「龍神様は常に聞いています。誰かを傷つける言葉はもちろん、その場のノリで毒舌を吐くようなことも慎みましょう。なるべくポジティブな言葉と言い方を選ぶことで、言霊として幸運が戻ってきますよ」

3、天候や気候に感謝し、勝手に評価しないこと。

「晴れは天気が良く、雨は天気が悪い」と捉えがちだが、天候に良し悪しはないというのが昔の人の考え。「晴れも曇りも雨も雪も、それぞれに良さがある天の恵みです。水を司る龍神様の年になったのを機に天候を評価する言葉を使うのを改めて。『お足元が悪いなか』という表現には、雨を悪者にしないゲン担ぎの意味もあります」

4、個々が良くなることだけでなく、全体の幸せを願い、目指すこと。

龍神様はスケールの大きな存在。広い視野を持ち、ひとつのことだけでなく全体を良くする心がけが開運につながる。「全体を改善させたり、自分だけでなく周囲の幸せを願う気持ちを龍神様は評価してくださいます。反対に『とにかくご利益が欲しい』『あの人と結ばれたい』のような欲に直結した願い事はスルーされる可能性も」

5、歴史を学び、ご先祖様の想いを知ること。

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物事の由緒を学び、先人たちへ想いを馳せよう。神社のお参りも、来歴を知ったうえで参拝すると、ご利益の質が変わるという。「龍神様を祀る神社には伝説を紹介する看板などがありますし、神職さんにお話を聞くのもいい方法です。ご先祖様の祈りに耳を傾け、信心を大切につないでいきましょう。龍神様もそれを望まれるはず」

6、歌や踊りを愛すること。

龍神様は昔からお祭りが大好き。人々の歓声やハッピーな雰囲気に呼び寄せられてやってくることも。「歌や踊りを愛し楽しんでいると、龍神様も喜んでお力を授けてくれるはずです」。ダンスを習ったり、ライブやフェスなど大勢で音楽を楽しむ機会がもてたらベスト。もちろん、ひとりで歌って踊ってめいっぱい楽しんでもOK!

藤本宏人さん 日本の文化、歴史、世界観から30年以上「ご利益」を研究する「日本良学」代表。近著『大吉日大全』(サンマーク出版)が好評。メルマガ「ご利益1万倍のこよみメール」は毎日配信中(「こよみメール」で検索)。

※『anan』2024年1月17日号より。イラスト・小林紗織 取材、文・熊坂麻美

(by anan編集部)