いしだあゆみ デビュー以来ずっと、専属スタイリストやヘアメイクをつけていない理由とは

2022.10.2
素敵なお姉さまを迎え、お話を伺う「乙女談義」。10月は俳優のいしだあゆみさんがご登場。名曲「ブルー・ライト・ヨコハマ」の方ですよ! 第1回をお届けします。
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フィギュアスケートを辞めたのは、寒かったから!!

私は石田家四姉妹の次女として生まれまして、小さい頃は姉と一緒にフィギュアスケートを習っていました。姉はとても上手で、なんとオリンピックに出場! でも一方私は、スケートが大嫌いだったんです。だって、寒いんですもん。なにかと練習をサボる私に母が「オリンピック候補になったら辞めてもいい」と言ったので、なんとか頑張ってオリンピック候補になり、すぐ辞めました。今思うと辞めるために頑張るって、本末転倒ですけどね(笑)。当時、スケート場があるビルの上に、映画会社の東宝の社長室があってね。当時の社長さん、今の松岡修造さんのおじいさんがいて、遊びに行くとクッキーとお紅茶を出してくださったの。本当は小さい子が気軽に遊びに行くような場所じゃなかったんだけど、クッキーが食べたくて。そこで社長さんにスカウトされて、突然梅田コマ劇場で歌を歌うことに。それまで歌ったこともないのに…。そこから私の芸能生活が始まりました。

“この役をやらせたい”。その気持ちに応えたい。

ちなみに私はデビュー以来ずっと、マネージャーはもちろん、専属のスタイリストやヘアメイクさんもつけていません。仕事のときでも、常に一人で行動します。もちろん一人が楽だから、というのもありますが、いつも同じスタッフに囲まれていると、“いしだあゆみ”というキャラクターが固定化してしまう気がして、いやだったんですね。今回の撮影もそう。せっかく若い方が読む雑誌に出る機会をいただいたんですから、普段自分が選ばないような洋服を用意していただいたほうが楽しいじゃないですか。役者という仕事も同じで、私は「こういう役がやりたい」と自分で思ったことはたぶん一度もなくて、それよりも誰かが、「この役をいしだあゆみにやらせてみたい」と考えて、私に与えてくれる役を演じるのが楽しい。求められたところでご要望にお応えするのが好きなんです。

いくつになっても変化は楽しいし、それを楽しめる自分でいられたら、と思います。

歌手、俳優。1948年、長崎県生まれ。’64年に歌手デビュー。’69年『ブルー・ライト・ヨコハマ』が大ヒット。その後、俳優としても活躍。代表作にドラマ『北の国から』、映画『駅 STATION』など。

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※『anan』2022年10月5日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・大貫まりこ ヘア&メイク・福沢杏子

(by anan編集部)