りんごちゃん「みなさん実践してみては」いつも笑顔でいられる秘訣
声優初挑戦のりんごちゃん!
【映画、ときどき私】 vol. 319
本作でテーマとなるのはラクガキ。地上のラクガキをエネルギーに浮かぶ王国「ラクガキングダム」がエネルギー不足による墜落の危機に直面し、地上に侵略するところから物語は始まります。そのなかでりんごちゃんが演じるのは、人間たちに無理やりラクガキをさせる「ウキウキカキカキ作戦」を実行した防衛大臣の命を受け、地上の人間にラクガキをさせる指導官のリンゴ、イチゴ、メロンのなんと3人。
そこで、しんちゃん映画史上初となるひとり3役に挑戦した感想やこれからやってみたいことなどについて、語ってもらいました。
―まずは、声優に初挑戦してみて、いかがでしたか?
りんごちゃん ひとり3役が初めてのことだと聞いたときはめちゃくちゃうれしかったので、最初は「ひとりは武田鉄矢さん風で、ほかは高い声でかわいい感じにして……」といろいろな声まねを想像してたんです。でも、実際は自分の声をベースにシーンによって声質やトーンを変えたりすることのほうが多かったですね。そのなかでも見てほしいのは、私が演じている2人が同時にしゃべったり、叫んだりしているシーンです。
―ほかにも、個人的に好きなシーンはありますか?
りんごちゃん もちろん、担当したところは全部お気に入りですが、後半に感動的なシーンがあってすごくグッとくるので印象に残っています。あと、実は3役以外にも声を出していて、マツケンサンバを歌っているシーンでは、「普段のものまねと同じようにいろんな声で歌っていいよ」と監督が言ってくださったので、6人の声まねを順番に交えながら歌わせていただきました。
なので、リンゴ、イチゴ、メロンも入れたら、9役ということですね! ぜひ、歌のシーンはしっかりと聞いてください。ほかには、劇中で「スターティン!」と言っているところもあるので、楽しみにしてほしいですね。最近は、子どもたちがまねしてくれることも多いので、上映中に喜んでもらえたらうれしいです。
これからもいろいろな役に挑戦してみたい
―そんなふうに声色を変えるのは得意だと思いますが、いつものように自由に声を出すのと、映像と声を合わせるのとでは違う難しさもあったのではないでしょうか?
りんごちゃん 確かに、難しかったですね。一言のセリフでも、簡単にはOKをもらえないときもありました。声を使うお仕事は好きなんですが、最初は口の動きにうまく合わせられないこともあって……。
でも、そんなときに気がついたのは、「役とシンクロすればいいんだ」ということ。前半は緊張からガチガチに体も固まってしまい棒読みになっていましたが、体を使って感情を表現するようになってからは役にもなりきれたので、後半は自由に楽しくできました。
―では、声優のお仕事をもっとやってみたいと思うようになったのでは?
りんごちゃん そうですね。やってみたいと思うのは、本人役で出ること。りんごちゃんとしてアニメ作品に出ることが夢です。でも、声を使い分けることがとにかく好きなので、男性でも女性でも子どもでもいいので、いろいろな役の声に挑戦したいと思っています。
―今回の経験をきっかけに、新たに発見したこともありましたか?
りんごちゃん それはありましたね。特に、リンゴ、イチゴ、メロンの3役では、いつもの自分の声をどう使い分けるかが課題だったこともあり、普段なら出さないような声も出しました。新しい人が私に降りてきそうな予感がしているので、“ニューアップル”の誕生になりそうです(笑)。
人との絆の大切さを忘れないでほしい
―(笑)。ちなみに、しんちゃんは物心ついたときから一緒に育ってきたキャラクターだと思いますが、好きなところを挙げるとすればどんなところですか?
りんごちゃん 実は、私はお父さんのひろしが理想の男性のタイプなんですよ! そう思っている女性ってけっこう多いんじゃないかなって勝手に思っているんですけど……。
というのも、特に映画版だと家族を守るために奮闘するかっこいいシーンや活躍している姿をたくさん見られますからね。靴下がくさいことで有名ですけれど、それも仕事をがんばっているからくさいんだろうなと思うと、なんか母性本能をくすぐられるというか、男性として気になる存在です(笑)。
―では、りんごちゃんが思う「クレヨンしんちゃん」作品の魅力とは?
りんごちゃん 私も“子りんご”のときから見ていますが、年齢や性別関係なくグッとくるところが多いので、本当に親子で楽しめる作品だと思っています。今回の見どころは、ズバリ「絆」。家族や友達との絆が描かれていますが、子どもでも大人でもそういうことは大切なので、「人の絆を忘れずに」というのを感じてほしいです。
―ぜひ、みなさんにも注目していただきたいですね。それでは、ご自身が今後挑戦したいことはありますか?
りんごちゃん スターティンしたいことは、つねにたくさんあるタイプなんですけど、最近はメイクやファッションに関するお仕事をしたいなと思っています。たとえば、自分のブランドを立ち上げて、着心地のいい服を作ったり、かわいく見えるメイクを発信できたりしたらいいなと。あとは、私も絵を描くのが好きなので、この映画みたいに描いた絵が動くようになったらいいなと考えています。ぜひ、スターティンしたいですね!
忙しい日々で一番幸せを感じる瞬間とは?
―メイクやファッションにおいて、こだわっていることがあれば教えてください。
りんごちゃん どれもこだわりがあるんですけど、たとえばメイクなら“整形メイク”みたいな感じで、いろいろと駆使しているので、リップもノーズシャドウもハイライトもアイラインも、全部にこだわりが詰まっています。
そのなかでも特に好きなのは、リップ。というのも、リップひとつでその日の仕上がりもけっこう変わるので、ファッションに合わせて色や濃さを選ぶようにしています。
―忙しい生活が続いていると思いますが、そのなかで幸せを感じる瞬間はどんなときですか?
りんごちゃん おそらくみなさんにも共感してもらえると思いますが、「食べる・寝る・映画を観る」みたいなことが基本だと思います。あと、この仕事をしていてラッキーだなと思うのは、イベントやロケで地方に回ることが多いので、そのときに各地の名産を食べられることですね。それから写真を撮るのもすごく好きなので、いろいろな場所で撮った写真を見返しているときが私にとって癒しの時間です。
―ちなみに、ブレイクしてうれしい反面、困っていることなどはないですか?
りんごちゃん 私はお買い物が大好きなんですけど、周りにご迷惑をおかけしてしまうときもあるので、前ほどあちこちに行けなくなったことはありますね。最近は、パッと選んだらサッと買うことが多いですが、商品を見たり選んだりしている時間が好きなので、ゆっくりお買い物を楽しみたいなと思います。
楽しいときは思い切り楽しめばいい
―それでは最後に、いつも笑顔で明るいりんごちゃんから、読者に向けて前向きでいられる秘訣を教えてください!
りんごちゃん 私は会う人たちと会話を楽しんだり、少しでも元気でいられたりするように常に意識しているので、無理やりでも口角を上げるようにしています。そうするだけでも、けっこう変わることが多いですから。
私がよく言っているのは、「落ち込んだときはとことん悩めばいいし、楽しいときは思い切り楽しめばいい」ということ。ぜひ、みなさんも実践してみたらいいんじゃないかなと思っています。
インタビューを終えてみて……。
最初から最後まで、取材陣を笑顔でいっぱいにしてくれたりんごちゃん。明るいオーラからはたくさんの元気をいただきました。劇中で9つの声色を操るりんごちゃんが見せるニューアップルっぷりは、必見です!
しんちゃんたちの奮闘に子どもも大人も夢中!
これまでに数多くの人気作を生み出してきた『映画クレヨンしんちゃん』シリーズ。第28弾となる本作は、前代未聞のラクガキ・アクション超大作としてすでに高い注目を集めています。しんちゃんとラクガキの仲間たちと一緒に、この夏最後の“冒険”に出てみては?
ストーリー
空に浮かぶ王国「ラクガキングダム」は、自由なラクガキをエネルギー源としていたが、近年地上でラクガキが減っていたため、エネルギー不足から滅びようとしていた。そこで王国軍は国の命運をかけて、地上・春日部へと進撃を開始することに。
そんななか、描いたものが動き出すという王国の秘宝「ミラクルクレヨン」を与えられた勇者は、なんと“ちょ~お気楽5歳児”の野原しんのすけだった。はたして、しんのすけと描きだしたラクガキたちは世界を救うことができるのか……。
笑って泣ける予告編はこちら!
作品情報
『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』
9月11日(金)全国東宝系にて公開
配給:東宝
©臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2020
https://www.shinchan-movie.com/