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「もう別れるしかないか…」彼氏がドン引きした「彼女の理解しがたいNG行動」

文・三松真由美 — 2024.6.27
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、彼氏にウソをつくのをやめられない20歳女性。彼女にはウソをつく理由があるのですが、当然彼氏には理解されず…。彼女が愛され女性になるためにはどうすべきか、三松先生が教えてくれます!

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真琴(20)嘘レスの恋なんてムリ! 嘘ついてたら嘘バレでフラレそうに

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【レスなひとびと】vol. 246


涙ボトボトの余命系の映画を観て、一度でいいからこんな恋がしたいと思った。残りの人生が短いとわかっていながら、はかなげに笑う色白で腕が細い彼女と、そんな彼女に惹かれる彼。キュンキュンな恋に憧れる。

真琴は20歳。この前の春休みにはじめての彼氏ができた。真琴と同じブラジルレストランでバイトをしている龍(タツ)だ。

問題は、真琴が全然はかなげな乙女でないこと。体型はどっちかといえば筋肉質で太めだし、すぐ日焼けするのでコンガリ肌。龍が好きになったのはそのままの真琴だけど、真琴はどうしても、あの映画みたいな切ない恋がしたかった。恋愛映画に憧れるんだもん、しょうがないじゃないか。

「龍、ごめん、今日体調悪くて…デートは今度にしない?」
ふたりが休みの貴重な休日。か弱いアピールの嘘をLINEで送った。

「えっ、ダイジョブ? お見舞い行く」

嘘とは知らず素直に心配した龍は、一人暮らしの真琴の家へ。

ベッドでぐったりしているよう見せかける真琴。龍はテーブルに、ポカリスウェットやゼリー飲料、アイスなどが入った袋を置く。

「ポカリとか買ってきたけど、飲む?」

「うん、ありがと」

真琴は龍からポカリ受け取り飲み干すと、アイスやゼリーにも手を伸ばす。買ってきたものが次々に消えていく。

「元気そうじゃん、おなかすいてたんだね」

「え、あ、うん…」

食べている時は元気なように見えたけど、真琴はまたぐったりのていで横たわる。目もうつろにしとこう。

「何かできることがあったら言って」

「じゃあ、来て」

真琴が龍の方に手を伸ばす。横になっているせいで、むちむちのTシャツの首元から胸の谷間が見え、色っぽい。
誘われるがままベッドイン。上目遣いで見つめてくる真琴に、タツは思わず股間反応。彼女の体はそこまで熱くない。体調不良って、もしかしたら風邪じゃなくて生理とかか。

「生理、重いとか?」

「ううん、そうじゃなくて」

小声でうつむく様子も、普段と雰囲気が違ってなんか可愛い。体調が悪いと知りながら、思わずパジャマのズボンに手を入れてしまう。

「タツくん…」

龍の手首を、ぎゅっと握って止めようとする真琴。けれど、その力は本気とは思えない。本当は真琴もしたいんじゃないか?
そう思ったら止まらなくて、手を進めてしまった。ヘアは湿っていて、太ももの間はぐじゅぐじゅ。エッチ決定だろう。
狭いパイプベッドで1ラウンド終了。

龍は「体調悪いのにゴメン」と反省したけど、真琴はまんざらでもない。こんなふうに求められて大満足。か弱いアピール、効果抜群じゃん! と。
余命系映画のヒロインになりきる味をしめた真琴は、次々に嘘を重ねていく。

「微熱があって今日は一日寝てた…」「帰り道、クラっと倒れかけて」

しかーし! それらは嘘だと即バレしていたのだ。
龍は、真琴のSNSアカを知っていて真琴が楽しそうに渋谷や恵比寿で遊ぶ姿をしっかりチェックしていたからだ。真琴は遊び一番なので、バイトも仮病で休みがちになり、バ先にも迷惑かけまくり。

龍は考える。なぜ、こんな嘘をつくのか。虚言癖オンナってやつ? 1回のエッチはよかったけど、嘘一色のオンナは信用できないよな。てか、遊ぶ金は親の仕送りってことか。いや、パパ活か。浪費オンナでもあるな。聞いてもきっと嘘でごまかすはず。
いい加減、別れを切り出そうかと迷う龍であった。


【三松さんからのコメント】

愛されたいがゆえに恋愛映画のヒロインになりきろうと嘘を重ねてしまう真琴さん。理由は可愛いのですが、幼すぎ!
過剰な嘘を続けるのは人としてナシです。

嘘をつく理由も龍さんにはさっぱりわからないですし、彼を疲弊させてしまうでしょう。愛されるどころか、不信感がたまって長続きしない関係まっしぐら。

もちろん本当に体調が悪いなら、伝えたほうがいい。そして本当に体調が悪いなら、龍さんもエッチは遠慮しなくちゃ(笑)
今のような演出の気の引き方じゃなくて、素直な自分を見せることに注力して。彼にどんなところが好きになったのか聞いてみてください。きっと、はかない乙女でなくても、健康的で元気ハツラツな真琴さんが好きなはず。
そして、“はかなさ”より”けなげさ”をアピールすればどうかな。
仕事でも勉強でも何かをがんばってるときには、多少のムリが伴いますよね。何かに向かって邁進する姿で健気さを見せる。
余命系映画と同じ恋はできなかったとしても、自分の魅力でオリジナリティのあるステキな恋ができます。

「嘘レスなオンナになれ。嘘バレのときに一気に信頼感をなくすもん。恋愛に必要な要素は真実の愛です」


『アンダー40 ―どうする結婚』 原作:三松真由美 画:こまだまこ(小学館)
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https://booklive.jp/product/index/title_id/20067157/vol_no/001

『相互アリバイ妻 ママ友同士で浮気のアリバイ作ってます』(KADOKAWA)
原作:三松真由美 漫画:カナメキヌコ
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三松 真由美 
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。


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