日々夜遊びが欠かせません…ぽっちゃり猫さまが家族に持ち帰る手土産とは

取材、文・Manabu Matsunaga — 2024.1.21
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第202回目は白×トラ模様のティグル(Tigrou)さま。

家猫さまと野生猫さまのいいとこどりをしている猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.202
猫さまの話をもっと聞かせて!
ティグルさまは9歳の男性猫さま。


白×トラ模様の猫


<ティグルさまが語ります>
僕たち一家は、田舎の畑に囲まれた敷地にかなり大きな家をもっています。だから、僕はいつでも好きなときに外に出て狩りに行くことができます。
白×トラ模様の猫

寝るのは決まって家の中で、ベッドやソファもたくさんあります。平均的な1日は、夜は外で過ごすことが多く、朝になると鳴いて家に戻ります。
白×トラ模様の猫

食事をいただいてからたっぷり昼寝をし、時々飼い主家族と遊んでいます。飼い主たちと一緒にソファで夜を過ごすこともよくありますが、その後、外に出してとお願いします。
白×トラ模様の猫

時々、朝まで外で遊んで、狩ったネズミ、鳥、トカゲを持ち帰ります。でも本当のお気に入りのおもちゃは、ネズミの付いたワイヤーです。飼い主がそれを振りまわすと、僕はそれに飛びかかるのです。持ち帰りした動物たちは食べたりしませんよ。だって好物の、時たま貰えるベーコン(!)が僕のために準備されているからです。
<飼い主から見たティグルさまとは>
私が幼い頃、母の同僚のひとりが私の2歳の誕生日に猫をくれました。その猫は白黒の女性猫で、狩りが大好きでした。9年前のある日、彼女は家に帰ってこず、私たちは何が起こったのかわかりませんでした。車に轢かれてしまったのです。悲しみに明け暮れていた時に隣人の女性が、父親が飼っている猫が赤ちゃんを産んだばかりだと教えてくれました。
白×トラ模様の猫

それで私たちは子猫が乳離れするまで待って、隣人にティグルのところへ連れて行ってもらいました。私の弟は彼を見るなり“タイガー”と呼びました。なぜなら、彼の毛皮はまさしくトラのようだったからです。
白×トラ模様の猫

去勢されており、泌尿器の問題を抱えているため、食事には注意が必要です。時々、私たちの食事が終わっていないときでも、彼に適したものを食べられるように準備します。特に鶏肉です。
白×トラ模様の猫

ティグルは私に会えば抱きしめられるだろうとわかっているので、私の部屋で多くの時間を過ごします。もう1箇所は私のハムスターがいる部屋です。ハムスターが彼の興味をそそるからです。
白×トラ模様の猫-1

ティグルはとても遊び好きで、たとえ見知らぬ人と会っても、接触したがります。彼は内気ではありません。そして、彼はとても穏やかで、愚かなことは決してしない、小さな天使です!
白×トラ模様の猫

ティグルは時にとても貪欲で、少し泥棒することもあります。テーブルの上にパイを放置しておくと、彼はテーブルによじ登ってベーコンを盗もうとすることが多いです。とても高い声で話しかけると、ニャーと鳴き始めます。また、夕方、暗いときに壁の後ろに隠れるのが好きで、私たちが彼の前を通り過ぎるときに怖がらせようとします。私にとってティグルは、たとえ少し太っていても、最も美しい猫です(笑)。
白×トラ模様の猫

彼のコートはいつも滑らかで、抱きしめるのがとても気持ちいいです。ティグルは私のことがとても好きだと思うのですが、なぜ私があまり家にいないの不思議に思っています。今、私は別の場所に住んで学校に通っていて、平日は彼と一緒にいません。彼に会えるのは週末と休暇中だけです。私の勉強はとてもストレスになりますが、週末はティグルと一緒に過ごせてリラックスできるので楽しいです。
白×トラ模様の猫

最も印象に残っているエピソードは、ティグルが一週間失踪した後に戻ってきた日のことです。ティグルが戻ってきた日、私は泣きながら彼を抱きしめ、一緒にいれる現実がとても嬉しかったです。
ーーアウトドアや自然が大好きなティグルさまは、飼い主にお土産を持参で朝帰りの日々です。最近は寒すぎるので収穫がなく、外出は控えているようです。外の小さな動物たちが活発になる春が待ち遠しい様子でした。
著者情報

松永学
猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!