ノーブラ生活の女子の人生終わっているのか問題。

2015.8.15 — Page 2/3

着け心地のよさにとにかく感動!!

 禁断の扉を開けるきっかけはなんのことはない。ただ家での仕事が増え、そのたびブラジャーを着用するのが面倒になったから。それだけで女子力って奴は死んでいる気もするのだが、初めて着用したカップ付きインナーの素晴らしさは、衝撃的だった。
「ラクちーん!」
 CMばりの声をあげ、姿見でつい360度自分をチェックした。心地よいホールド感と、ストレズゼロの締め付け具合。盛り要素こそないものの、さらりとした肌触りは、思わずノーブラ教への勧誘を断った友に謝罪文をしたためたほどだ。
 長時間つけても疲れないし、そのまま寝ても出かけてもOK。こんな素晴らしく便利なアイテムをどうして何年も手に入れなかったのか。恐怖心から踏み出せなかった自分を恥じて、ラク乳生活はスタートした。

ブラを外した女に対する男の本音とは

 それから数週間、ラク乳生活はすっかり生活になじみをみせるも、だんだんと得体の知れない不安が心を支配しはじめる。やっぱり事前に頭の中にあったノーブラと女子力問題が、自分の中で「これでいいのかな…」という影を落としていたのだ。
 周りの目ばかり気になる小心者の私は悩み、とりあえず取材と称してメンズたちからブラジャーを使わない女への意見を収集することにした。
 質問:付き合った彼女とセックスしようと思ったら、彼女がカップ付きインナーを着用していました(つまりノーブラ)。引きますか? なんとも思わないですか?」
 こんな一方的な送信に、なんと送った全員が即答してくれた。
「引きません」
 本当に!? 一瞬わああと安心感が充ちていくが、一言だけだと信用ならん。さらに理由を掘り下げていくと、男の本音には共通点があった。それは、「カップ付きインナー自体何とも思わない。脱がせたときに彼女がそれだったら、1回なら事故だと思って気にしない。だけど、毎回だったら手抜きだと思って悲しくなる」という切ない声だった。「手抜きしているという認識が、相手への愛情を下げ始める」とまで言い張る男もいた。
ちなみに別の仕事で、男性にセックスの際の女性下着への関心度についてアンケートを取ったことがあったのだが、女性の下着をしっかり見ている男性は意外と少ない。その情報を知っていただけに、男の身勝手さとデリケートさを痛感した。
「ノーブラ教、さっそく脱退か…」
なーんて迷うはずもなく、それならセックスしそうな日に間違えて着なければ全然問題ないじゃんと、この話はサラっと流すことにした。

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