不動産会社の女性経営者が教える! 「狭くても快適に暮らせる間取り」の特徴

文・市岡彩香 — 2023.10.7 — Page 1/2
「ひとり暮らしはしたいけど、どんな物件を選べばいいのわからない…」という人も多いのでは? 今回は、"狭くても快適に暮らせる間取り"について、女性に特化した不動産会社を経営する 平出雅美さんに教えてもらいました。プロのアドバイス、ぜひ物件選びのヒントにしてください。

不動産会社の女性経営者が教える! 「狭くても快適に暮らせる間取り&注意すべきこと」

不動産 経営者 物件 間取り

【女性が知っておくべき「賃貸物件」基本のき】vol.29
※主に東京都内、近郊のワンルーム程度の賃貸物件が対象です。

――初めてひとり暮らしをする際、”狭くても快適に暮らせる物件”の条件を教えていただきたいです!

平出さん 同じ広さの物件で悩んでいるのであれば、クローゼット、収納付きの洗面台、キッチンに収納スペースがついているなど、備え付けの収納スペースが多い物件を選ぶといいです。収納家具を配置する必要がなくなるので、広々とお部屋を使うことができますよ。また、狭い間取りでも、ロフト付き物件であれば、ロフトスペースを寝室として利用したり、荷物置き場に使えるため居住スペースを広く感じることができるのでオススメ。壁紙や床、室内の装飾が、膨張色である”白系”で統一されている物件も部屋を広く見せることができます。

――快適にひとり暮らしをしたい場合、選ばないほうがいい物件や間取り、注意すべきことはありますか?

NG1. 「収納スペースがない、少ない間取り」

平出さん 実は間取り図の帖数に、収納スペースは含まれていないんです。そのため収納スペースを考えずにお部屋を選んでしまった人のなかには、”思っていたよりも居住スペースが狭くなってしまった…”、と後悔してしまったというケースも。同じ帖数のお部屋でも、収納スペースがないと収納家具や荷物を置くことで場所をとってしまうため、狭く感じてしまいます。パッと見たお部屋の広さだけで比較をせずに、収納スペースの広さについてもしっかりと確認しておきましょう。

NG2. 「部屋のカタチが複雑な間取り」

平出さん 柱が出っ張っている、細長いカタチ、三角形など、部屋のカタチがいびつな間取りは、できればやめておいたほうがいいです。家具の配置が難しくなり、デッドスペースが生まれやすくなります。限られた面積を効率的に使うためには、家具の配置が重要なので、なるべくレイアウトしやすい正方形や長方形のカタチをした間取りを選ぶことが大切。また、洗濯機、冷蔵庫、ベッドなどの大型家具を置く場所は、内見時にサイズを測っておくと失敗を避けられるので安心です。

NG3. 「バルコニーがない、窓が小さく光が入らない間取り」

平出さん 窓が極端に小さい、光が入らない間取りは、圧迫感がでてしまい、部屋が狭く感じてしまいます。バルコニーがあると光が入りやすいことはもちろん、物を置いたり洗濯物を干したりできるスペースが確保できるので快適です。バルコニーも間取り図の専有面積に含まれないので、同じ広さの物件でも、バルコニーがある物件を選んだほうが広々とお部屋を使うことができますよ。

NG4. 「ワンルームと1Kの表記に注意」

平出さん “ワンルーム6畳”と”1K6畳”は一見似たもののように見えますが、広さが違うので要注意。ワンルームはキッチンやその前のスペースも含まれた面積ですが、1Kはキッチンとお部屋の間に仕切りがありキッチンスペースを除いた面積です。そのためワンルームより1~2畳広く使うことができます。同じ6帖の表記でも広さが異なるため、物件の広さを見るときは帖数だけではなく間取りのタイプや専有面積もしっかり確認するようにしてください。

――今住んでいる物件が上記に当てはまってしまった場合、対策はありますか?

平出さん お部屋を広く見せる方法としては、

・ベッドや家具の高さを低いものに換えて圧迫感をなくす
・テーブルや椅子などの家具は、線が細い華奢なタイプを選ぶ
・ガラス製など透け感のある家具を選ぶ

など、家具選びを工夫することで、スッキリとした印象になり快適に過ごせます。一方で、背の高い家具、柄物や暗い色のインテリアは、お部屋が狭く感じてしまう原因になるため避けたほうがいいです。また、頻繁に使わない家電製品やスーツケース、洋服などはレンタルを使用して物を減らしたり、どうしても荷物が置ききれない場合は、トランクルームなどのサービスを活用するのもいいと思います。


楽しいひとり暮らしを始めるために、賢い物件選びを

いかがでしたか。女性のひとり暮らしは、慎重に丁寧に。引っ越しを検討している人は、今回のポイントをぜひ参考にしてみてください。


教えてくれた人
株式会社東京女性不動産 代表取締役社長 平出雅美さん

IMG_0123


宅地建物取引士所持。不動産歴3年目、2021年11月に「東京女性不動産」を開業。
東京女性不動産は、安心してお部屋探しができることを第一に、相談から契約まですべて女性スタッフが担当。女性一人での東京のお部屋探しを、女性ならではの視点で親身にサポートしています。LINEでの相談もできます。安心して新生活を始められるように、ストーカー保険の提案やRefaプレゼントなどのサービスもあって、さすが女性にやさしい!


東京女性不動産HP


©studio marble/Adobe