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田代 わこ

【しあわせになれる!?】注目の『ブータン』展、アートディレクターの松尾たいこさんにインタビュー

2016.6.2
「今、しあわせ?」と聞かれたら、Yesと答えられますか? ブータンでは、国民のほとんどが「しあわせ」と答えるそう。なぜ、そんな気持ちになれるのか、その秘密を『ブータン~しあわせに生きるためのヒント』展で探ってみませんか? この展覧会に行くだけで、しあわせになれるかも!?

「今、しあわせ?」と聞かれたら、Yesと答えられますか? ブータンでは、国民のほとんどが「しあわせ」と答えるそう。なぜ、そんな気持ちになれるのか、その秘密を『ブータン~しあわせに生きるためのヒント』展で探ってみませんか? この展覧会に行くだけで、しあわせになれるかも!?

『ブータン~しあわせに生きるためのヒント』展とは?

ブータン看板

【女子的アートナビ】vol. 24

上野の森美術館で『ブータン~しあわせに生きるためのヒント』展の内覧会を取材させていただきました。日本・ブータン外交関係樹立30周年記念事業として開かれている本展では、ブータンの仏教美術や織物などの文化資料を初公開。さらには、現ブータン国王・王妃の貴重なロイヤルコレクションまで紹介される注目の展覧会です。

ブータンって、どこにあるの?

ブータン地図地名入り修正

インドとチベット(中国)に挟まれたヒマラヤ山脈の東端にあるブータン王国。広さは九州と同じくらいで、国土のほとんどが山岳地帯とのこと。手つかずの大自然が残されているため、「最後の秘境」とも呼ばれているそうです。

どんな展覧会?

ブータン仮面

本展では、女子の感性に響く展示物がいっぱい♪ まずイントロダクションでは、聖なる踊りのときに使われるビビッドカラーの仮面などが壁一面に登場!  気分が上がります~~

続く第1章「ブータン的生活様式」では、色彩豊かな織物やアクセサリー、生活用具など古くから受け継がれてきた伝統的な作品が紹介されています。

ブータンキラ布

そのなかで、ぜひ見てほしいのが女性用の民族衣装「キラ」。シンプルな四角い布ですが、どうやって着ると思いますか? 本展監修者で、広島県立美術館学芸課長の福田浩子さんが、キラの着方を見せてくださいました。

ブータンキラ着方二枚

布を体に巻きつけて帯をしめ、胸の部分はブローチで固定するとのこと。色もデザインもかわいい!

ブータン仏像

また、ブータン人の心の支えとなっている仏教と信仰、そして王室に関連する作品も多数紹介されています。

ブータン国王夫妻

王室といえば、2011年秋にワンチュク国王が王妃とともに来日され、東日本大震災の被災地をご訪問。国王のやさしくあたたかいお言葉やお姿を覚えている方も多いと思います。その国王夫妻に今年2月、王子が誕生! 本展では、王子誕生2週間後に公開された写真の、国王夫妻が身につけられていた衣装が特別に公開されています。

ブータン鶴田さん画像小 (640x372)

内覧会では、展覧会ナビゲーターで音声ガイドを担当されている女優の鶴田真由さんが登場され、ブータンを訪れ国王と会われたときの印象などを語ってくださいました。

本展アートディレクター、松尾たいこさんにインタビュー!!

松尾さんブログトリミング

さらに今回、特別に本展アートディレクターの松尾たいこさんにインタビューをさせていただきました! 松尾さんは、本の装丁画を多数手がけられるほか、エッセイも執筆されるなど幅広い分野で活躍されている人気アーティスト。本展の楽しみ方やブータンの魅力について、教えていただきました。

アートディレクターとは?

ブータン生活様式看板

―本展ではアートディレクターをつとめられたとのことですが、具体的に、どんなことをなさったのですか?

松尾さん イラストを使って全体の空間を飾るということで、テーマに合わせてまず絵を描いて、それを空間にちりばめました。主役の美術品や工芸品の邪魔をしないようにして、さらによく見せるためにどうすればよいかな、というのをすごく考えました。

ブータンは到着してすぐ好きに!

松尾さん2 トリミング
ブータン第4代国王妃陛下と松尾さん

―この展覧会のためブータンをはじめて訪れたそうですが、現地でどんなことを感じられましたか?

松尾さん 山が多くて、建物が低くて、故郷の広島に似ていて懐かしいな、とまず思いました。昔の日本はこうだったんじゃないかな、とも。でも建物はすごくオリエンタルなんです。日本と違って壁面に動物とか描かれていて、異国に来たなという感じ。
あと、民族衣装は普段から着るものではないと思っていたのですが、空港でみんな着ていたんです。いきなり違う国に来たと実感し、到着してすぐブータンが好きになりました。

―ブータンはしあわせの国、といわれていますが、いかがでしたか?

松尾さん しあわせの国、ということは滞在している間に、だんだんわかってきました。例えば、一緒に行動したガイドさんが「自分は世界一しあわせと思ってる」といったり、ドライバーさんも「僕か運転が好きだから、この仕事につけて幸せ」といったり。日本人は「自分は~だから、しあわせ」とあまり口に出さないですよね。そういうことをパッと口に出せるというのは、しあわせなんだな、と。

しあわせ感を伝えたい

ブータン名言

―会場では、展示作品の合間に松尾さんの絵とブータンの名言が登場します。特にどんな点を重視して演出されましたか?

松尾さん 展示作品だけだと、私がブータンで感じた雄大さやしあわせ感、穏やかになる気持ちというのが伝わりにくいかもしれない。ブータンと作品をつなげるところをやりたいな、と。なので、あえて描きこまないでゆったりした感じで絵を描くとか、やわらかい色を使うとか、見ている人が疲れないようにしたいと思いました。絵とブータンの言葉と、それがあるからこそ、工芸品や美術品の良さがより伝わりやすくなるような、そんな形になればいいな、と。

キラがステキ!

ブータンキラ看板
キラの絵はエントランスの看板にも使われています!

―本展ではいろいろな作品が展示されていますが、アーティストとして一番ひかれたものは何ですか?

松尾さん 一番ひかれたのは民族衣装のキラ。日本にはない模様や柄があったりして。普通だったらここまでやると派手だな、という配色でも、それがブータンのものになるとすごく美しい。自分の中になかった色の組み合わせとか、色の配置とか、そういうことが刺激になりました。

何も考えないで、ただ感じにきて

松尾さん1 トリミング

―最後に。アンアン世代の女子は、どんなふうにこの展覧会を楽しんだらよいでしょう?

松尾さん ブータンに行くまでは、そんなお金持ちの国じゃないのに、なんでしあわせなのかなと思っていました。けれど、そうじゃなかった。しあわせっていうのは人との比較じゃないんです。それが実感できる展覧会。
まだ若くて、いろいろ生きづらいなと思っている人とか、ちょっと疲れている人とか、そういう女子は、何にも考えないでとりあえずここに眺めに来てほしいな。ブータンのことを勉強したいとかじゃなくて、ただ感じにきてほしい。そしたらたぶん、ブータンのことを好きになってくださると思います。

インタビュー初体験(汗)

実は今回、インタビューというものを初めて行いました。松尾たいこさんといえば、作品はもちろん、ファッションセンスもライフスタイルもステキな憧れの女性。お会いできるチャンスと思いながらも、取材時はドキドキが止まらず、声も震えてグダグダに。(泣) そんな状況でも、にこやかに取材にお付き合いくださった松尾さん、やはりとてもステキな女性でした。

しあわせに生きるためのヒント!

ブータン入口松尾さんの絵

松尾さんが仰っていたように、この会場では絶妙なバランスで展示作品と松尾さんの絵、ブータンの名言が配置されているため、どの展示室に行っても一定の心地よさを感じられます。

ブータンマニ車
民族衣装や “マニ車”を体験できるコーナーもあります!

会場にいるだけで、何だかしあわせになれる感じ。タイトルにもなっている「しあわせに生きるためのヒント」が見つかった気がします。悩んだり迷ったりしている女子にはとにかくオススメ。ぜひ、ぶらりと足を運んでみて!

Information

会期:~ 7月18日(月・祝)※会期中無休
時間:10:00 ~ 17:00 ※入館は閉館の30分前まで
会場:上野の森美術館
料金:一般 1,400円/大学生・高校生 1,000円/小・中学生 600円

http://www.bhutan2016.jp/

この記事を書いた人

田代 わこ
記事数:77 Posts

ライター&エディター。出版社勤務を経て、フリーランスのライター・エディターに。主にエンタメ系コンテンツ記事を執筆。趣味は美術鑑賞と絵を描くこと。ananwebでは「カメラマンが教える! いいね! がつくスマホの撮影テク」も連載中です!