好きなこと、話そ!

花田 浩菜

【はぴマネレッスン 】vol.10 「生命保険加入を考える前に…」

2015.8.10
「高額療養費制度」というワード、聞いたことありませんか? 実はこれ、「そろそろ保険に入らなきゃ…」と思っている方こそ、ぜひ知っておきたい制度なのです。そもそも、毎月払っている健康保険でどこまでを保障してくれるのかご存知ですか?

「高額療養費制度」というワード、聞いたことありませんか? 実はこれ、「そろそろ保険に入らなきゃ…」と思っている方こそ、ぜひ知っておきたい制度なのです。そもそも、毎月払っている健康保険でどこまでを保障してくれるのかご存知ですか?

「そろそろ保険に入らなきゃ…」のその前に!

Female doctor holding HEALTHCARE card

高額療養費制度(コウガクリョウヨウヒセイド)・・・?

みなさんも、この制度の名前、なんとなく耳にしたことがあるのではないでしょうか?

日本に住んでいる方であれば、お給料から引かれていたり、旦那さんの扶養に入っていたり、ご自身で国民健康保険に入っていたりして、何らかの形で「健康保険」に加入しているはず。なぜなら、日本に住んでいる方は「国民全員が健康保険に加入する」という「国民皆保険」という仕組みになっているからです。その為、医療費の自己負担は3割で済みますよね。

「そろそろ生命保険に入らなきゃ!」の前に知っておきたいのは、「自分が支払っている公的な健康保険って、どこまではカバーできているの?」ということ。

実は、いわゆる「病院の窓口で3割の負担で済む」以外にも、「高額療養費制度」という制度があるのです。

「高額療養費制度」とは?

「高額療養費制度(こうがくりょうようひせいど)」とは、医療費には1か月間で自分で負担する限度額が決まっており、この額を超えた分は健康保険から戻ってきますよ、という制度です。

所得によって自己負担額は変わってきますが、年収が370万〜770万の場合、1か月の自己負担額は約8万円(2015年現在)。この額を超えた分は申請すれば戻ってくるのです。

例え入院、手術をして支払い時に100万円の支払いです! となったとしても、自己負担分は年収が370万〜770万の人であれば、「自分で払う分は約8万円で済む」というのは安心です。しかも、「入院が長引きそう」と思う時や、「一度に窓口で払うことができないから後払いじゃ困る!」という方でも安心なように、あらかじめ『限度額適用認定書』という書類をもらって病院に出しておけば、実際の支払いの際に自動的に限度額を超えて立て替える必要も無くなるのです。

この制度、“健康保険が適用となっている診療のみに適用される”という注意点がありますが、それはまた後でご説明をするとして、入院だけでなく通院だったり、普通の診療や検査、処方された薬代、自分で薬局で買った薬代などももこちらに入ります。また、家族の扶養に入っている場合はその家族と合算した医療費の額で計算する事ができ、なんと通院のために支払っているバス代やタクシー代も申請が出来るんです! 健康保険って、実は意外と手厚くカバーしてくれているんですよ♪

でも、注意点あり!

適用される診療に制限が!

1 “健康保険が適用となっている診療のみに適用される”

ここで気をつけておきたいのは、高額療養費の対象となるのは、“健康保険が適用となっている診療のみ”ですよ、ということ。

「え、どういうこと?」と思いますよね? 実は入院したり、治療をしたりする時には健康保険が“適用になるもの”と“ならないもの”があるのです。この“ならないもの”に対しては、3割負担ではなく、全額の10割を自己負担することになります。

では、自己負担となってしまうものとは、何なのでしょうか?

■ 入院した際のベッド代(個室だけでなく共同の部屋でも差額ベッド代が掛かったりも。個室は病院に寄りますが、高いところは一日数万円なんてところも!)
■ 入院した際の食事代、パジャマ代、お見舞いのお返しなど
■ 美容の為の歯科矯正やホワイトニング、その他の美容治療、手術費用
■ 健康維持の為に自分で受ける人間ドック代
■ 自家用車で通った駐車代やガソリン代
■ 先進医療代

などです。

ちなみに先進医療とは、まだ公的医療保険の対象になっていない治療の中で、厚生労働大臣が認めた高度な医療技術を用いた治療のことです。その時により、日々変わります。高いものでは約300万程の治療費がかかります。

計算期間に注意!

2 1か月単位での計算、月をまたぐ入院に注意!

高額療養費を計算する上で気をつけたいのは「計算期間」です。
というのも、実際に病院にかかった期間ではなく、「1か月単位での計算」となるので、毎月1日〜その月の終わりまでで掛かった医療費について高額療養費制度が適用されます。

例えば、「8月29日に入院し、9月5日に退院」というケース。合計25万円が入院に掛かった費用で請求で、8月分は10万、9月分は15万となった場合。

8月のみで入退院が済んでいれば同じ25万円が掛かったとしても約8万程度で済む(年収が370万〜770万の人の場合)ところ、月をまたいでしまうと8月分の約8万の自己負担分+9月の約8万の自己負担分、計16万と2倍の額が自己負担となってしまうのです。

手術には手術日を選べるケースも多く、緊急の場合でない場合は同じ月にまとめてしまう方が、月をまたいでしまうよりいいことを覚えておくと良いでしょう♪

今回お話しした、健康保険の範囲で利用可能な「高額療養費制度」。意外と手厚いものなんです! 民間の医療保険に入る前にはこの保障をチェックしてから。必要であれば足りない部分を補えるものにしましょう。 

今回は「高額療養費制度」についてお話ししましたが、次回は「給料明細の仕組み」についてお話ししていきます。

この記事を書いた人

花田 浩菜
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知りたいけど、なかなか聞けない。そもそも何がわからないのかもわからない…? だけど気になるお金の話。そんな人生も恋も欲張り! な女性たちへ♡ anan世代のファイナンシャルプランナーが、“今旬な女子”だからこそ知っておきたいマネー情報を、コラム形式で連載します。