ソール・ライターのアトリエを覗き見!? 天才写真家の世界を自宅からVRで体験

2023.9.3
「カラー写真のパイオニア」と称される写真家、ソール・ライター。8月23日まで開催されていた展覧会、「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」では、新たに発掘された作品や未公開作品など計400点以上が展示された。それを展開させ、Bunkamuraが初の試みを行っている。ライターの魅力をオンラインでも体感し、そこに集まった人が共有する「バーチャルミュージアム」だ。ソール・ライター展で展示されていた作品の一部や、学芸員による解説動画が公開されており、自宅でアートを楽しめる。

仮想空間で味わう、天才写真家の世界。

また、バーチャルミュージアムならではの企画・メタバースギャラリーでは、「あなたが見つけた『ソール・ライターの色』フォトコンテスト」で、フォトコンテスト賞を受賞した作品100点を展示。「写真は物の見方を教えてくれる」と語ったライターの、優れた色彩表現や感受性に影響を受けた作品が並ぶ。ここではチャットやリアクションボタンによって他のユーザーとのコミュニケーションも叶い、画期的だ。

さらに、ライターの拠点だったニューヨーク、イーストヴィレッジの360度パノラマビューにも、同コンテストで審査員賞を受賞した作品15点が展示されていて、彼の愛した街が様々な人の感性で彩られている。

そして、彼が使用していたアトリエを撮影した360度VR映像にも注目。ソール・ライター財団の方が作業をしている様子も見ることができ、アトリエを覗き見しているような気分に。音楽や街の生活音も聞こえてくる、街に入り込んだような没入体験はバーチャルならでは。また、ライターの残した言葉もVR映像内で紹介されるなど、物の見方や見ていた景色にも触れられる空間だ。

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ライターが写真の可能性に目覚め、他の芸術家たちとの交流で刺激を受けたニューヨークをイメージした街並みが再現されている。また、実際に使用されていたアトリエも、音楽や生活音付きで360度VR映像として公開されており、彼の感性豊かな暮らしを追体験できる。

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公式サイトの入り口。展覧会で展示されていた作品18点が並ぶ。

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フォトコンテスト賞を受賞した100点が展示されているメタバースギャラリー。ソール・ライター財団とBunkamura ザ・ミュージアム、写真家の平間至氏が本コンテストの審査を行った。NTTコノキューが運営する「DOOR」を使用してアバターを設定すると、ユーザー同士で交流ができる。

「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」バーチャルミュージアム 公式サイトhttps://saul-leiter.360media.nttqonoq.com/ 開催中~2024年3月31日(日) 主催:NTT ArtTechnology 協力:Bunkamura

※『anan』2023年9月6日号より。画像・©NTT ArtTechnology

(by anan編集部)