安達祐実がカメラマンの夫と…「とてもセクシーな行為」とは?

2019.9.15
写真集の仕事で出会ったカメラマンの桑島智輝さんと、’14年に結婚した安達祐実さん。あえて編集部スタッフは介入せずに行われた今回のフォトセッションでは、桑島さんが掲げたテーマどおり、“女優”と“妻”の2つの顔を見せてくれた。「仕事で撮られるのは久しぶりで楽しかった」と言うが、結婚してから、私生活では毎日桑島さんに写真を撮られ続けているという。出会いから数えるとおよそ3万5000枚にも及ぶ写真の一部をまとめた写真集『我我』が発売に。
adachi yumi

――『我我』の中で安達さんは文章も執筆されていますが、制作時に苦労したことはありますか?

二人の共著ということになっていますけど、もともとは桑島智輝の写真集として出そうとしていたもので、私はほとんど制作に携わっていないんです。写真のセレクトも「この写真、使っていい?」みたいなお伺いは立ててくれるんですけど、私としては何を使ってくれてもよかったので、「(私の)事務所がいいならいいよ」って。

――桑島さんが、「安達さんはいつカメラを向けても絶対に嫌がらない。彼女は覚悟が違う」とおっしゃっていて。実際に『我我』の中にも、普通の女性だったら人に見られて恥ずかしいと思うようなカットがいくつも収められていますが、間抜けな顔を見られたくない、みたいな感覚はないですか?

それが、まったくないんですよね。可愛く写りたいみたいなのもまったくない。そもそも美を売りにできるような美しさを持ち合わせていないっていうのもありますけど、桑島さんがそういう美を求めていないというか。たぶん私と一緒にいて、そういう部分で美しいと感じることってないと思うんですよね。一緒にいて面白いとか、もうちょっと違う側面で楽しんでいるような気がするんです。

―― ’13年に発売された写真集『私生活』をきっかけに出会い、距離を縮めていくうえで、写真を撮られるという行為は何か関係があったのでしょうか?

たぶん、あると思います。役を演じる時も、安達祐実としてバラエティ番組に出る時も、何か一つ鎧を着るみたいな感覚があるんですけど、写真は本当の自分でいいようなところがあって。だからもともと写真のお仕事が好きだったんです。それに彼は、「笑って」とか、何一つ指示をしなかった。その何も求められていない感覚が心地よくて。私が私であればオッケーで、それが彼の中で成立しているというのが初めての経験だったんです。何かしら人って、相手にこうあってほしいとか求めてしまうものだけど、彼の場合はそれがないというか、出さないんですよね。それはいまだにそうで、写真を撮ってる時だけじゃなく、生活の面でも。「こうしてよ」ってことをほとんど言わないんです。私は言いまくるんですけど(笑)。

――安達さん自身も写真を撮っていらっしゃるそうですが、写真の魅力はどんなところでしょう?

写真は映像よりも余白が大きいですね。想像できる余地があるというか。見た人が自分に置き換えたり、この人たちってこうなのかなって想像したり、物語が人それぞれ広がっていくみたいなところが面白いなと思います。

――安達さんは普段、どんなものを撮るんですか?

私は記念撮影程度です(笑)。子供を撮ったり、綺麗だなと思ったお花を撮ったり、マネージャーを撮ってみたり。桑島さんを撮ったりすることもあるんですけど、やっぱり撮ってみて思うのは、自分が愛情を傾けているものや人のほうが、いい写真になるということ。やっぱり心が表れるんだって。

adachi yumi

――お二人を見ていると、とても幸せそうですが、ズバリ夫婦関係がうまくいくコツは?

えー、それがそうでもないんですよ(笑)。(遠くで桑島さんが「俺は結構幸せだよー!」と反論)あははは! でも本当に、人並みに揉めたりもしますし。でもまぁ、夫婦ってそういうものだろうなと。

――どんなことで揉めますか?

子供のこととかですね。彼はアーティスティックな人なので、やっぱり家庭人ではないんですよ。だから、「家庭人になりなよ」って言ってキレたり(笑)。でも、私は「そんなんだったら離婚するからね!」とか言っちゃうんですけど、彼は絶対言わないですね。なんか、“祐実は絶対に俺とは離婚しない”みたいな自信がある感じがします。すごい喧嘩をしても、まったく焦ってないというか。それがムカつくんですけど(笑)。あと、私たちは写真で繋がっているというのも大きいと思います。

――というと?

全ての人にとってそうだとは思わないですけど、私たちの間では写真を撮るとか、撮られるというのは、とてもセクシーな行為であり、愛情表現の一つなんですよね。愛情があるから撮るし、撮られる覚悟を持てるみたいな。あと、うまくいくコツではないかもしれないけど、私は仕事場だとすごくクールで淡々としてると言われることが多いんです。でも、彼に対してはとても仕事では見せられないような甘える気持ちというのを持っていて。こういう姿を見せられる人は、きっと他にいないんだろうなという思いが、ずっと続いているというのもありますね。

あだち・ゆみ 1981年9月14日生まれ、東京都出身。2歳の時にモデルデビューし、子役を経て様々なドラマや映画で活躍。現在はドラマ『警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SEASON4』に出演するほか、私服を公開しているインスタグラムのフォロワー数が58.9万人を超えるなど、ファッションアイコンとしても人気を集める。

『我我』 2015年11月13日の結婚記念日から、二人にとって初めての子供の誕生を挟んだ約3年間の写真、1万8500枚の中から135枚を抜粋した写真集『我我』(青幻舎)。なかでも安達さんのお気に入りは、プレスリリースなどにも使われている「最後のページの手を繋いでいるカット。いつ撮ったか覚えてないくらい日常の1シーンです」。9月14日発売。2500円。

ワンピース¥32,000(アンスリード/アンスリード 青山店 TEL:03・3409・5503) ピアス¥18,500 リング¥30,000(共にコールムーン/ハルミ ショールーム TEL:03・6433・5395) その他はスタイリスト私物

※『anan』2019年9月18日号より。写真・桑島智輝 スタイリスト・船橋翔大 ヘア&メイク・TORI. インタビュー、文・菅野綾子

(by anan編集部)

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