結婚したかったけど別れました…スルーできなかった「彼の問題点」3選 #181

文・おおしまりえ — 2022.7.28
この人と結婚したい。そう思ったけど、先々の話し合いがスムーズにいかない時があります。今回は実際の話をもとに、結婚に赤信号が灯ったケースから、どのような対処法をすれば回避できるのか考えてみたいと思います。

結婚はこの人しかいないけど…決断に迷いがあるなら、ここを詰めよ!

結婚 迷い 違和感 見極め方 見抜く 方法 ポイント 破局 別れ 決め手

【おおしまりえの恋愛道場】vol. 181


交際期間が長くなってくると、「結婚はこの人だな」といった意識が高まってくるものです。プロポーズこそまだでも、結婚後の生活や子どものことなど、将来の希望を話し合っているカップルもいるでしょう。でも、そうした話をすることで、「あれ?」という違和感が生じるケースがあります。

たとえば、自分の中では結婚願望は高まっていても相手がどこまで考えているかわからなくて不安になるとか。たとえば、彼のことは好きだけど将来の希望が全然あっていないとか。はたまたお互い本気の恋愛ではあるけれど、結婚の話自体が思うようにできていないとか。こうした温度差に、今後どうするべきか悩む声は耳にします。

今回は彼との未来を考えたとき、どうやって話をしていったら良いか。よくある悩み別に、具体例とともにご紹介します。

大好きな時ほど現実的な話をしたほうがいい

具体的なエピソードと解決策をご紹介する前に、前提としてなぜラブラブな時期からこうした真面目な話をしたほうがいいのかお伝えします。

それは、交際が盛り上がっている時期ほど、今の楽しい時間を味わうことに夢中で意思疎通が軽くなりすぎる傾向があるからです。でも、大好きな時ほどお互いに気持ちにも状況にも余裕がありますので、結婚や将来といった真面目な話をしたほうが建設的なやり取りができることが多いのです。

結婚の熱量が違った! 恋愛がしたかったバツイチ彼氏

それでは、筆者が以前聞いた具体的なエピソードとともに解決策をご紹介します。

最初は、あるバツイチ彼氏と付き合っていた女性の失敗談から。彼女は4つ年上の男性と結婚を意識した恋愛をしていました。とはいえ、「結婚を意識」していたのは彼女だけ。彼もそういう真面目な話になると「ずっと一緒にいたいくらいには好きだよ」といった曖昧な返答にとどまっていました。

しかし、彼との交際も2年ほどになった頃、そろそろ次のステップにと思った彼女は今後について問いかけると「俺、結婚する気あるなんて言ってないよね」「俺はキミのことは好きだけど、結婚はもうする気がない」と、結婚しないの一点張り。彼女は2年間かけた関係がガラガラ崩れるような感覚とともに、結局話し合いもそこそこに彼と別れることにしたそうです。

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ガチンコで話し合ってみたら結婚する気がなかった。こうした話はよく耳にします。対処方法の1つは、まず時間をムダにしないためにも、意志のイエス・ノーだけでも交際序盤に確認はしておきましょう。その上で、改めて彼との人生を考えるのであれば、相手の本心を丁寧に聞き、結婚に対してノーの理由を解消できるのか、一緒に考えていければ光は見えてきます。

別の事例ですが、以前「結婚はまだいい」と言っている彼と付き合っていた女性は、彼の「まだいい」が仕事の不安定さにあることを知り、自分が今の会社で昇進すること、また会社員である自分と一緒に住むことで、より安定感が増すことを時間をかけて説き、結婚までたどり着いた人もいました。

ノーの理由には解消できるものとできないものがありますが、まず早めに理由を知ること。そのうえでどう改善できるかどうかを、考えてみましょう。

方向性が違った! 実は専業主婦願望だった彼氏

結婚生活の理想のカタチは、人それぞれ違うものです。ある女性は彼と結婚について話し合いを進めたところ、「俺の理想は、結婚したら妻には家庭に入ってもらいたい」と真正面から言われました。今の時代には逆に珍しいタイプではあるものの、仕事に限らず、住む場所や子どもの有無など、理想の結婚生活のカタチが大きく違うケースはよくあります。

今回のケースは、「でも2人で働けば収入も安定するし、子どもができるまでは共働きにしよう」といった答えが出たそうです。しかし、なんとこのカップルは子をもうける前に離婚を選択したのでした。

その理由は、結婚したら共働きでも家事が全部女性側の仕事にされたから。女性からしたら、今ですら家事は全部こちら任せの状態なのに、結婚後はさらに育児も女性の仕事になり、さらに仕事もやめろと言われることが予想され、それなら結婚生活にも良いことがないなと感じたそうです。

こうした不一致による離婚(もしくは結婚までたどり着かない)を避けるには、前提として不一致を無理やり収めないことが大事です。今回でいえば、専業主婦希望を収入という理論で無理やり納得させたカタチですね。

なぜダメなのかというと、人が何か希望する裏側には、本当に満たしたいニーズが隠れているからです。今回であれば「家事を全部やってほしい」というニーズです。これを理解し、ニーズの解決を前提に話し合いをしていかないと、結局働いても家事は女性側に押し付けられるといった、新たな不満が出てくるわけです。

結婚前のカップルであれば、1つ1つの理想を聞きながら、その理由も丁寧に耳を傾けること。自分とは違うカタチを望んでいるときほど、丁寧にその理由に耳を傾け、何か建設的な解決方法がないかを模索するのがいいでしょう。

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子どもが欲しくない! 埋まらない溝がある彼氏

最後は、女性にとっては大事な問題であることも多い、子どもの希望についてです。

彼女は3年付き合った彼と早く結婚したいと願っていました。その理由は子どもが早く欲しいから。ですが彼にその希望を伝えても「結婚する気はあるけど子どもは授かりものだから」の一点張り。何度話し合っても2人の溝は埋まることがなく、ただ結婚についてはお互いの両親を紹介し合い、話が進んでいったといいます。

結果を先に言うと、このカップルは結婚を待たずして別れることになりました(女性側が別れを切り出した)。なぜ別れることになったのか聞くと、結婚はできてもその先に苦労がありそうだから、とのこと。

彼女の中では結婚と妊活はワンセットではあったものの、今の彼の態度を見る限り、結婚したら妊活に向き合ってくれるタイプとも思えず、そう感じたら進む結婚話にも違和感を覚えたそうです。

現代は4人に1人が何らかの不妊治療をする時代と言われています。しかし、こうした知識がない男性も多く、未だに「子どもは自然の流れに任せるべき」と考える人が多いのも事実です。

大事なのは、このような意見の不一致が起きたとき、知識や意見をアップデートする余地がどの程度あるかを“なるべく早く”見極めることです。もちろんこれは、相手にばかり望むべきことではありませんが、どうしても譲れない意見(今回であれば子ども)があるのなら、そこは後回しにせず、丁寧に話し合い、相手の態度や考えを見ておきましょう。

結婚を考えたけれど違和感を覚えたケースを3つ、実例とともに対処法をご紹介しました。
基本は話し合いしかないのですが、話し合うタイミングや何に気をつけて話し合うかで結果は変わっていきます。ぜひ彼との未来が明るいものになるよう、前向きな話をしていってください。

おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。


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