滝沢 晴香

女子大生が夏休みにヒッチハイクしてみたらこうなった。

2015.9.6
いつもは、たきはること滝沢晴香が、気になる“美味しそうなもの?”をひとりで食べてご紹介する【たきはる ひとりで食べるもん!】ですが、今回は夏休みスペシャルということで、番外編として【たきはる ヒッチハイクするもん!】をお届けします。心配性の母には心配をかけぬよう事後報告。箱入り女子大生この夏の大冒険! たきはる、果たして無事に東京―大阪間辿り着けるのか。いつも旅にハプニングはつきもの? 運命は、いかに。乞うご期待。

突然ですが、みなさん。

わたしには女子大生でいる間にやってみたいことがあるのです。

アルバイトに恋愛、勉強など、女子大生はやりたいことがたくさん!

一度きりの学生生活を過ごすならば、やりたいことをすべてやりきってから卒業したい! と、欲張りな私は今までに休学をし海外留学をしたり、虫や獣を食し、奔放に過ごしてきました。

来年は就活生。就職活動も始まったらこんなことはもうできないのだから時間のあるうちにできることをやり遂げたい! との思いから、この夏休み、ついに!

そのうちのひとつである【ヒッチハイク】をすることを決心!

大学3年生の夏休み、忘れられない思い出を作るため大学1年生からの親友あかねちゃんと 東京—大阪間に挑みます。

たきはる、どうなる!

8月7日朝。

午前9時。

わたしたちは、東急田園都市線用賀駅にいました。なぜなら、ヒッチハイク下調べの結果、ヒッチハイクするには駅からICが近い用賀がいいとの情報をゲットしたため。

駅でしっかり道のりを頭にたたき込み…

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まずは、歩いて駅から運命のスタート地点となる場所へ。

とにかく暑いので熱中症にならないかドキドキのわたしと、わくわくルンルンなあかねちゃん! 実は、彼女は今回で二度目のヒッチハイク旅なのです。
ヒッチハイクの先輩である彼女曰く、前回も同じくらいの時間から開始して(スタート地点は海老名だったそうですが)18時には到着したそう。

彼女に不安は全くありません。家族も「いってらしゃ〜い」と送り出してくれたそう(笑)。

はい、そしてここがスタート地点となるマクドナルド。

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下調べ情報によると、このマクドナルド前は「ヒッチハイクの聖地」と呼ばれているとかいないとか(笑)。

準備もばっちり!!

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午前9時30分

ヒッチハイクの聖地から…

ヒッチハイク、スタート!!

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やる気満々!

夏休み真っ只中の道路はたくさんの車で溢れかえっています。

信号が青になるたび押し寄せる車の波に期待大!

とはいえ、気温は35℃。(この日の東京の最高気温は37.7℃だったらしい)
汗がスカートの下から地面へとしたたり落ち、
なんの変化もないまま15分が経過…。

本当に大阪にいけるのかなあ…

と、不安を感じてきたそのとき!!

一台の車が目の前で停車。

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午前9時47分

なんと、1台目の車を開始17分で見つけることできたという快挙! なんとも幸先のいいスタートを切れた予感!

1台目 用賀〜足柄SA。

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1台目、用賀ICで同乗させてくれたのは、これからお仕事で御殿場まで向かう予定のTさん。足柄SAまで乗せていただけるとのこと。

Tさんは、わたしたちのようなヒッチハイクを乗せるのは今回で3回目。つい数か月前も若い男性を乗せられたそう。

Tさんが車関連のお仕事をしているということから、話題は「彼に乗ってもらいたい車」へ…。

Tさん「最近、若い男の子たちはあまり車を持たないよね!」
友「むしろ、免許すら持ってない男友達多いですよ~!」
私「絶対に結婚するなら免許持ってる男性がいいです!(笑)」
Tさん「お!そうなのか、そしたら女の子からしたら彼氏にはどんな車乗ってほしいの?」
友「ん~~、なんだろう....」
私「むしろ乗ってほしくないのならあります!(笑)」
Tさん・友「え、なになに!」
私「ピーーのピーーーです。」(自主規制)
友「それ、わかるかも~!」
Tさん「えーー、なんでなんでーー!」

と、もう完全に女子会のようなトークに! とても和気あいあいとした楽しい時間を過ごしました。

足柄SA到着

午前11時19分

夏休み真っ最中で高速道路は混雑していましたが、無事に足柄SAへ到着。

3人で記念撮影をパシャり!

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Tさん、本当にありがとうございました! とてもたのしいお話もできてたのしい時間でした。

夏休みなこともあり、旅行に向かう親子やカップルでわいわい賑わいを見せる足柄SA。気温も上昇中、私たちは休憩を兼ねて屋内で作戦タイムをとることに。

地図をひらき…

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「ん〜〜、次はどこらへんまで行こうか」
「西へ行けば間違いないよね!」
「そうね! 西の方へむかってその都度運転手さんたちが行く方と合致するサービスエリアで降ろしてもらおう! 目標は御在所SAだね」

と安易な作戦を立てつつヒッチハイク再開することに。

このまま、大阪へいけるのか!?

午前11時38分

ヒッチハイク、再開!

作戦は、とりあえず西へ向かい、その都度近くのSAで降ろしておう、というもの。一応、目標は御在所SA付近で。スケッチブックには私たちの切実な願いが込められた、

『とにかく西へ』

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『とにかく西へ』という雑な言葉。(笑)

サービスエリアの出口付近の日陰になった歩道でこれを持ち立つふたり。

「日陰ありがたい〜」
「ここなら立ってられる〜」
と感動していた私たちですが…

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午前11時53分

開始15分が経過した瞬間、まさかの目の前に3台一気に車が停まり、贅沢な選び放題!!(笑)

またしても苦しむことなくわずか15分で次の車を見つけられました! 3台のなかで一番目的地の近くまでいく方の車に乗せていただくことに。

お仕事で四日市方面へ行くのだとか。これは御在所まで一気に行ける〜! と安堵。

と思っていたら・・・
なんとAさんとBさん!!!

仕事が終わったらまっすぐ大阪まで送っていくからお仕事終わるのちょっと待ってて~とのこと。
「ええええ!たったの2台目で大阪いけちゃうの~??こんならくしちゃっていいのかな。 わたしたちツイてる〜〜〜!!」
と大はしゃぎ。

今回は前回よりはやく大阪へ着くのではないかと嬉しいあかねちゃん。

2台目 足柄SA〜○○?

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2台目に乗せていただいたAさんとBさん。Aさん達は、仕事でこれから四日市へ。少し車で移動し、時刻もちょうどお昼時。ちらっと軽く腹ごしらいに近くのサービスエリアに寄ることに。

ランチタイム~!

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「おぉ~~~」

ここのサービスエリアの食事、選択肢がありすぎて困る! どれもこれもおいしそう。迷っていた私たち。と、Aさんが・・

Aさん「何食べたい? 好きなの選びなよ!」

私・友「ええええ、いいですよ! 大丈夫です!」
Aさん「いいよいいよ! 選びな~。気にしないで」

空腹だった私たちはすんなりと、

私・友「ありがとうございます!それでは、お言葉に甘えて...。」

とごちそうしていただくことに(笑)。

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迷いに迷った末に、わたしは『焼きナスうどん』をチョイス。暑い季節にぴったりの絶品~!! 焼きなすを口に含めた時の香ばしい香りにうっとり。

大満足♡

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おまけに、ここのサービスエリアではおいしいプリンもごちそうに。手のなかにひんやりと伝わるこのビンが愛おしく感じるこの現象。

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ん~このプリンは、柔らかくてなめらかな舌触り。とろっとろでクリーミー。

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プリンは堅め派な私ですが、とてもおいしかったです。 ごちそうさまでした!

運転再開!!

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景色も工場地帯の広い海に変わってきました〜!

話も弾みAさんの昔話に…。なんとAさんは過去に、ひとりでアメリカでヒッチハイクをしたことがあるそうで。

アメリカでは、割と簡単に車を捕まえることができるようですが、乗せてくれる人は大体危険な香りがするギャングのような人ばかりなのだとか…(笑)。

ん〜、なんとも刺激的なお話!

〜お仕事タイム〜

AさんBさんのお仕事が終われば大阪までいける、とのことでのんきにわたしたちは暇つぶしに絵しりとりを…。

あかねちゃんは絵心がないため、途中苦しむたきはる(上段の左から3番目と3段目左から1番目に愕然)。

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午後7時50分

と、ここで・・・辺りも暗くなった頃。

ハプニング発生!?

お仕事も終わり、「よし、これから大阪へ向かうぞ!」となったその時、運転手のAさんのもとに一本の電話が…。

Aさん「え!申し訳ございません!今から戻ります。」

…ん?戻る? 

Aさん「ごめん、いますぐ東京に戻らなくちゃいけなくなったんだけど…。」
私・友「…、えっ!?」
Aさん「ちょっと仕事でトラブルがあって…、ここから一番近い駅で降ろすね」
とのこと。

ハプニング発生!

ここまで乗せていただいたことに感謝し、そこから一番近い駅で降ろしてもらうことに。

ここ、どこ? 蟹江って…

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一番近くの駅であった”蟹江駅”で降ろしてもらったわたしたち。そこからヒッチハイク再開しようとしたのですが、時刻は午後8時となり、辺りは真っ暗、ほぼ無人駅に等しく車はなし。

これは危険、と判断したため、電車に乗り近くの大きめの駅まで行き宿泊先を見つけよう! と作戦変更。

「よし、さっき四日市あたりで高速を降りてたし、今は三重県だろうから蟹江は三重県のどの辺りだろうか…」と思いグーグルマップを開いたわたしたち。

ん?

“ここ、三重県じゃない?え? 嘘でしょ?”

愛知県なう。

そして名古屋まで電車でわずか2駅。

ファーーーーーー!!

そうなんです。四日市辺りで高速道路を降りたのですが、お仕事の現場の
まさかの愛知まで戻っていたのです。

よし、名古屋で一泊しよう!!

まさかの名古屋駅到着!

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「あれ…わたしたち、なんでヒッチハイクしてたのにいま電車乗っているんだろうね」とあかねちゃん(笑)。

そう簡単にはいかない、これこそ、旅の醍醐味"ハプニング"!!

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予定にはなかった名古屋に来てしまいました!

だがしかし、へこむような私たちではない。『せっかくだから名古屋を満喫しよう!』と大はしゃぎ!!!

大満足の名古屋めし!

この能天気でポジティブ(モットーは、なるようになる!)なわたし達は、名古屋めしが食べられるお店を探しに栄へ移動。

「やっぱり名古屋といえば味噌だよね!手羽先? 何食べる? たのしみ~~~!」

とりわけ観光客オーラを放つ2人。

まずはこの尾張串カツ。

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"名物"と書かれていて食べないわけがありません。迷わず2本注文。

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この串カツ本当においしい!

もうたっぷりの味噌で衣がサクサクの部分としっとりした部分があるのですが、またそれがいい触感。

これが、どて煮。

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名古屋らしい濃いめの味噌で煮込まれていてお肉がほろほろ。疲れた体にこの濃い味付けのどて煮がしみてきます~。またこの添えられているねぎと食べるとお口の中がさっぱりしていい感じです。白米が欲しくなっちゃう~!

それから、味噌おでん~~!

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こんにゃくと大根をひとつずつオーダー。今まで食べたことのある味噌おでんとは全く違いとにかく味が濃い。でも、味のしみ込んだ大根はほくほくとしてビールがついつい進んじゃうおいしさ。気が付けば、注文の9割は味噌料理でした。

名古屋の食事はビールに最高にあうと再認識。しあわせいっぱい疲れが吹っ飛びました!

その日は、運良く愛知に住んでいる友人が祖母の家が空いている、とのことで一泊させてくれることに。急であったのに本当に感謝です。

8月8日朝

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疲れていた私たちは午前10時に起床。そこから「今日こそ何がなんでも大阪に行ってやる!」という気合で身支度をしヒッチハイクの準備。

問題は一つ、愛知県のどこからヒッチハイクをするのか。友人曰く、とても名古屋にある高速のインター周辺は運転手にとって、人を乗せてあげづらいような造りなのだとか。

そこでありがたいことに友人が、わたしたちの行きたかった"御在所SA"まで送って行ってくれることに! もう至れり尽くせりでなんと申していいのやら・・・。

再スタート! at 御在所SA

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運命の2日目。
午後12時52分。

この日は淀川の花火大会へ行く予定があるのでなんとしても夕方には大阪に到着したい私たち。ここから一気に大阪へ行ってしまいたいー! サービスエリアの出口付近に立ちます。

と、わずか開始7分!

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午後12時59分

一台の車が目の前で停車。お? いけるのか?

運転手さんが窓を開けて声をかけてくれました!

「どこまでいくのー? 仕事で大阪の会社に戻るところだよ!」
「大阪市内までです!」
「乗ってきな~!」

うわぁああ~!! まさかの1台目で大阪行きの車に出会えるなんて。うれしすぎてその場で喜びのピース!(笑)

3台目 御在所SA~大阪

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2日目、ラストを飾るのは、大阪の会社員Oさん。Oさんはヒッチハイクをしている人を乗せるのは今回が初めてだそう。車内では、これからの私たちへのアドバイスをしてくださいました。

人生の先輩であるOさん、学生のみなさんへ伝えたいのは、「学生生活を思いきり楽しみなさい」ということ。

Oさんは関西の方ではありますが、大学生時代は、東京で学生をしていたのだとか。やはり社会人になると大学時代の友人とは疎遠になってしまうもの。今を楽しみ、友達を大切にしなさい、そのOさんの言葉がとても心に残っています。

突然の豪雨!

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途中、目の前が見えなくなる豪雨に・・・。これから花火大会なのに~~!とどきどきの私たち。恐ろしいほど前が見えず、そして音の激しい豪雨。雷も鳴り響き目の前にイナズマが見えることも。しかし、その辺りを離れたら青空が広がっていました(笑)。

この雨のなか運転お疲れ様でした・・・・。

ゴーーーーール!!!!!!

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午後3時44分
ついに、二日間にわたったヒッチハイク旅の終わりです。とても親切にわざわざ地下鉄なんば駅まで送ってくだいました。本当にありがとうございました。素敵な人柄が滲み出ていたような気がします。

このヒッチハイク記事を書く予定だと伝えたら、絶対に読むね! とうれしいお言葉。

読んでくれているといいな~。

最後に・・・

協力していただいたみなさん、本当にありがとうございました。人の優しさに触れられるいい機会になったかと思います。

ヒッチハイクは 「一期一会」そんな言葉がぴったりでとても印象の残る思い出になりました。

大満足の関西旅

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その後、大阪・京都の観光を楽しみました。淀川の花火大会へ行き、心斎橋でたこ焼きに串カツも満腹になるまで平らげ、着物を来て京都の貴船へ行き、会いたかった友人たちに再会。大満足の関西旅でした。

【注意】

女の子だけでのヒッチハイクは、乗せてもらいやすいという利点はありますが、とても危険です。わたしたちも、何かがあったあとでは遅いため、車に乗せていただく前に車のナンバーを撮影し、友人に送るなど工夫をしました。みなさんも挑戦する際には十分に気をつけ、自己責任で行ってください。