萌えおしゃれ! スヌーピーの聖地、米サンタローザ『シュルツミュージアム』

写真・清水奈緒 取材、文・薮内加奈 — 2017.3.2
六本木の『スヌーピーミュージアム』の原点、アメリカはサンタローザにある『チャールズ M. シュルツ美術館』をレポートしてきました。シュルツの最愛の妻や、スタッフの貴重なインタビューも必見です。

世界一スヌーピーが集まるアメリカ・サンタローザへ!

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2016年4月に開館した、東京・六本木の『スヌーピーミュージアム』。スヌーピーファンが全国各地から、そして香港や台湾などアジア各国からも訪れ、瞬く間に人気観光スポットに。実はこの『スヌーピーミュージアム』、アメリカにある『チャールズ M. シュルツ美術館』の世界初のサテライト美術館だということを知っていましたか?
まもなく開館1周年の『スヌーピーミュージアム』をもっと楽しむため、アメリカ・サンタローザの本家のミュージアムに行ってきました!

サンフランシスコから車で約1時間。チャーリー・ブラウンがお出迎え。

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2002年に開館した『チャールズ M. シュルツ美術館』。サンフランシスコ空港から車で約1時間の、サンタローザという小さな街にありました。

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入館カードを持ったチャーリー・ブラウンが美術館の入り口で出迎えてくれます。エントランスからテンションが上がること間違いなし!

「ピーナッツ」の貴重な作品がズラリ。キャラ萌えしながら見入っちゃう!

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エントランスをくぐると、大きな窓から自然光の入る大きな吹き抜け。ルーシーとチャーリー・ブラウンが描かれている壁面は、よく見るとコミックのコマで模様が作られています。

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貴重な原画の数々を世界で最も多く見られるのが、この『チャールズ M. シュルツ美術館』。1950年に連載がスタートし、2000年に作者チャールズ M. シュルツが亡くなった後も続くコミック『ピーナッツ』の歴史を辿ることができ、イラストの描写の変化や、その時々の歴史を垣間見るストーリーに見入ってしまいます。

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作者シュルツが、『ピーナッツ』連載開始翌年の1951年に描いたイラスト。自分の娘の子ども部屋の壁に描いたものだそうで、そのまま保存されている貴重な作品です。

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美術館は、地元の子どもたちの社会勉強の場としても貢献しています。2016年1月時の展示テーマが「選挙」。ということで、『ピーナッツ』の仲間たちが大統領選に立候補すると仮定した、本物さながらの投票所もありました。

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美術館には、世界中のスヌーピー関連の膨大な書籍や貴重な資料を保存、管理するリサーチセンターも完備。新聞に連載されていたサンデー版コミックの原画もありました。

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館内ボランティアスタッフのおばあちゃん達が着用していたベストには、『ピーナッツ』への愛が溢れていました。

美術館の横には作者シュルツが毎日通ったスケートリンク。

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美術館の横には、今も現役のアイススケートリンクが。シュルツ自身が創設し、毎朝通って仕事前に併設のカフェで朝ごはんを食べたり、時に自分の子どもたちがスケートで遊ぶ姿をアリーナで見ながら過ごした場所だそう。

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スケートリンク入り口のステンドグラスには、アイスホッケーを楽しむスヌーピーの姿が。

作者・シュルツを深く知る2人に聞きました。「『ピーナッツ』の魅力は何ですか?」

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作者シュルツ亡き後も、スヌーピーはじめ、『ピーナッツ』のキャラクターに深く関わるお二人に、今回特別にお話を聞くことができました。

ひとりめは、『ピーナッツ』の監修やスヌーピーミュージアムの図録の解説を執筆した、レックス・ファハードさん。自身も漫画家として活動し、小さいころ最初に描いたイラストはスヌーピーだったそう。

−−スヌーピーが50年以上も愛される理由は何ですか?

まずはかわいいということ。そして、スヌーピーってちょっと自己顕示が強く、彼なりのエゴがある。それが決して悪い意味ではなく、スヌーピーが読者の分身となり、いろいろな主張をしてくれるから、50年以上続いている『ピーナッツ』のなかで、読者はいつも新しいスヌーピーを見つけられるからじゃないかな、と。

−−スヌーピーは女性だけではなく男性にも人気があります。男性目線でのスヌーピーの魅力ってなんだと思いますか?

女性は ”かわいい” がキーワードだろうけど、男性にとってスヌーピーは ”クール”。それはフライング・エースで冒険している時のかっこよさ。いつもカフェテリアでかわいい子を探していたり、平気で女の子にキスしちゃうやんちゃさ。自分はスヌーピーにはなりきれないけど、スヌーピーみたいな男になりたいな、という想いが男性にはあるんじゃないかな(笑)。

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ふたりめは、ジーン・シュルツさん。作者シュルツの最愛の奥様として、公私共に作者を最も知る人。

−−シュルツさんが一番好きだった『ピーナッツ』のキャラクターは何ですか?

おそらくチャーリー・ブラウンではないかしら。スパーキー(作者シュルツの愛称)自身が自分はチャーリー・ブラウンだと思っていたと思います。でももちろんたくさんのキャラクターを描いていくにあたって、チャーリー・ブラウンと同じような愛情がなければ描けなかったし、それぞれのキャラクターはスパーキーの一部だったということはよく言われますね。

−−ちなみにジーンさんの好きなキャラクターは?

誰が一番好きって本当は言わない方がいいと思うんだけどね(笑)。あえて言うとすればサリー。サリーは好きなライナスのことをいつも「スイートバブー」と呼ぶんですね。それは私がいつかスパーキーのことを「スイートバブー」と呼んだら、それがそのままコミックで使われたからよ。実は一度しか呼んだことないんですけどね(笑)。

自分にも友達にも!シュルツ美術館限定土産ももちろん買います。

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作者シュルツの心があたたまるお話を聞いた後は、やっぱり買って帰りたい、ミュージアム限定のお土産。『チャールズ M. シュルツ美術館』でしか買えないのでレア度満点です。
(左から時計周りで)チャーリー・ブラウンマグネット(7.50ドル)、スヌーピーぬいぐるみ(13.95ドル)、マグカップ(19.95ドル)、スーツケースタグ(各9.95ドル)、

東京・六本木ミュージアムでは開館1周年記念展が4/22〜スタート!

© Peanuts

東京・六本木の「スヌーピーミュージアム」では、2017年4月22日(土)から、開館1周年を記念した開館1周年記念展『ピーナッツ・ギャング・オールスターズ!-ともだちを紹介してよ、スヌーピー。』が開催されます。

「ピーナッツ・ギャング」とは、スヌーピーをはじめ『ピーナッツ』に登場する個性豊かなキャラクターたちのこと。『ピーナッツ』に登場する 70 を超すキャラクターのなかから、特になじみ深いキャラクターをピックアップし、計 80 点の貴重な原画や新作のオリジナル映像で、スヌーピーと仲間たちの微笑ましい関係や、それぞれに個性豊かなギャングたちを知ることができます。


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スヌーピーマニアならずとも手に入れたい!ミュージアム内ショップ『BROWN’S STORE』では、人気ブラントとの限定コラボアイテムも多数登場。(左)L.L.BEAN トートバッグ(M 10,800 円、S 8,640 円、mini 6,480 円)、(右)ジェラートピケ PEANUTS GANG ブランケット(7,020 円)※すべて税込

Information

開館1周年記念展『ピーナッツ・ギャング・オールスターズ!—ともだちを紹介してよ、スヌーピー。』
会期:2017年4月22日(土)~9月24日(日) ※会期中無休
時間:10:00~20:00(入場は19:30まで)
会場:スヌーピーミュージアム
住所:東京都港区六本木5-6-20
入館料:
当日券 一般 2,000円、大学生 1,400円、中学・高校生 1,000円、4歳~小学生 600円
前売券 一般 1,800円、大学生 1,200円、中学・高校生 800円、4歳~小学生 400円
※前売券は2017年3月1日(水)よりローソンチケットにて販売。すべて税込


www.snoopymuseum.tokyo