「五月蠅い」って読める? 意外と難しい「五月」のつく漢字3選
【漢字クイズ】vol. 18
「五月晴れ」は、どう読む?
5月のすがすがしい天気の日に思わず口に出したくなる「五月晴れ」。でも、この言葉、そのまま「ごがつばれ」と読んでいませんか? その読み方、残念ながら間違いです!
では、なんと読むでしょう?
正解は、
「さつきばれ」です!
意味は、「5月の晴れわたった空や、梅雨の晴れ間のこと」。
最初の意味は納得できますが、なぜ「梅雨の晴れ間」も指すのでしょう? 5月は、まだ梅雨の時期ではないですよね。その疑問については、次の「五月雨」でまとめて解説します。
「五月雨」の読み方は?
続いては、「五月雨」。これを「ごがつあめ」と読んだら、ちょっと恥ずかしいかもしれません。
正しい読み方は、
「さみだれ」または「さつきあめ」です!
意味は、「陰暦5月ごろに降る長雨。梅雨」。
つまり、「五月晴れ」も「五月雨」も、昔の暦での5月を指しています。なので、「五月晴れ」の意味が「梅雨の間の晴れ間」にもなるのです。
ついでに、「五月雨式」もご紹介。
読み方は「さみだれしき」で、五月雨のように途切れながらも繰り返して行うことを指します。
例えば、仕事の資料などをメールに添付して送信するとき、一度で終わらず何度かにわけて送ってしまう場合に「五月雨式でお送りして申し訳ございません」などと書いて使います。
「五月蠅い」は読める?
最後は、超難読ワードの「五月蠅い」。もちろん、「ごがつばえい」ではありません!
正しい読み方は、
「うるさい」です!
陰暦5月ごろにさわぐ小さなハエのことを「五月蠅」(さばえ)といい、そこから当て字で「五月蠅い」となりました。
皐月、早月、早苗月…
ちなみに、陰暦5月を表す言葉は「五月(さつき)」以外にもあります!
・皐月(さつき)
・早月(さつき)
・早苗月(さなえづき:早苗を植える月という意味)
「さなえづき」を略して「さつき」になった、など、大きな辞典を引くと「さつき」に関する語源説がいろいろと載っています。詳しく知りたい方は、ぜひ辞典で調べてみてください。
以上、意外に読めない「五月」のつく漢字3選でした!
参考資料:
『日本国語大辞典』(小学館)
『広辞苑』(岩波書店)