えっ、間違ってた!? 美容担当が教える「意外と勘違いしやすいNG日焼け対策」

文・比嘉桃子 — 2021.7.19
紫外線についての知識を間違えて覚えている方は多いものです。間違えた知識のままUVケアをしていても、なかなか思うように日焼け対策ができないなんてことも。そこで今回は、紫外線についての間違えやすい知識をQ&A形式でご紹介していきます。

紫外線についての知識、間違えて覚えてない?

紫外線 日焼け スキンケア

毎年多くの方が気にしているであろう「紫外線」。紫外線についての噂はそこら中に転がっていますが、なかには間違っているものも。紫外線についての正しい知識があるだけで、日焼け対策が一気にしやすくなります。これを機に紫外線に関する知識をアップデートしてみませんか?

今回は紫外線に関するあるあるな疑問を、Q&A方式でご紹介していきます。

Q. 曇りの日は日焼けしづらいって本当?

答えは“NO”。薄い雲がかかっている場合、紫外線の80%以上が通過するとされています。晴れの日よりも少しは緩和されるのですが、十分な日焼け対策が必要です。

ちなみに、水は紫外線をカットしてくれるからプールや海は安心、なんて声を聞くこともありますが、これは間違い。水面の反射は紫外線を浴びる量を増加させるといわれています。さらに、水は紫外線をほとんど防いでくれないため、徹底した対策が必要です。

Q. 毎日、日を浴びないとビタミンDが不足するって本当?

日光を浴びなければビタミンDが不足してしまう、という知識は半分正解。

ですが、日に当たる場所で何分も過ごさなければならないということではありません。両手の甲くらいの面積で15分、または日陰で30分過ごすくらいでOKなんです。

あとは普段摂取している食品から、十分なビタミンDを摂取することができます。無理に日光浴する必要はありませんよ。

Q. 太陽が出ていても、涼しい日なら日焼けはしない?

日焼けは紫外線によるもの。紫外線の多さを人が暑さとして感じることはできないので、この質問への答えは“NO”です。

暑さを感じるのは、太陽光線の中でも「赤外線」によるもの。紫外線を浴びていても、人は何も感じ取ることができません。そのため、暑い/涼しいといった感覚で紫外線の量をはかることはできないんです。

Q. 日焼け止めは効果がなくなればクレンジングしなくても大丈夫?

答えは“NO”。日焼け止めは効果がなくなっていても、肌にはしっかりと残っています。そのままにしておくと肌が乾燥しやすくなってしまうので、きちんと落とすようにしましょう。

「専用クレンジング不要」と書かれているものであれば、普段どおりボディソープで洗うだけでOK。「専用クレンジング使用」と書かれているものは、クレンジングを使用したオフが必要です。ウォータープルーフタイプの日焼け止めにはクレンジングが必要なものも多いので、注意書きをよく読んでみてください。

Q. ノンケミカル処方って、アレルギー反応が出ないってこと?

アレルギー反応が「出ない」という知識は間違い。ノンケミカル処方とは、UVケア化粧品に含まれることが多い「紫外線吸収剤」をカットした商品のことです。紫外線吸収剤によってアレルギー反応を起こす人がいるため、ノンケミカル処方のUVケア商品が開発されています。

ただ、紫外線吸収剤の研究も進み、肌に優しいものが使われるようになってきているため、一概に悪いとはいえません。肌に塗っても白浮きしづらく、日常使いにはぴったりです。

「ノンケミカル処方のほうがいい」という認識ではなく、成分や使用感を総合的に見て、自分に合ったUVケア用品を探すことが大切です。

今年こそ、本当の日焼け対策を!

紫外線や日焼け止めについての知識が間違っていると、しっかり日焼け対策ができていないかもしれません。環境や自分の肌に合った日焼け対策をして、紫外線に負けない夏を過ごしましょう!

文・比嘉桃子(美容ライター)


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