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志村 昌美

驚くべき “砂糖の真実” に迫る!『あまくない砂糖の話』監督に直撃インタビュー!

2016.3.16
女性にとって永遠のテーマのひとつといえば、“ダイエット” ですが、食品を選ぶときに何を基準にしていますか? 低カロリーや低脂肪といった表示だけに頼って商品を選んでいる人も多いかと思います。しかし、実は “知られざる真実” がそこには隠されているのです。そんな事実を明らかにし、オーストラリアで社会現象を巻き起こしたドキュメンタリーとは……。

女性にとって永遠のテーマのひとつといえば、“ダイエット” ですが、食品を選ぶときに何を基準にしていますか? 低カロリーや低脂肪といった表示だけに頼って商品を選んでいる人も多いかと思います。しかし、実は “知られざる真実” がそこには隠されているのです。そんな事実を明らかにし、オーストラリアで社会現象を巻き起こしたドキュメンタリーとは……。

監督自らが実験台となった話題作『あまくない砂糖の話』!

【映画、ときどき私】 vol.28

オーストラリア人俳優のデイモン・ガモーは、「人は1日に平均でスプーン40杯もの砂糖を摂取している」という事実を知り、驚愕する。「ヘルシーといわれている食品も数多く生産されているのに、なぜこんなにも多くの糖分を知らぬ間に摂取しているのか?」と疑問を感じた彼は、自分の体を使ってある実験を行うことを決意する。

ルールは、なんと毎日スプーン40杯の砂糖を60日間摂取し続けること!

とはいえ、方法は砂糖の多い食品を食べずに、あえて低脂肪ヨーグルトや穀物バー、フルーツジュース、シリアルといった、いわゆる “ヘルシー” といわれている食品を食べ続け、40杯分の砂糖を摂取するというもの。はたして、彼の体と心にどのような変化が起きてしまうのか? そして、砂糖に隠された “衝撃の真実” とは……。

さらなる真相に迫るべく、デイモン・ガモー監督を直撃!

俳優としても活躍しているデイモン・ガモー氏にとって、監督としては初の長編映画となった本作。私たち消費者が、まだまだ知らない真実や健康的な食生活などについて、教えていただきました。

まず、本作を製作することになったきっかけは?

監督3年前にガールフレンドにいいところを見せようと思って、砂糖なしのダイエットを始めました。もともと彼女がそういう思考なんですけど、その結果がすぐに体に表れて、体重も減ったし、肌の色や目の輝きもよくなったし、精神的にもすごく落ち着いてきたんです。そういういい兆候が見え始めたのと同時に、メディアで砂糖に関する情報を調べ始めました。すると、「砂糖は毒だ」という一方的な意見や「砂糖はエネルギーだ」という意見など、情報が錯乱していたので、自分の体でテストしてみようと思ったのがきっかけでした。

この作品を観て初めて、なんと私も砂糖中毒であることが発覚!

ー砂糖に関してのさまざまな事実には驚きの連続でしたが、消費者としては知るべき大切なことだと感じました。ただ、実際は私と同じように自覚していない人が大半だと思うのですが、砂糖中毒かどうかをチェックする簡単な方法はありますか?

監督一番簡単な方法は、24時間砂糖を絶ってみることです。そうすれば、おそらくほとんどの人が夜の9時くらいまでに体が砂糖を欲しがっているという状況に陥ると思います。個人差はあると思いますが、こういう簡単なテストでもすぐにわかると思いますよ。

わかっちゃいるけど、やめられない! 

ー甘味がないとおいしいと感じられないときもあり、砂糖中毒とわかっても、急にはやめられないのですが、禁断症状をやわらげてくれるような砂糖に代わる食べ物があれば教えてください。

監督僕がみなさんにオススメしているのは、フルーツから糖分を摂ることです。特にバナナやブルーベリーは、舌の味覚を元に戻してくれる効果があるので、それを1週間続けて食べてみると、舌の味覚は自然の状態に戻ってくるはずです。そのあと、精製された砂糖を食べると、多分甘すぎると感じて体が受けつけなります。ただ、残念なことに、多くの人が2~3日でやめてしまうのですが、1週間続けると違いを感じるはずです。

“砂糖とうまく付き合う方法” ってあるのでしょうか?

ー私は、毎日のチョコをやめられないものの、映画を観て以来、コーヒーの砂糖を減らしてみたりと、できる範囲から少しずつ、“砂糖との付き合い方” について考えるようになりました。監督が考える “砂糖とうまく付き合う方法” とは?

監督量にもよると思うのですが、砂糖がいけないからといって突然やめる必要はないと思います。実際、WHO(世界保健機関)も1日スプーン6杯の砂糖が一番適切だとしていますから。現在、オーストラリアでは1日平均スプーン30~35杯の砂糖を消費しているといわれています。たとえば、シリアルにヨーグルト、アップルジュースという朝食を摂ったあと、さらに日中チョコレートを食べるとなると、過剰になってくるかもしれません。ただ、一切砂糖を摂ってなくて、チョコレートを食べるというのであれば、全く問題ないと思いますよ。

日本人の砂糖摂取量はどのくらい?

ー今回の実験では、40杯(160g)を基準に行っていましたが、私が調べたところ日本人では一日平均50~65gといわれています(ただし、約15年前のデータですが)。この数字はどう思いますか? 

監督15年前のデータだと現状はもっと増えているかもしれませんね。なぜなら、世界の統計をみると、この30年で砂糖の消費量は50%も上がっています。なので、おそらく日本人だと現在はスプーン20杯くらいになっているかもしれないので、それを考えると過多だと思います。ただ、砂糖を摂るのがいけないということではなく、特に飲み物のジュースやエネルギードリンクに一番気をつけるべきだと思います。その代わりに、水やシュガーフリーのアイスティーを飲むようにするのがベストですね。

今回で3回目の来日という監督に、日本食の印象をお伺いします!

ーすでに日本食も味わったことがあると思いますが、日本食のなかで甘いなと感じた食べ物はありますか?

監督ソースが甘いと感じることはありました。たとえば、バーベキューソースのようなソースは、1人前でスプーン6杯くらいになるので、それだけで1日分の摂取量になってしまいます。それ以外に砂糖の入っているものを何も食べないというなら問題ないのですが、テリヤキソースにジュースやアイスクリーム、フローズンヨーグルトなどを食べてしまうと大変なことになりますよね(笑)。

女性の大多数はダイエットを常に考えていますが、オススメの食生活は?

監督文化や人によっても違うと思いますが、ただ一つ言えるのは、“本物の食べ物” を食べることが大切だと思います。フルーツや野菜を中心にして、たまにチョコレートや加工された食べ物を食べるというだけでもかなり違うはずです。ただ、現状ではその比率が逆になってしまっているので、それだけ変えればだいぶ健康になると思います。あと見過ごされがちな事実としては、砂糖は身体のなかで害を与えているということです。一見太っていない人でも、メタボ状態や糖尿病になっている場合もあります。現在、アメリカのティーンたちの間でも、糖尿病が問題になっているので、それは重要なことだと思っています。

体を張っての実験でつらかったと思いますが、一番学んだことは?

監督2つありますが、まず1つ目は「砂糖がいかに脳に影響してくるか」ということです。特に子供への影響が大きいのですが、砂糖の消費量によって1日の気分の起伏が激しいというのがデータとしても証明されています。もう1つ驚いたことは、「砂糖を食べると脳が心地いいと感じる物質が分泌されるので、脳にとっては刺激があって、いいものと勘違いされていること」です。砂糖から摂られるカロリーとブロッコリーから摂られるカロリーは、いままでは同じカロリーということでくくられてきていて、食品業界もそう言ってきました。でも、そうではなくて、例えば肝臓に影響を及ぼすカロリーとしては、砂糖からの方がブロッコリーや脂肪よりも危険なので、そこはすごく重要なところだと感じました。

ー次回作についてですが、『しょっぱい塩分の話』もしくは、『重すぎる脂肪の話』といったように、塩分や脂肪など、他の栄養素についてもまた自分の体を使って調べてみたいと思いますか? 

監督自分の体をリスペクトしてきちんとケアしたいので、もうそれはしないです(笑)!

あの大人気ハリウッドスターがまさかの出演!?

ー今回、“超有名オーストラリア人俳優” がカメオ出演するというかなり豪華な演出もありましたが、出演された経緯は?(監督の話のなかにヒントもありますが、誰かは観てからのお楽しみ!)

監督彼は『ウルヴァリン』でもすごい体を披露していますが、もともと彼自身も体のことやダイエットに気を使っていました。砂糖の危険性についても前から知っていたようです。特に肌に影響するので、ハリウッドのセレブたちの間では当然のことのように知られているのです。彼もこの作品の趣旨にすごく賛同してくれていて、かなり早い段階から「ぜひ協力したい」と言ってくれました。「こういう情報をきちんと映画にして子どもたちに伝えたい」という気持ちにも共感してくれて、ラッキーだったと思います。

これから観る方に向けて、メッセージを一言!

監督この映画は、「砂糖はダメだ! 砂糖は毒だ!」と言っているわけではありません。「私たち消費者が、ラベルをきちんと見て、何が入っているのかを把握したうえで、いかにスマートに1日の砂糖の摂取量をコントロールしていくか」ということが一番大事なメッセージだと思います。

インタビューを終えてみて……。

現在は、元の食生活に戻していることもあり、すっかりスレンダーな体型のデイモン・ガモー監督。自らの体を使って過酷な経験をしただけに、言葉には重みを感じました。そして、さすが俳優でもあるだけあって、イケメンで爽やかな笑顔には思わず釘付けに(笑)。監督としても、俳優としても、次回作が楽しみです!。

自分の口に入れるものは、自分で確認する習慣を!

いままでは、“ヘルシー”や“低脂肪” といった表示だけに気を取られがちでしたが、これからはラベルにもきちんと目を通す習慣を心がけるようにしましょう! 自分の健康は自分で守る意識を忘れずに、安全でおいしい食生活を送っていきたいものです。ユーモアを交えながらも、私たちが知るべき事実を真剣に伝えてくれる本作を観れば、“あまい話にも裏がある” ことがわかるはず。それが、あなたの人生を一変させてしまうかもしれません。“砂糖とのあまい関係” はそろそろ終わりにして、この機会に砂糖との付き合い方を考えてみては?

作品情報

『あまくない砂糖の話』
公開表記:3月19日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
配給:アンプラグド
© 2014 Madman Production Company Pty Ltd, Old Mates Productions Pty Ltd, Screen Australia ALL RIGHTS RESERVED

http://amakunai-sugar.com/

この記事を書いた人

志村 昌美
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映画宣伝マンを経てライターに転向し、海外ニュースや映画紹介、インタビューなどを中心に執筆。この連載では、新作映画を紹介しつつ、自身の体験談と主観満載でお届けします。 また、イタリアとイギリスへの留学経験から、現在は日・英・伊・仏のマルチリンガル目指して猛勉強中! 日々試写で観る新作の感想など、随時つぶやいてます♪ https://twitter.com/masamino_19