1996年に発売されて以来、驚きの進化中!? 「たまごっち」の“今”を探る!

2024.3.24
時代時代の生活に順応する、「たまごっち」の現在形が見逃せない!

“Tamaverse”でたまごっちたちと交流!

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ごはんをあげたり、うんちを流したりとお世話しながら育てることで、様々なキャラクターに成長する「たまごっち」。平成カルチャーを象徴するおもちゃが、いま驚きの進化を遂げている。そこで発売元であるバンダイの企画開発者・岡本有莉さんを直撃。

「たまごっちは、1996年に発売されたデジタルペットで、社会現象を巻き起こすほど人気を集めました。2004年に赤外線通信機能を搭載して復活すると第2次ブームが起こり、’21年にはウェアラブル型に進化。新しい遊びや機能を追加しながら進化してきました。デジタルペットの先駆者的存在で、電源を一度オンにすると、お世話をずっとしなければ死んでしまう、その“生き物らしさ”が最大の特徴。たまごっち側が、能動的に人間の手を煩わせてくるというのは、どのエンタメのコンテンツにもない唯一無二の魅力だと思います。またユーザーと共に生活するのがペットなので、時代を象徴するようなトレンドや生活様式をたまごっちの世界にも取り入れてきました」

そして昨年発売された「Tamagotchi Uni」はWi‐Fiを初搭載し、たまごっちのメタバース空間「Tamaverse」上で、世界中のユーザーが育てたたまごっちと出会えるように。

「最新機種は、育成次第で性格が変わり、個性的なコーデも楽しめるので、自分だけのユニークなキャラを育てられます。そして今回の目玉である『Tamaverse』は、たまごっちのメタバース空間におでかけして、世界中のユーザーが育てたたまごっちと競ったり、協力したりするイベントを体感できるというもの。これは私たちがたまごっちを通して、育てる者同士の交流を深めることを大切にしてきたからこその進化。珍しいキャラに育った時に友達に自慢したくなるように、メタバース空間を活用することで、多様な人々とリアルタイムにつながれるので、コミュニケーションを加速させることができるのが狙いです」

たまごっちが、世界中の幅広い年齢層に愛されているのは、アニメ化など、様々なメディアミックスを展開してきたことも大きい。その可能性をさらに広げるために、「TAMAGOTCHI REMIX」を始動。このプロジェクトを立ち上げたのが、バンダイのメディア部・佐藤公彦さん。

「“懐かしいけれど新しい”をスローガンに、たまごっちの世界観と、トレンドを生み出している様々なカルチャーをリミックスすることで、たまごっちに触れたことがない世代やジャンルの人にも魅力を知ってもらいたい想いで立ち上げました。今後もユニークなコラボを続々予定しています」

最先端の技術を搭載するだけでなく、常にトレンドにアンテナを立て、遊び心あふれるコミュニケーションの楽しさを発信してきた。今後もたまごっちカルチャーの深まりや広がりから目が離せない!

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昨年7月、世界同一機種を世界同時発売した、たまごっちの最新機種「Tamagotchi Uni」¥8,250。カラーバリエーションはパープル、ピンク、ブルー。

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「Tamaverse」では見たことないキャラやアイテムを身につけた世界中のたまごっちに出会える。一緒に旅行したり、デートやプロポーズなどの交流も。

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ますます発展! 「TAMAGOTCHI REMIX」もチェック。
ミュージックやファッション、アーティストなど様々な分野とコラボレーションするプロジェクト。テクノポップバンドLAUSBUBとスチャダラパーのラッパー・Boseさんの楽曲配信に始まり、最新となる第7弾はストリートファッションブランド『A BATHING APE(R)』とコラボした特別仕様のたまごっちを発売し、話題に!

岡本有莉さん 株式会社バンダイ トイディビジョン グローバルトイ企画部所属。歴代のたまごっちシリーズをバンダイと共に企画・開発してきた株式会社ウィズに就職後バンダイへ。長年たまごっちの企画・開発に携わる。

佐藤公彦さん 株式会社バンダイ メディア企画部所属。2022年の立ち上げ時から「TAMAGOTCHI REMIX」に携わり、現在に至るまでジャンルや世代を超えた、多くのコラボを実現させてきた。

※『anan』2024年3月27日号より。取材、文・鈴木恵美

(by anan編集部)