ブーム到来中! バスケットボール天皇杯、琉球と千葉がまたもや決勝で激突!

2024.3.15
歴史あるバスケットボール天皇杯、第99回大会のファイナルで対戦するのは琉球ゴールデンキングスと千葉ジェッツ。奇しくも昨年3月の天皇杯ファイナル、また昨年5月に行われた昨シーズンのBリーグファイナルと同じカードとなった。

日本のバスケブームを牽引する両クラブが決勝で激突!

昨年のワールドカップで日本代表が躍進を遂げたことで、日本にはバスケブームが到来している。そのクラブシーンを牽引するのが琉球と千葉の2チームといえる。

昨年は天皇杯では千葉、Bリーグでは琉球とタイトルを分け合い、今シーズンはいずれも東アジアのクラブ王者を決める国際大会に出場しつつ、天皇杯には準決勝から参戦し、千葉は宇都宮ブレックス、琉球は川崎ブレイブサンダースと、強豪を撃破してファイナルへ駒を進めた。

かつては琉球がディフェンスとリバウンドを軸にしたパワフルなバスケを前面に押し出し、その象徴が大型センターのジャック・クーリーだった。一方で、千葉はスピードと3ポイントシュートのスタイルで強豪へとのし上がり、富樫勇樹がそのバスケを引っ張っていた。

それが今や、両者はスタイルを変化させつつ新たな成長を実現させている。千葉は2年前にジョン・パトリックをヘッドコーチに迎え入れてから内と外のバランスが改善され、安定した戦いを身につけた。富樫が華やかな攻撃の象徴であることは変わらないが、日本代表でも急成長中の金近廉など若手の台頭があり、それに刺激を受けた大ベテランの西村文男が絶好調の活躍を続けるなど、チーム内に好循環が生まれている。

琉球はクーリーが健在なうえに帰化選手のアレックス・カークが加わって盤石のインサイドがさらに強化された。と同時に、戦い方のバリエーションを増やすことでインサイド偏重を是正。ゴール下の強みを押し出しながらも、トランジション(速攻)や3ポイントシュートもこれまで以上に有効に使えるように。富樫にも劣らない精度を誇る岸本隆一の3ポイントシュート、今村佳太のオールラウンドな能力がより効率よく発揮されるようになっている。

バスケがブームになったことで過密日程はより厳しいものになっているが、両チームともファイナルにはすべてを懸けて臨む。さいたまスーパーアリーナのチケットは早々に完売。盛り上がることは間違いない。

ココナッツスリーで違いを生み出すエース。

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岸本隆一(きしもと・りゅういち)選手
地元出身、bjリーグ時代から琉球一筋でプレーし続ける“チームの顔”。重量級のインサイドが揃う琉球でプレーのテンポを上げ、“ココナッツスリー”の異名を取る3ポイントシュートでオフェンスに違いを生み出す。

バスケ界を盛り上げる167cmの偉大な司令塔。

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富樫勇樹(とがし・ゆうき)選手
Bリーグ1年目から千葉のエースとなり、167cmと小柄ながらスピードとスキルを駆使してオフェンスを引っ張り、チームをリーグ屈指の強豪へ引き上げた。日本代表でもリーダーシップを発揮して成長し続ける。

第99回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会 ファイナル
日時:3月16日(土)15:00~ 会場:さいたまスーパーアリーナ
NHK Eテレで生中継、バスケットLIVEにてライブ配信

※『anan』2024年3月20日号より。写真・Sports Press JP/アフロ 長田洋平/アフロスポーツ 文・鈴木健一郎

(by anan編集部)