自己紹介は“名字”ではなく“名前”を名乗って!? 上手な恥のかき方8選

2021.9.15
“恥”という心のブレーキを外せば、あなたの新しい可能性が広がる! コピーライターの中川諒さんが“今すぐ実践できる上手な恥のかき方”を教えてくれました。

恥の免疫をつけるためには、恥をかくのみ! そこで一般的に恥ずかしいと感じやすい、日常のありがちなシーンをピックアップ。自分が該当するものを選んで実践してみよう。

今すぐ実践できる上手な恥のかき方

CHECK1:自己紹介では、名字ではなく名前を名乗る。

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初対面の自己紹介は、自分を覚えてもらう大事な機会。特にビジネスシーンでは名字しか言わない人が多いが、同じ名字の人は仕事相手にもたくさんいる。あえて名前を名乗ることで、相手に覚えてもらいやすい。「一瞬ギョッとされるかもしれませんが、そのほうが親近感を持ってもらいやすく、その後のコミュニケーションにも良い影響を与える可能性が高まります」。名乗るときに、名前の漢字を説明したり、由来を話してみると、さらに印象に残りやすくなる。

CHECK2:挨拶は、どんなときでも必ず自分からする。

挨拶のタイミングを見計らうのは難しいことだが、躊躇しているうちに相手から先に声をかけられてしまうことも少なくない。「挨拶は自分に敵意がないことを相手に示す行動です。自分から先にして損することは絶対にありません。久しぶりに再会した人には、相手が覚えていないことを前提に挨拶しましょう。また、苦手意識を持っている人にこそ、自分から挨拶するべきです。そうすることで自分の緊張がほぐれ、自分らしく立ち振る舞うことができます」

CHECK3:知らないことは、調べてしまう前に教えてもらう。

『人に聞く前に自分で調べろ』と、新人時代に教わった人が多いでしょう。しかし分からないことがあるときは、知っている人と話す格好のチャンスでもある。普段あまり接する機会がない人に積極的に話しかけて教わることで、新しい人間関係を育むことができます」。またその人に備わっている知識を学ぶことで、自分のスキルアップにもつながる。「こんなことも知らないのか!」と評価されることに怯えずに、当たって砕けろの精神で、ぶつかっていこう!

CHECK4:参加するかしないか迷ったなら、参加してみる。

懇親会などに誘われたとき、面倒になって、行くか行かないか決めあぐねることはよくある。「あれこれ行かない理由を並べたくなりますが、行かないという消極的選択を選ばせようとしているのは、ホームではない環境に飛び込むことに恥ずかしさを感じているから。しかし迷っているならば参加しよう。参加した先に、何か新しい発見やつながりを持てるかもしれません」。セミナーや異業種交流会など、自ら興味を感じたものもしかり。参加して損は絶対にない!

CHECK5:出たからには、会議には積極的に関わる。

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会議や打ち合わせなど、意見を出し合う場面は必ずある。しかし、出席するだけで、一言も発せずに終わったという経験はないだろうか。「そこにいるだけの会議に意味はありません。自分がそこにいる理由は自分で作るもの。疑問があれば質問し、共感したら相槌を打とう。リモート会議であっても何かしらのリアクションを示すこと。そんな参加も許されないような会議なのであれば、そもそも参加する必要はないかも。出ない、というのも選択の一つです」

CHECK6:先輩の意見と真逆でも発言してみる。

「先輩の言うことに従うのは、最もラクで簡単な方法。責任を転嫁することで、恥からも逃げられます。しかし、それをずっと続けていると、いつまで経っても『自分の仕事』と胸を張って言えるようにはなりません。少しでもおかしいと思ったら、先輩であっても正直に意見を言う勇気が必要です」。ただ、発言するときは、相手の恥を刺激しないよう注意が必要だ。否定ではなく「話を聞いていて思ったのですが」などと、相手の発言を立てれば刺激しないで済む。

CHECK7:異動後の挨拶は、やりすぎでもフロア全員にする。

部署異動は、すでにチームワークができあがっている、いわばアウェイに身を置くことになるので、緊張と不安に押しつぶされそうになることも。「しかし異動先の雰囲気や文化が分からないからといって、待ちの姿勢で黙って座っているのはダメ。真っ先に、同部署のメンバーはもちろん、同じフロアの人全員に挨拶して回ろう。初対面の人も含め全員と、一度会話をしたことのある関係になれば、伸び伸びと仕事ができるし、活躍の場も広がるかもしれません」

CHECK8:自分の強みは、自分で決めて公言する。

「あなたの強みは何ですか?」と聞かれて、即答できる人は意外と少ない。「強みとは、自分の中で探したりして見つかるものではなく、自ら作るもの。すでにできることである必要もありません。これから頑張りたいこと、鍛えたいことを決めて、自分で旗を立てましょう」。強みを公言するのは、恥ずかしいことだし、勇気がいること。しかし誰よりも詳しくなる努力を続けていれば、いずれそれが誰にも負けない強みとなり、周囲にも感謝される存在になれる!

中川 諒さん コピーライター、PRアーキテクト。大手広告代理店で、入社8年目に社内の転局試験に合格し、念願のクリエイティブ局に異動。初の著書『いくつになっても恥をかける人になる』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)が好評発売中。SNSは@ryonotrio

※『anan』2021年9月22日号より。イラスト・小迎裕美子 取材、文・鈴木恵美

(by anan編集部)