シマトラ猫

見よ、この豊満な腹を…ワガママボディな猫さまに付けられたニックネームとは

取材、文・Manabu Matsunaga — 2024.6.30
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第247回目はシマトラのウブロン(Houblon)さまの登場です。

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もっふりボディな猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.247
猫さまの話をもっと聞かせて!
ウブロンさまは7月で12歳になる男性猫さま。


シマトラ猫


<ウブロンさまが語ります>
僕はエッフェル塔が見えるアパルトマン住まいです。食事はシニア用のドライフード。今はブルターニュの会社の『Babin』を食べています。ムースや猫用クリーム、ウェットフードも大好きです。おやつは『Inverse』というメーカーのおやつです。昆虫ベースのおやつでとても美味しいです。食事以外はもうお年なので日々ほとんど寝て過しています。
シマトラ猫

でも後輩犬のハバニーズのロクシーに見つかると大変。ロクシーは僕のことが大好きで、背中に飛び乗ったり、耳をペロペロと舐めて猛烈な大好きアピールをしつこいぐらいされています。それも毎日です。そんなロクシーの重過ぎる愛情を優しく受け入れています。あまりにもしつこ過ぎると制裁の猫パンチ(爪なし)が炸裂します。


シマトラ猫と犬

大好きな居場所はエッフェル塔が見えるハイチェアのクッションの上。1日の大部分はここにいます。たまにはビールの瓶の蓋、ワインのコルク、ジュースのキャップなどがテーブルにあると床に落として遊んだりもします。


<飼い主から見たウブロンさまとは>
猫と暮らし始めたのは2005年にフランスに来てからです。ウブロンで三代目です。ウブロンも含めて今までの猫はみんな保護施設から引き取りました。
シマトラ猫

ウブロンとの出会いは、実は保護猫シェルターに別の猫のお迎えに行ったのですが、連れて帰る時にケージに入れようとしたらその猫に猛烈に拒否されて。
その拒否された猫をお迎えする手続き中に私の膝によじ登って、離れなかったのが当時5か月くらいのウブロンです。


シマトラ猫

他の猫が私の膝に来ようとするとウブロンは追い返していました。当初お迎えする予定の猫に拒否され、この子は自分で家族を選んだのだからこの子を連れて帰ろうということになり、ウブロンを連れて帰りました。


シマトラ猫

ウブロンという名前はビール好きな夫が付けました。ウブロン(Houblon)はビールの原料のホップのフランス語なんです。犬のロクシーをブラッシングしようとブラシを用意するとウブロンが来ます。ブラッシングされるのが大好きです。


シマトラ猫と犬

性格は少し怖がりで人見知りだけど、とても優しい子だと思います。獣医さんに行っても暴れず、叫ばず、噛み付くこともなくおとなしくしています。獣医さんにもこんなにおとなしくしてくれる猫は珍しいと言われました。後輩犬のロクシーが来た当初は少し警戒していましたが、すぐに受け入れてくれました。毎日しつこくウブロンにアプローチするロクシーにシャーシャー言うことも全くないです。


シマトラ猫

ウブロンには特技があって、私が自宅で剣道の素振りをしていると、剣先に飛び付いて来ます。真剣白刃取りができるかもしれません。
ウブロンは大事な家族の一員です。子ども代わりの長男くんです。
チャームポイント? 獣医さんに「スモウ猫」と言われた6.5kgのワガママボディでしょうか。お腹がプニプニしています(笑)。スイーツ好きなところが私に似ています。ウブロンは甘い物が大好きで、ケーキやクリームデザートを食べていると猛烈におねだりをしてきます。私にとってウブロンは究極の癒やし。


シマトラ猫

仕事で疲れて帰って来て、ウブロンをモフモフすると癒やされ、明日のやる気につながっていくのです。


ーー以前この連載#141で紹介したハバニーズ犬のロクシーさまのお兄さん的存在のウブロンさまです。今回はいつも留守番役のウブロンさまに話が聞けました。なんと6.5kgのワガママボディーとは! ロクシーさまがいかにちょっかい出しても動じない訳ですね。先輩先住猫としてこれからも元気でいてください!
著者情報
松永学
猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!