志村 昌美

映画、ときどき私 vol.18アクションラブコメディ『エージェント・ウルトラ』でダメ男について考える!

2016.1.20
デートの定番のひとつといえば、映画! ですが、アクションを観たい彼氏とラブストーリーを観たいあなたとで、意見がなかなか合わなかったことはありませんか? そんな方にオススメしたいのが、どちらの要素も集めたこちらの作品です♪

アクションも、ラブストーリーも楽しめる『エージェント・ウルトラ』!

ある田舎町で、コンビニバイトとして働くマイクは、自作の漫画を描きながらのらりくらりと過ごしているハッパ中毒のダメ男。そんなマイクが愛してやまないのが、同棲中の彼女、フィービーだった。ささやかながらも幸せに暮らしていた2人だったが、マイクは一念発起してハワイ旅行を決行し、そこでフィービーへのプロポーズを計画することに!

ところが、出発直前に空港でまさかのパニック発作を起こし、旅行は中止になってしまう。それでもフィービーは、マイクを責めることなく、変わらぬ優しさで包んでくれていた。

そんなある日、バイト中のマイクのもとに正体不明の女性が訪れ、“謎の暗号” を告げる。事態を把握できないマイクだったが、その直後に突然2人の暴漢に襲われてしまう。しかし、マイクは気がつくと、たったスプーン1本で2人を刺殺してしまっていたのだ。いったい、マイクの正体とは……。

実は、CIAの極秘計画でトレーニングされた最強エージェント!

最強無敵の諜報員としての能力を覚醒したマイクだったが、本人に自覚や記憶はまったくないままだった。それでも、極秘計画の封印をもくろむCIA幹部は、そんなマイクの存在を抹消すべく、次々と殺人マシーンと化したエージェントたちを送り込んでくることに。

はたして、ダメ男から最強エージェントとして生まれ変わったマイクは、この危機的状況を乗り切り、愛するフィービーに見事プロポーズすることはできるのか……?

なんと、スーパー・エージェントを作ろうとした極秘プログラムは実話!

まるで映画の世界のなかで起きた出来事のようですが、「MKウルトラ計画」と呼ばれる秘密のプログラムは、1950年代から30年にわたり、CIAによって実行されていたと言われているのです。

それは、普通の市民をスーパーヒーロー並みのスパイに改造するため、向精神薬を使って脳のプログラムを完全に書き換え、対象者を危険なエージェントにしようとしたという驚くべき内容。

本作は、その史実を知った脚本のマックス・ランディスが「ごく普通の男がこの計画に巻き込まれたらどう反応するだろうか?」と考えたところから、生まれたとのこと。

題材としてはシリアスになりがちですが、なんと “ダメ男のプロポーズ作戦” がそこに絡んでくることにより、アクションとラブストーリーはもちろん、コメディの要素までも含まれ、男女問わず楽しめる映画に仕上がっているのです。

そこで、主人公をもとに「ダメ男とは何か?」を勝手に検証!

マイクは、ハッパ中毒で、気が弱くて、うだつの上がらないバイト生活というダメ男。条件は十分にそろっているものの、なぜか嫌いにはなれないし、応援すらしたくなる不思議な魅力の持ち主。そこで、「マイクは本当にダメ男なのか? ダメ男とは?」と考えてみることに……。

私のダメ男の条件は、「仕事をしない、暴力を振う、嘘をつく」!

この条件から考えると、マイクはハッパ中毒こそ人としては絶対にダメなものの、とりあえず働いてはいるし、彼女には一途でとにかく優しくて、「彼氏としてはむしろ合格なのでは?」とさえ思ってしまうほど。

幸いにして、過去にダメ男にひっかかった経験はないものの(気がついてないだけかもしれませんが……)、こんな私はもしかして “ダメ男好き予備軍” なのではないかと心配になってきたところ。実際、「私しかこの人をわかってあげられないかも」という男性に弱いのは事実で、マイクには母性本能さえ感じてしまいました……。

ダメ男が見せる渾身のプロポーズは、史上最悪? それとも史上最高?

そんなマイクがみせる “映画史上最悪のプロポーズ” といわれているシーンでは、女子なら思わず胸キュンしてしまうはず。とはいえ、現実でこんなプロポーズはされたくはないものの、自分のことを想ってくれる気持ちが本物で、その人にしかできないプロポーズなら、どんなシチュエーションでも、女性は喜びを感じてしまうのかもしれません。

ダメ男に覚醒させられた想いとは?

私のなかで “ダメ男好き” が覚醒してしまったかもしれないおバカでキュートな魅力満載のラブアクションムービー! あなたのなかでも、いままで気がつかなかった想いが覚醒してしまうかも!?

作品情報

『エージェント・ウルトラ』
公開表記:1月23日(土)、全国ロードショー
配給:KADOKAWA
Photo Credit: Alan Markfield/© 2015 American Ultra, LLC. All Rights Reserved.

http://agent-ultra.jp/