【もし一生独身だったら…】女性が準備しておくべき金額は驚愕の…!?

文・拝野洋子 — 2017.1.31
あなたは、「もし一生独身だったら?」と考えたことはありますか? 女性が生涯一人で生きていくには、リアルにどれくらいのお金が必要か、ファイナンシャルプランナーの拝野洋子が試算してみました。 私は必ず結婚するもん!といった悠長な考えは捨て、しっかりと勉強しておきましょう。貯金の大切さを実感するはずです。

■女性の平均寿命は87歳。一生にかかるお金は?

総務省の『平成26年全国消費実態調査』によると、単身女性の消費支出は、年齢別でも異なるものの平均で月16万7,163円になりました。

女性の平均寿命は87歳です。20歳まで親に養ってもらい、20歳から87歳まで自力で生活しようとする場合、平均約1億3440万円必要な計算になります。
これを多いと思うか少ないと思うか……それは収入次第です。

では収入はどのくらいでしょう?
同じく26年全国消費実態調査によると、女性勤労者(会社員)の平均手取りは約20万9,000円でした。ちなみに厚生労働省の調べによれば、27年8月時点の年金平均月額は約14万円とのこと。
60歳まで平均手取りで働き、平均額の年金を受け取る場合、収入の合計は約1億3,050万円となり、消費支出より約390万円少ない額となります。

賞与などを受け取ることができる正社員であれば、もっと多くの収入が見込まれますが、そうでない場合は退職金や失業手当などを入れて、やっと消費支出に追いつくかどうか……という計算になるのです。

■生活費(消費支出)の内訳はこんな感じ

食費が約3万5,000円で、その他の大きな支出は住宅費で月約2万円です。
この2万円は、一人暮らし・家族と同居、両方の場合を平均した数字ですので、家賃を一人で負担しなければならない一人暮らしの場合、もっとお金が掛かります。

1部屋の家賃は、全国平均約5万円。1番高い東京だと約6万7,000円、1番安い群馬でも約3万8,000円です。
もし、平均値の月額5万円を住宅費として計算した場合、20歳から87歳までの消費支出は約1億6,000万円になりました。平均収入の合計より約2,700万円も高い額なのです。

■60歳でいくら貯金があると良い?

1人暮らしでないとしても、病気への備え、家の固定資産税・住宅ローンの支払いを考えると、住宅費は月5万円で見積もっておいた方が無難です。
すると、やはり60歳までに約3,000万円貯めておいた方が、平均寿命である87歳まで安心して暮らせるでしょう。

21年全国消費実態調査と比較し、35歳以下の若年層女性の消費は約2万円減少しており、“節約志向”が強まっているようです。
退職金を得られないであろう、派遣やパートの方は特に、若いうちから節約を意識し貯蓄に努めた方がいいでしょう。

26年全国消費実態調査の年代別の消費支出グラフによると、70歳以降の月消費支出は約15万円になっています。
下のグラフと家計簿と突き合わせながら、節約のしどころを検討しても良いのかもしれません。

■老後の住居により異なるお金事情

もし住宅を購入するのであれば、住宅ローンが残っている可能性もあり、65歳以降は、ローン・固定資産税・マンション管理費なども年金から全て負担しなければなりません。
親から家を相続した場合も、他の兄弟に一時金の支払いが必要となる可能性もあります。

老後に賃貸住宅に住む場合、全国平均で月額5万円(都道府県により約3万8,000円~約6万7,000円)を年金から負担しなければなりません。

家賃の安い公営住宅にすぐに入れる保証はないので、“貯金”についてしっかりと考えた方がよさそうです。

【出典】
※ 総務省統計局「平成26年全国消費実態調査結果」


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