実は略語でした! 「ソフトクリーム」、もともとの名は何でしょう?
【実は略語】vol. 6
「ソフトクリーム」って、何の略?
夏はもちろん、寒い時期でも時々無性に食べたくなるソフトクリーム。王道のバニラをはじめ、チョコや抹茶、あずき、イチゴ、ご当地食材を使ったものなど、味もバラエティに富んでいます。
そんなみんなに愛される「ソフトクリーム」も、実は略語。いったい、何の略でしょう?
ソフトクリーム、もともとは…?
ソフトクリーム、もともとは「ソフトアイスクリーム」の略でした!
肝心な「アイス」の部分が略されていたなんて、ちょっと驚き。気づいていない人も多いと思います。
『日本大百科全書』(小学館)によると、ソフトクリームはsoft ice creamの略称で、ハードアイスクリームhard ice creamに対する呼称。両者とも材料やつくる工程はほぼ同じで、ハードのほうはさらに低温で凍結して仕上げるそうです。
ソフトクリームの起源は中国?
せっかくなので、ソフトクリームの歴史も調べてみました。
日本ソフトクリーム協議会のサイトによると、ソフトクリームのルーツは紀元前2000年頃の中国。ミルクを煮てから雪で冷やした氷菓が起源とされています。
日本にソフトクリームが入ってきたのは、1951年。明治神宮で開かれた進駐軍主催のカーニバルの模擬店で、コーンに入ったソフトクリームが販売されたのが最初。その後、国内でも生産がはじまりました。
ジェラートは?
コーンに入ったアイスといえば、ジェラートを思い浮かべる人も多いと思います。ソフトクリームとは何が違うのでしょう?
日本ジェラート協会のサイトによると、ジェラートとはイタリア語で「アイスクリーム」のこと。その特徴は、新鮮な果物などの原材料を使っている点にあります。伝統的な作り方では、旬のフルーツをその場で調理して使用するそうです。
今では乳脂肪を使ったジェラートも多く、素材も多様化。日本の食材を使ったオリジナルなジェラートもたくさんあります。
ちなみに、日本でジェラートのお店が登場したのは1980年代。その後、バブル期に「イタメシ」ブームが起き、ティラミスなどのスイーツとあわせてジェラートも定着しました。
ソフトクリームは略語でした!
ソフトクリームは、「ソフトアイスクリーム」の略語で、日本に上陸したのは1951年でした。戦後のまだ貧しい時代にやってきたソフトクリームと、金満なバブル期に定着したジェラート。どちらも今や日本のデザートに欠かせないスイーツです。
意外な略語はまだまだあります。次回もお楽しみに!
日本ソフトクリーム協議会のサイト