アリスがゆく!山形の秘湯でインディージョーンズ体験!?-前編-

2015.7.27 — Page 1/2
いま話題の「プチ湯治(とうじ)」を体験すべく、モデルの斉藤アリスが山形県大蔵村の肘折温泉へ行ってきました。湯治の基本から今入るべき温泉まで、徹底レポート!

【アリスがゆく!】vol.7 文・斉藤アリス

こんにちは! モデル、ライターの斉藤アリスです。「アリスがゆく!」では、私の旅の記録をゆるりと綴っていこうと思います。

第3回目の目的地は「山形県」。

人力車で温泉街を案内してくれるサービスもあるよ。
編集部のモニさん(左)と一緒に行ったよ。人力車で温泉街をぐるり。

みなさん、いきなりですが「湯治(とうじ)」って知っていますか?

湯治とは、温泉の効能によって体調を整え、病気やケガの治療に役立てる温泉療法のこと。古くから日本に伝わる治療法で医学的にも認められています。観光との違いはズバリ滞在日数。伝統的な湯治は2週間から一ヶ月を要すると言われています。

しかし、一か月のまとまったお休みをとるのは難しい、という方にオススメなのが「プチ湯治」。

プチ湯治って?

病気やケガなどの本格的な治療を目的とした湯治ではなく、生活習慣病の改善やストレス・疲労の回復を目的とするのが「プチ湯治」。プチといっても日帰りでは湯治ではないんです。少なくとも2泊3日から一週間は必要。湯治で一番大切なのは心身ともにリラックスすること。だから、時間を忘れてのんびり出来るまとまった時間が必要なんです。

右も左も温泉宿が並ぶ山形県の肘折町。
右も左も温泉宿が並ぶ山形県の肘折。

そこで今回、私が向かったのは山形県大蔵村の肘折温泉。約1200年前の平安時代から伝わる、伝統的な昔ながらの湯治を今でも行っている由緒ある温泉街です。村には、至る所に色んな種類の温泉が湧いているから、この村一つで様々な湯治ができちゃうんです。そして、都内から意外と近場というのも肘折の魅力。山形空港へは東京から飛行機でぴったり1時間。そこから肘折温泉までは1時間半なので、合わせて2時間半。なんと東京から伊豆へ行くのとほぼ一緒!

今回は、そんな隠れた名所「肘折温泉」でプチ湯治を、私、斉藤アリスが体験してきました。

湯治のまえに

肘折温泉に着いて、まず受けるのが温泉講習。

肘折を知り尽くした温泉ソムリエ、略してスパリエ。
肘折を知り尽くした温泉ソムリエ、略してスパリエ。

「ただ温泉に浸かるだけなのに講習?」と思うかもしれませんが、湯治は立派な治療法の一つ。効能の高い温泉に何日か続けて入る湯治は、身体にとって強い刺激になります。なめてかかると痛い目に。

地元の温泉を知り尽くした温泉ソムリエから、それぞれの温泉の効能や注意点などの基礎知識を学ぶことができます。例えば、湯治初日は1日2回、2日目以降は3回までの入泉がベスト。正しく利用することでより高い効果が得られます。有意義な温泉ライフをおくるためには講習は必須条件。

 

それでは、わたくし斉藤アリスが独断と偏見で決めた「肘折温泉ベスト4」をご紹介します!

1.金魚風呂

肘折に来たら一目拝んでおきたいのが、「金魚風呂」。

kingyo

温泉に浸かりながら、金魚の泳ぐ水槽を眺められるというとってもニッチでレアなお風呂がこちら。「お風呂に魚」という斬新なアイディアで、肘折ではとても有名なお宿の温泉です。ふざけているようですが、お湯は正真正銘の源泉掛流し。肩や腰の痛み、筋肉痛に効果覿面です。「き、金魚は熱くないの?」と心配になりそうですが、分厚いガラスで守られるので大丈夫。心配ご無用です。

2.洞窟風呂

私のイチオシ、「洞窟乃湯」。この温泉のあるお宿「松屋」は、外観は一見なんの変哲もないごくごく普通の温泉宿なのですが。。

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その奥から突如現れたのはインディージョーンズの世界!! なんとお宿の温泉には、人一人がやっと通れるくらいの細長ーい洞窟があるんです。

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この長い洞窟、明治時代に手掘りされたものなんだとか。肘折は火山の谷間にできた村なので、溶岩質の岩が多く柔らかいという特徴があります。だから手掘りが出来たんですね。ひたすら50メートル進んださきにあるのは、、、?

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これぞ秘湯!! これ以上の秘湯感はなかなか味わえないでしょう。ココまで来ると携帯の電波も入りません。都会の喧噪もなにもかも忘れて温泉ライフに身を投じるにはピッタリの場所です。

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